暮らしほっとワークweb版
  • コンテンツ

2023.4.10

介護ロボットを⼀緒に使ってみませんか?
【名古屋市】介護ロボット導⼊効果検証事業協⼒事業所の募集

介護ロボットを⼀緒に使ってみませんか? 【名古屋市】介護ロボット導⼊効果検証事業協⼒事業所の募集   名古屋市では、介護従業者の負担軽減や定着、介護の質の向上を⽬的として、介護ロボットの活⽤を推進するため、令和元年10⽉より「介護ロボット等活⽤推進事業」を実施しています。 この事業の⼀つとして、介護保険事業所における介護ロボットの導⼊の効果を検証しています。 対象事業所 名古屋市内で運営(開設後3年以上) 特別養護老人ホーム 介護老人保健施設 介護医療院 介護療養型医療施設 特定施設入居型生活介護事業所 認知症高齢者グループホーム 導⼊費⽤の補助が受けられます  効果検証を⾏う介護ロボットは、移乗⽀援、移動⽀援、排泄⽀援、見守り支援を対象とし、協⼒事業所には機器の購⼊費⽤の3/4(補助上限100万円×3/4)が補助されます。 サポート体制  効果検証の実施にあたっては、事業所の課題分析や機種の選定、導入後の効果検証業務について、なごや福祉用具プラザの専門職(リハビリテーション工学技師、ソーシャルワーカー、作業療法士、看護師等)が一体となって協力事業所をサポートします。 伴走支援をします 効果検証事業に関するお問い合わせ  令和5年4月中旬頃より募集を開始します。 詳しくは、なごや福祉⽤具プラザホームページ、NAGOYAかいごネット事業所向けページにてご案内します。 なごや福祉⽤具プラザ NAGOYAかいごネット事業所向けページ これまでの取り組み 令和元年度 社会福祉法人なごや福祉施設協会 特別養護老人ホームなごやかハウス三条 HAL®腰タイプ介護・自立支援用 CYBERDYNE㈱  介護動作時の腰部負荷や腰痛発生リスクを低減することを目的とした介護支援用途」と、要介護状態の方が弱った足腰などの身体機能の向上を目的とした「自立支援用途」で使用して頂けます。  検証前から施設の腰部負担軽減の取り組みとしてスライディングボードの積極的に利用されていましたが、夜勤時、中腰姿勢を取りやすい場面においての腰部負担が課題となっており、移乗支援(装着)の介護ロボットを導入したところ、腰部負担の改善が認められました。 令和2年度 医療法人幸世会 介護老人保健施設セントラル内田橋 移乗サポートロボットHug T1-02 ㈱FUJI  ベッドから車椅子への乗り移りやトイレで車椅子から便座への乗り移り介助をサポートします。 ご利用者を前から抱え上げて、幅広い体格の方に対し、コンパクトに移動ができます。  職員の移乗時における身体負担軽減や利用者のトイレでの排泄機会の増加の効果が認められたほか、機器の使用にあたっての課題も見つかり、より効果的な活用に向けての検討を行うことができました。 令和2年度 医療法人純正会 介護老人保健施設太陽 見守りライフ トーテックアメニティ㈱  ベッドから車椅子への乗り移りやトイレで車椅子から便座への乗り移り介助をサポートします。 ご利用者を前から抱え上げて、幅広い体格の方に対し、コンパクトに移動ができます。  転倒・転落のリスクのある利用者の見守り支援機器を導入したところ、危険察知・対応までの時間が短縮され、介護時の心身の負担が軽減につながりました。 行動パターンの把握から未然に事故を防ぐことができるようになり、今後の更なる活用を目指すことになりました。 令和3年度 医療法人純正会 介護老人保健施設太陽 次世代予測型見守りシステムNeos+Care(ネオスケア) ノーリツプレシジョン㈱  転倒事故予防として様々な危険動作の予兆を高精度で検知し、端末で確認ができます。 居室の状況はプライバシーに配慮したシルエット画像。 入居者の状態把握ができることで個別のケアに活かせます。  映像型センサーによるモニタリングで行動把握が行いやすくなり、タイミングのよい介助を行うことができ事故防止につながりました。 また事故の状況を分析することで、残存能力に合った転倒防止策を検討し、安全に配慮した生活環境づくりに活かすことができました。 令和元年度〜4年度 介護ロボット導入効果検証協力事業所 社会福祉法人なごや福祉施設協会 特別養護老人ホームなごやかハウス三条 HAL®腰タイプ介護・自立支援用 医療法人幸世会 介護老人保健施設セントラル内田橋 移乗サポートロボットHugT1-02 社会福祉法人九十九会 特別養護老人ホームユートピアつくも ラクニエ 医療法人純正会 介護老人保健施設太陽 見守りライフ 社会福祉法人華陽会 特別養護老人ホームサービスネットワーク南陽 Neos+Care 医療法人杏林会 介護老人保健施設リハビリパーク黒川 HugL1 介護ロボットの総合相談窓⼝  なごや福祉⽤具プラザでは、「介護ロボット等活⽤推進事業」の⼀つとして、介護ロボットの総合相談窓⼝を開設しています。  介護ロボットを導⼊してみたけどあまり上⼿く活⽤できていない、他の施設の状況はどうなの? 最新の介護ロボットの情報やセミナーを探しているんだけど? 実物を⾒る場所やイベントはないかな? 介護ロボットの導⼊補助⾦はあるの? といったお声に、介護ロボット専⾨相談員がお答えします。 YouTube、メルマガの配信、介護ロボット導⼊活⽤セミナー、⼤規模展⽰会も企画・運営しています。 令和3年度 実績 相談方法 来所 1702件 訪問 46件 電話・メール 88件 その他 134件 分野別相談件数 移乗⽀援 576件 移動⽀援 215件 ⾒守り⽀援 451件 排泄⽀援 472件 ⼊浴⽀援 37件 介護業務⽀援 1件 その他 104件 介護ロボットの総合相談窓⼝  効果検証に採択された協⼒事業所と介護ロボットメーカーの協⼒を得ながら、より現場に即した介護ロボットの導⼊・活⽤・普及を⽬指します。 他の施設の取り組みを知りたい、実際の導⼊・活⽤場⾯をみたい、機器の開発のアドバイスを受けたいなど、使い⼿、作り⼿が⼀緒になって、介護ロボットの普及・啓発にとり組んでいきます。 介護ロボット事業の情報収集は なごや福祉⽤具プラザホームページ 介護ロボット機器⼀覧、イベント情報、これまでの事業報告書など なごや福祉⽤具プラザYouTubeチャンネル 介護ロボット紹介、メーカープレゼンテーション、セミナー動画など

2022.5.7

名古屋市介護ロボット等活用推進事業「介護ロボットなごやフェスタ2021」開催 第3回テーマ『見守り・介護業務支援』

名古屋市介護ロボット等活用推進事業 「介護ロボットなごやフェスタ2021」開催 第3回テーマ『見守り・介護業務支援』 主催 社会福祉法人名古屋市総合リハビリテーション事業団 なごや福祉用具プラザ 名古屋市  2022年2月25日(金)~27日(日)、なごや福祉用具プラザにて「介護ロボットなごやフェスタ2021」を開催しました。  去年まで厚生労働省の事業として「介護ロボットあいち・なごやフォーラム」という名称で開催していたイベントを、今年は名古屋市の「介護ロボット等活用推進事業」独自のイベントとしてなごや福祉用具プラザと名古屋市が主催しています。  第1回の『移乗』を皮切りに、第2回は『排泄・入浴・移動』、今回は『見守り・介護業務支援』をテーマに展示・体験・相談会とWebセミナーのYouTube配信を行います。  Webセミナーは、なごや福祉用具プラザのYouTubeチャンネルで公開し、「いつでも、どこでも、なんどでも」必要な情報をお届けします。 Webセミナー2022年2月開催分 プログラム 介護ロボットメーカー プレゼンテーション トーテックアメニティ㈱ パラマウントベッド㈱ キング通信工業㈱ ㈱バイオシルバー ノーリツプレシジョン㈱ パナソニック㈱ ㈱リコー 積水化学工業㈱ シーホネンス㈱ ㈱アズパートナーズ TANOTEC㈱ 導入活用事例紹介 「施設での転倒リスクへの取り組み」 国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター 健康長寿支援ロボットセンター 導入のポイント(なごや福祉用具プラザ) 行政説明・自治体の取組紹介 愛知県 介護ロボット導入支援事業補助金について 名古屋市 介護ロボット等活用推進事業について プログラムは「なごや福祉用具プラザYouTubeチャンネル」でご覧いただけます  見守り・介護業務支援機器は使用する場面を再現しての体験や実演も行われました。 また、参加者から寄せられた機器の利用に関する相談に対する提案もさせていただきました。 相談・提案の一例 既存の離床マットセンサーは、立ち上がり後に通知がされるため職員の駆けつけが間に合いません。 転倒リスクを減らすことができる介護ロボットはありますか? ベッド上で動き始める段階で通知できるものがあります。 検知速度が速く、素早い駆けつけができるため、転倒リスクを減らすことができます。 動き出しの検知に3-4秒もかかると訪室が間に合わず、転倒する利用者がいます。 検知の速い見守りの介護ロボットはありますか。 検知速度は通信環境による影響もあります。 特にWi-Fi環境の場合、作動速度を事前に確認しましょう。 また、見守り機器は心拍や呼吸から状態を把握するタイプと、動作をカメラで解析し行動を把握するタイプがあります。 どちらのタイプも離床を検知することができますが、仕様によって検知速度が異なりますので、実際に試用して使用目的に合うタイプを検討することが大切です。 「見守り・介護業務支援」介護ロボット トーテックアメニティ㈱ 見守りライフ ベッド脚に敷いた荷重センサから得られる情報により、利用者のベッド上の動きを検知し、パソコンやスマートフォンで表示・通知する見守りシステムです。 レンタル2,000円/月~ 製品ページ パラマウントベッド㈱ 見守り支援システム「眠りSCAN」 マットレスの下に設置したセンサにより、体動・活動量を測定するシステムです。 睡眠・呼吸・心拍数をリアルタイムで表示ができ、記録としても保存できます。 活用することにより、職員の負担軽減・利用者の生活習慣改善にお役立て頂けます。 製品ページ キング通信工業㈱ シルエット見守りセンサ シルエット画像で判別することによって、利用者のプライバシーに配慮しながら、徘徊やベッドからの落下などの問題を未然に解決することが可能です。 不要な訪室を減らし、履歴から何が起こったのか確認できます。 製品ページ ㈱バイオシルバー 見守り介護ロボット aams(アアムス) ベッドのマットレス下に敷く非接触型のセンサーです。 ご利用者から離れたところでもWi-Fi環境があれば、パソコンやスマートフォンでご利用者の心拍・呼吸・離床・睡眠の状態を見ることができるので、見守りなどにお役立ていただけます。 製品ページ ノーリツプレシジョン㈱ 次世代予測型見守りシステム Neos+Care(ネオスケア) 倒事故予防として様々な危険動作の予兆を高精度で検知し、端末で確認ができます。 居室の状況はプライバシーに配慮したシルエット画像。 不要な訪室の削減が可能。 入居者の状態把握ができることで個別のケアに活かせます。 介護記録システムやインカムとの連携も検討できます。 製品ページ パナソニック㈱ ICT介護業務支援サービス LIFELENS(ライフレンズ) ベッド装着型の体動センサーと、居室内の映像センサーにより在床状況や睡眠・心拍呼吸レベルおよび、居室内の映像情報を離れたケアの現場からいつでも確認でき、スタッフの状況確認作業を大きく負担軽減することが可能です。 映像はプライバシーに配慮した加工も可能です。 製品ページ ㈱リコー リコーみまもりベッドセンサーシステム ベッドの脚に設置した荷重センサーが利用者様の状態を検知します。 ベッド上での活動状態を常時確認できます。 8種類のアイコンで、動き出し・起き上がり・端座位・離床などの行動を表示します。 製品ページ 積水化学工業㈱ 離床検知センサー ANCIEL(アンシエル) 独自開発の高精度センサーにより、離床までの段階検知が出来ます(体動・起始・起上)。 離床検知・心拍呼吸データの取得が可能です。 スマホ・PCでの一括管理も行えます。 製品ページ シーホネンス㈱ ベッド内蔵型離床センサー iサポート ベッドをお使いの方の起き上がり・離床等の状態を検知してナースコールに通知するベッド内蔵型の離床センサーです。 「iサポート」を適切に利用することにより、より安全な療養環境の実現と、介護負担軽減が期待できます。 製品ページ TANOTECH㈱ モーショントレーニングシステムTANO 非装着・非接触型のモーショントレーニングツール(ソフトウェア)。 センサーの前に立つだけで体の骨格や音声を読み取り、直感的に楽しく運動することができます。 利用には、制御システム(WindowsPC)、センサー(Kinectなど)、モニター等が必要になります。 製品ページ ㈱アズパートナーズ EGAO link ご入居者様の情報がスマホ1台で把握でき、記録と連動するシステム。 下記のナースコールや見守り機器などと連携した仕組みで業務効率化を図ります。 「眠りスキャン」「Vi-nurse」「CAREKARTE」「ナースコールゲートウェイ」 製品ページ なごや福祉用具プラザでは、「介護ロボット等活用推進事業スキーム」として、3つのステップによる問題解決を行っています。 見たい・使ってみたい 普及啓発 介護ロボットの常設展示 月1回セミナーを開催 地域の介護イベントや職能団体の研修会参加、介護現場へ出向いたセミナーも行います。 現場に合うものを選びたい・試したい コンサルティング・マッチング  専門職が介護現場の課題にあわせた介護ロボットの選び方を助言します。 介護現場へ出向いてお試しも実施します。 お問合せは下記の介護ロボット問い合わせ担当窓口へ電話・メールでお気軽にどうぞ! 導入をして効果を出したい 介護ロボット導入効果検証  介護ロボットの活用方法や効果を検証します。 その結果を発表することで普及促進を図ります。 介護ロボット導入補助金(最大100万円・補助率3/4)もあります。  以上のステップを通して正しく状況を把握することで、介護従事者の負担低減、介護の質向上につながる機器の導入・活用を目指しています。 介護ロボットの問い合わせ 【TEL】052-851-0051 【mail】robot@nagoya-rehab.or.jp

2019.3.15

これまでと同じようにパソコンを操作したい

これまでと同じようにパソコンを操作したい  ベッド上の移動介助は、介助者に大きな負担となり、腰痛の原因となる場合が数多くあります。 また、人力のみの力任せな介助は利用する方にも体的な負担になり、床ずれ(褥瘡)や関節の可動域が制限されてしまう拘縮など、二次障害の原因にもなりかねません。 「持ち上げる、引きずる、抱え上げる」そうした人力のみの力任せな介助は、介助者、利用者の双方に大きな負担となります。 利用者の体の動きに合わせて適切な用具を選択することが基本です。  今回は「ベッド上での移動ができない利用者を介助する際に生じる体の圧迫などを軽減し、かつ介助者の負担も軽くできないか」というご相談を事例に、多くの方に利用いただけるスライディングシートを使った移動方法をご紹介します。 本人の可能な動作で操作できる、専用のマウスを製作 材料リスト プリント基板 30×70mm 1枚 REVIVE USB 1台 レバースイッチ 4個 押しボタンスイッチ 1個 結線 適量 材料費は5,700円程度 作り方  基板の表へ上下左右4方向にレバースイッチを並べ、すぐそばにマウス左クリック用の押しボタンスイッチを配置して裏からハンダ付けします。 各スイッチの結線をREVIVE USBの端子につなぎ、ハンダ付けします。 それらをお菓子のケースに収納します。 工夫した点と使い方  REVIVE USBは、オリジナルUSB入力デバイスを作るための小型モジュールで専用ソフトウェア(簡単設定ツール)によってマウスカーソルの方向や速度を割り付け可能なものです。 本人はマウススティックを動かせる範囲(可動域)が狭いので、縦横30mm以内にレバースイッチ4個と押しボタンスイッチ1個を配置し、それを押す力は軽いものを選択しました。 本人はベッドに横向きの姿勢(側臥位)で、口にマウススティックをくわえて専用マウスを操作します。 また文字入力はパソコンのスクリーンキーボードを使っての代替で可能となりました。 なごや福祉用具プラザでは福祉用具の製作・改造を通じて、ご本人やご家族等の生活を豊かにするお手伝いをします。 お気軽にご相談ください。

2018.11.11

GE

片手でも編み物ができる一本針と編み針を固定する台

片手でも編み物ができる一本針と編み針を固定する台  脳梗塞で右麻痺のある女性から、昔のように編み物をしたいと相談がありました。 編み物は編み針を両手に持って毛糸を編んでいきますが、片手が使えないと編むことができません。 しかし、手の不自由な方のための商品があり、編み針を固定する台と組み合わせれば、うまくできそうであることがわかりました。  なお、この商品は、太さの種類はありますが、長さは1種類しかありません。 ご利用者から既存のものより長くして作ってほしいと要望がありました。 そこでご利用者が希望する太さ・長さの編み針と、編み針を固定するための台を製作することにしました。 改良を加えた柄を太くする自助具をプラザで作ることにしました 材料リスト 塩ビパイプ48mmφ 1本 塩ビパイプブロック 8個 ネジ3mmφ 8本 材料費は600円程度 編み棒の工夫 試作品の先端は、安全性を考慮し丸みを持たせました。 編み目への通しやすさを優先し、形状を整えました。 作り方  編み針は透明アクリル棒を平ヤスリ等で丁寧に削り出します。 固定台の製作はベニヤ板上、短辺側中央に木材ブロックを載せて裏からネジ止めし、そのブロックにローラーキャッチ2個を左右に並べて固定します。 工夫した点と使い方 麻痺側の右手で固定台を押さえ、左手でローラーキャッチに編み針をはさんだ後、毛糸を持って編んでいきます。  プラザとしては、編み針の先端は毛糸がひっかかり、尖らず安全にと思い、丸みを持った形状にしましたが、ご利用者からは編み目へ通しやすくするため先端を既製品と同じように細くしてほしいとご意見をいただきました。 そのため、透明アクリル棒を丁寧にヤスリで削り、編み針の先端を細く仕上げました。 また、編み針を長くしたことで編み目を送りやすくなり、編み針を固定台から外して編み目をずらす回数が減りました。 なごや福祉用具プラザでは福祉用具の製作・改造を通じて、ご本人やご家族等の生活を豊かにするお手伝いをします。 お気軽にご相談ください。

2018.7.19

柄が太く持ちやすい計量スプーン/強度を上げた改良版

柄が太く持ちやすい計量スプーン/強度を上げた改良版  Bさんは生活介護の作業所で洋菓子づくりをなさっています。 握る力の弱いBさんは、計量スプーンの柄が細くてしっかり安定して持つことができないため、持ちやすい自助具が作れないだろうかと事業所の職員さんから相談がありました。 当初、柄を太くする自助具を試作して使っていただいたのですが、ネジ部が壊れて使えなくなっていました。 改良を加えた柄を太くする自助具をプラザで作ることにしました 材料リスト 塩ビパイプ48mmφ 1本 塩ビパイプブロック 8個 ネジ3mmφ 8本 材料費は600円程度 作り方  塩ビパイプを120mmの長さにカットして、その内側に塩ビパイプのブロックを貼り付けて固定します。 それぞれのブロックに穴を開け、そこへタップでネジ山を作ります。 最後に柄を挿入して締め付け具合から、ネジの長さを調整します。 工夫した点と使い方  当初、計量スプーンの柄をネジやアクリル板で押さえつけて固定する方法を採用していましたが、ネジが壊れたり、アクリル板が割れてしまって使えなくなっていました。 そのため、塩ビパイプの肉厚のブロックを内側に貼り付け、柄がぴったり安定して押さえつけられるように工夫しました。 その上でネジ止めして補強し、計量中であっても柄がズレないように作ることができました。 また、ネジをゆるめて柄をはずすことができ、まるごと自助具を洗浄できます。 以前の計量スプーン自助具 改良して製作した自助具 なごや福祉用具プラザでは福祉用具の製作・改造を通じて、ご本人やご家族等の生活を豊かにするお手伝いをします。 お気軽にご相談ください。

2018.3.19

自助具(練習用リーチャー)の製作

自助具(練習用リーチャー)の製作  この方はリハビリセンターに入院中で、前にかがむことができないため、作業療法科にあった自助具(リーチャー)を使って靴を履く練習をしておられました。 作業療法科からこのリーチャーが購入できないかとプラザに問い合わせがあり、調べたところ廃番になっていて入手できないことがわかりました。 ご本人からは練習で使っているリーチャーと同じくらいの長さでもう少し太く軽いほうがよいとの希望があり、以下の材料でリーチャーを作ることにしました。 材料リスト 釣竿 1本 アルミ丸棒16mmφ×60mm 1本 先端用針金3mmφ×100mm 2本 ひも 1本 材料費は1,000円程度 作り方  釣竿を100cmの長さに切ります。 持ち手側にはぶら下げられるように穴を開けてひもを通します。 先にはアルミ丸棒に2個穴を開け、そこへ針金をさして曲げて形を整えます。 釣竿の先端へアルミ丸棒を挿入して接着剤で固定します。 工夫した点と使い方  当初、ご本人からは強度を考えてアルミパイプでリーチャーを作ってほしいと言われたので、19mmφ×90cmで試作しましたが、重量が190gもあり、練習で使っていたリーチャーの倍の重さでした。 これでは重すぎるとのことで、材料自体を見直し、長くて軽い素材として釣竿を見つけ、これを使用したところ、100cmでも75gと軽量に作ることができました。 練習用リーチャー(約100gで柄が細い) 製作したリーチャー。 手前が釣竿で製作したもの(75g)、奥がアルミパイプの試作品(190g) なごや福祉用具プラザでは福祉用具の製作・改造を通じて、ご本人やご家族等の生活を豊かにするお手伝いをします。 お気軽にご相談ください。

2017.11.6

エレベーターの押しボタン用の自助具の製作

エレベーターの押しボタン用の自助具の製作  この事業所の施工業者は車いすの方でもエレベータのボタンを押せるように、ある程度低い位置にボタンを設置されたのですが、事業所職員から『手が上がらず、自分でエレベータのボタンを押せない人がいるので、ひもを引く形で押せるようにできないだろうか。 』とプラザに相談がありました。 そこで、この押しボタン用の自助具を作ることにしました。 材料リスト アクリル板、合板及びアルミ板 適量 プーリー(工作用パーツ) 4個 ゴムローラー、ゴムボール、リング 各1個 引張バネスプリング8mmφ×20mm 1本 スライドレール(机引き出し用) 1本 その他ネジ、金属部品など   材料費は1台で3,000円程度 作り方  スライドレールの一端にゴムローラーを固定し、もう一端に引張バネスプリングを取り付けます。 アクリル板を曲げ加工して、全体にカバーとして取り付けます。 ひもが通るところにはプーリーを付け、その動きがスムーズになるようにし、ひもの一端にはゴムボールとリングを付けて引きやすくします。 工夫した点と使い方  机の引き出しに使われているスライドレールと引張バネスプリングを使って、ひもを引いてスライドレールが伸縮する方法を考えました。  ボタンを押す代わりにゴムローラーを用い、ひもを引くとそれが転がりながら上に動いてボタンを押さえるよう、スライドレールの位置・角度を決めるのに大変苦労しました。 また共用で使うため、ボタンを押す方もいるので、押しにくくならないように自助具の配置にも気を遣いました。 エレベータ概観(押しボタン下に自助具を設置した様子) ボタンを押すための伸縮機構 なごや福祉用具プラザでは福祉用具の製作・改造を通じて、ご本人やご家族等の生活を豊かにするお手伝いをします。 お気軽にご相談ください。

2016.3.15

防水カバー付きクッションの製作

防水カバー付きクッションの製作  頸髄損傷の男性から入浴時のクッションについてご相談がありました。 これまでシャワーキャリーにウレタンクッションを載せてその上に座って身体をヘルパーに洗ってもらっていましたが、そのクッションがへたってきてしまい、完全に乾くことがなかったためカビも発生したとのことでした。 そこで防水カバー付きのクッションを作ることにしました。 以下の材料で作ることができます。 材料リスト 防水生地 適量 ファスナー 2本 均一ウレタン 400×400×75mm 1枚 材料費は1個6,000円程度 作り方  ウレタンの中央あたりに穴を開けます。 穴は円錐上で上側が小さく、下側を大きくします。 この形で防水カバーを掛けます。 このカバーは脱着できるように、外周と内周の穴部分にファスナーを取り付けます。 工夫した点と使い方  ウレタンの穴は上側と下側で大きさが違っています。 これは本人が入浴前に排泄を行うのにヘルパーから摘便をしてもらっているので、座面下からの視認性を高めるために下側の穴が大きくなっています。 今回、市販品もなかったことから防水カバー付きのクッションを製作しましたが、穴の開いたクッションにカバーをかけること及び、その脱着を容易にすることに大変苦労しました。 クッション外観(カバーをズラした様子) シャワーキャリーに載せた様子 なごや福祉用具プラザでは福祉用具の製作・改造を通じて、ご本人やご家族等の生活を豊かにするお手伝いをします。 お気軽にご相談ください。

2015.11.15

爪切り台の製作

爪切り台の製作  リウマチのある女性から爪切りについてのご相談がありました。 これまで爪を自分で切ることはなく、介助者に切ってもらっていたそうです。 しかし「気兼ねなく、自分でやりたい。 」と、ご本人が使える爪切りを探していたとのことです。 プラザにはボランティアさんの製作見本で台付き爪切りや片手爪切りがあります。 それらをご本人に試していただきましたが、台が高かったり、障害で指がなかなかまっすぐに伸びないため、すべての指の爪をうまく切ることができませんでした。 「指ごとに爪切りの位置を変えれば、うまく切れるかもしれない。 」とのご本人の発言から、まず台を低くし、爪切りの刃先が円弧状に回転して切る位置が変わる爪切りを作ることにしました。 材料リスト アクリル板 適量 木材 適量 爪切り 1本 ネジ 2本 調整用ツマミ 2本 材料費は1個700円程度 作り方  ネジ及び調整用ツマミ部分と縁を残して、台座の木材裏面を削り出します。 アクリル板を半円にカットし、調整ツマミが通る円弧状の穴を開けます。 爪切りは延長の柄を付けてネジで半円のアクリル板に固定し、台座に調整用ツマミを取り付けます。 工夫した点と使い方  当初、本人から重くて持てないと言われたため、裏面を削り出して爪切り全体を軽くしました。 また、ふちを残すことで、ご本人が持ちやすく指をかけやすくなるよう工夫をしました。 使い方は、左右のツマミをゆるめてから半円状のアクリル板をずらし、回転角度は左右30度ずつ振ることができるので、位置を決めて調整ツマミで固定し、爪を刃先へ持っていき、柄を押して切ります。 爪切り概観 裏面の様子 なごや福祉用具プラザでは福祉用具の製作・改造を通じて、ご本人やご家族等の生活を豊かにするお手伝いをします。 お気軽にご相談ください。

2015.7.15

入浴カランへのレバーの取付

入浴カランへのレバーの取付  障害のある方が多数入所する施設の男性職員から、共同浴室改装による入浴カランについてのご相談がありました。 これまでカランは蛇口式でしたが、新しいものは筒状で、ひねって回す動作によって水やお湯が出るタイプだそうです。 入所している方には手の不自由な方もおられ、このタイプでは操作が難しいので、レバー式にして操作しやすくしてほしいとの要望がありました。 そこで、後付けして固定でき、カランを回しやすくするレバーを作ることにしました。 材料リスト アクリル板 適量 ステンレス製ネジ 4本 材料費は1個400円程度 作り方  カランの短いレバーをアクリル板で両側から挟み込みします。 そこへ4か所に穴を開けてネジを挿入し、ナット閉めして固定します。 工夫した点と使い方  男性職員から、まずは1個作ってほしいと依頼されましたが、使い勝手が良かったとのことで、「あと4個作ってほしい。 入所者にわかりやすくするため、すべて違う色で作ってほしい」と追加依頼があり、合計5個、5色で製作しました。 またレバーは手全体での操作だけではなく、指をかけて操作もできるように手前に直径20mmの穴を開けました。 なお、「プラザで作ってもらったレバーは入所者に好評で、カランが操作しやすくなった」との感想をいただきました。 入浴カランにレバーを取り付けた様子 5色のレバー なごや福祉用具プラザでは福祉用具の製作・改造を通じて、ご本人やご家族等の生活を豊かにするお手伝いをします。 お気軽にご相談ください。