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アドバイス

2021.3.12

正しい手指消毒のススメ

コロナ禍で「アルコールを使って手を消毒することが生活の一部として定着しました」という方が多いと思います。 ところが、せっかくまじめに手指衛生をおこなっているのに、肝心なところが正しくできていなくてもったいない結果になっていることが少なくないようです。 こんなもったいないことしていませんか?  消毒用アルコールボトルのポンプはしっかりワンプッシュすることで必要量が出ます。 乾くのに時間がかかると感じるかもしれませんが、量が足りないことで十分な効果を得られないのでは元も子もありません。 ">  アルコールを使った手指消毒は「まず指先から!」が大原則です。 理由は、色々なものに触るのも指先、そのあと自分の粘膜に触る(目・鼻・口に触ったりトイレに行ったり)のも指先だからです。 アルコールは乾くのがはやいので、必ず一番大事なところから始めましょう。  アルコールは、手がしっかり乾くまでこすり合わせることが肝心です。 アルコールがウイルスにかかるとすぐに消毒されるわけではなく、アルコールが乾くときに 効果が出るからです。 また、濡れた手でものに触ると、手が乾いている時よりも非常にたくさんのウイルスが移動することがわかっています。  ウイルスの感染力を奪うためには、必要なアルコール濃度があります。 手が水で濡れていると濃度が薄まってしまい十分な効果を発揮できない可能性があります。  買い物や食事に行くと、商品やメニュー表、お金など色々なものに触ります。 トイレに行けばドアノブや水洗レバーにも触ります。 お店に入るときはお店や他の方へのマナーとして、出るときは自分の身を守るために、必ず手指を消毒しましょう。  手指にウイルスがついても、その時点で感染するわけではありません。 ウイルスは傷のない皮膚からしみ込むわけではなく、目・鼻・口などの粘膜に触ることで身体の中に入るからです。 「自分の粘膜に触るよりも前に」、「正しいやり方で」手指を消毒できれば心配しすぎることはありません。 何に触れるのも心配で気が重くなってしまうと毎日がつらくなってしまいます。 正しく手指衛生しながら、しっかり生活を楽しみましょう。

2020.7.8

名古屋市総合リハビリテーション事業団が提案する新型コロナウイルス感染症対策

心身共に元気で今冬を乗り切るために 今から始める健康習慣 名古屋市総合リハビリテーション事業団が提案する新型コロナウイルス感染症対策  新型コロナウイルスの流行で、外出自粛要請や緊急事態宣言、3密の回避など、大きく日常の生活が変わってしまいました。 愛知県では感染の拡大は抑えられ徐々に自粛は解除されてきましたが、これでコロナウイルスは終息ということではありません。 マスクの着用や手洗いといった行動はもちろんですが、新しい生活様式の中で健康的な生活を送ることがとても重要です。 とくに重症化する恐れのある高齢者や基礎疾患を持つ方々は、日常の健康管理にこれまで以上に慎重になっていただきたいと思います。 自宅にいる時間が増え、運動不足になったり、偏食になったりしていませんか? これを機に、生活習慣を見直してみてはいかがでしょう。 名古屋市総合リハビリテーション事業団では、心と体の健康を保っていただくため、それぞれの専門家からの提言をまとめてみました。 コロナウイルスに負けずにこの状況を乗り越えていきましょう。 附属病院 副院長 循環器内科 医師 成田ひとみ リハビリテーションセンターができること 新型コロナウイルスについて 附属病院 副院長 循環器内科 医師 成田ひとみ 規則正しい生活を  国による緊急事態宣言が解除されましたが、皆さんは未だ不安に感じているのではないでしょうか。 新型コロナウイルスはまったく新しい感染症で、まだわかっていないことばかりというのが実情です。 コロナウイルスに限らず私たちが診療するときに基本になるのは、各領域の専門家で構成される学会からリリースされる提言やガイドラインなのですが、コロナウイルスに関しては日々新しい情報や発見があり、対応策がまだ定まっていないのが現状です。 こうした中、当センターでは厚生労働省、新型コロナウイルス感染症対策専門家会議から発信される情報などが最新で正しいものとして対応策を講じています。 当院の対応 サーモグラフィによる検温  主な感染経路は飛沫感染、接触感染であるため、入り口を限定し、感染の可能性のある方と接触しないように切り分けができるようにしています。 原則として通常利用者は正面玄関のみの使用とし、手の消毒と体温を測り、熱のある場合はお引き取りいただくか、発熱のある方専用の別の入り口から入っていただくことにしています。 医薬品や必要な物資の納入についても地下に別の入り口を設け、出入りした人の履歴が明確になるようにしています。 当院はリハビリの施設であるため、入院患者さんは社会復帰する前には、外出、外泊がかなり多かったのですが、制限させていただいております。 面会も最小限度にしていただいています。 患者さんには我慢していただくことになっていますが、センター内は安全に保たれていると考えています。 個人ができる対策  公共交通機関を利用する限りウイルスを外部から持ち込んでしまう可能性があります。 個人的にも、帰宅後は、手洗いをして、すぐにシャワーを浴びることにしています。 生活様式も変わり、外食することもなくなり毎晩自宅で夕飯を作り、早寝早起きする規則正しい生活になりました。 コロナに限らず、健康のため基本的な生活習慣をできるだけ正しいものにすることが重要です。 たばこを吸われる方や肥満、糖尿病や心臓病など基礎疾患のある人は重症化しやすいことがわかってきています。 普段以上に体調のコントロールに注意を払っていただきたいと思います。 規則正しい生活を送ることは大事なことですが、一方で楽しみをなくすようなことになってしまってはいけません。 遠くへ出かけなくてもできる楽しめることや熱中できる趣味を持つことがとても大事なことのように思います。 没頭できることや張り合いになることを見つけて欲しいと思います。 電話で相談  厚生労働省から受診の目安が出されていますが、とくに高齢の方や基礎疾患をお持ちの方は不安に感じたり熱が出た場合、すぐに電話で相談していただければと思います。 電話診療に対応している診療所はたくさんありますし、かかりつけのお医者さんがいるなら、そちらへ電話で相談するようにしていただきたいと思います。 もしかかりつけ医がいないというなら、これを機にぜひ気軽に相談できるお医者さんを見つけておくことをおすすめします。 臨床心理科長 公認心理師 長野友里 心も不健康にしてしまうコロナウイルス 心を健康に保ちましょう 臨床心理科長 公認心理師 長野友里  みなさんは新型コロナウイルスへの対策として、マスクの着用、手洗い、3密の回避といったことを実行されていることと思います。 コロナウイルスのせいで体に不調をきたすことはよく知られていますが、心が不健康になってしまうことも隠れたコロナウイルスの症状といえます。 感染の不安、日常の生活が送れない焦りや怒り、人と会わないことで感じる孤立感や閉塞感など、心が不健康になってしまうことは誰にでも起こりうることで、思考がマイナスになり、自分の心や人との関係を壊すような言動にもつながってしまいます。 心も体と同じように、影響を最小限にするよう心がけましょう。 心を守ろう 心を健康に保つにはどうしたらいいのか、考えてみましょう。 1「楽しみ」貯金のすすめ  今できないことを嘆くより、「楽しみ」を貯金しましょう。 新型コロナウイルス騒動が収まったら、あれを食べに行こう、あれを見に行こう……と、ワクワクする気持ちを持つことは心の栄養になります。 2プラス思考のすすめ  ○○ができなくてつまらないではなく、○○はできないけど△△はできる、××は楽しかったと切り替えて考えるようにします。 家にいたから掃除ができた、時間があったから本が読めた、録ってあったドラマが観られたとプラス思考へ切り替えます。 マイナスがプラスになるよう考えを変える習慣をつけてみましょう。 3情報疲れを防ごう  テレビや新聞、ネットでもたくさんの情報があふれ、有益な情報なのか単なる噂やデマなのか区別がつきにくくなっています。 新しい情報を耳にした時には鵜呑みにせず、その情報の出所を調べたりその後の情報を待つなどして、真偽を確認するとよいでしょう。 間違った情報は不安を引き起こし、正しい情報は安心につながります。 4体は離れても心の距離は空けないで  隣の人とは2メートル離れて、直接顔を合わせないで等と言われていますが、体の距離を離すことで心の距離も離れてしまったら、孤立感や孤独を感じてしまうことでしょう。 電話、メール、SNS、手紙などで連絡をとったり言葉をかけて、気持ちが通じるように心がけましょう。  スーパー、物流、医療、福祉関係者等、感染の恐怖の中で仕事をしている人たちがいます。 そういった人たちがいるからこそ、私たちの生活がなりたっています。 ですから偏見や差別、クレームをつけて怒りや不安のはけ口にするなどということはあってはなりません。 感謝の気持ちを忘れずに、「ありがとう」「お疲れさま」「大変だね」「お互い気をつけよう」等のねぎらいの言葉をかけてみませんか。 心の距離がぐっと近くなり、お互いが社会の中の仲間だと思えることでしょう。 福祉スポーツセンター 体育指導員 東昌代 手軽なスポーツで体力維持 自宅で楽しむ『手作りボッチャ!』 福祉スポーツセンター 体育指導員 東昌代  パラリンピック種目にもある「ボッチャ」をアレンジした『お家で手作りボッチャ!』の紹介です。  ボッチャとは、重度脳性まひ者のために、ヨーロッパで考案されたスポーツで、近年では障害の有無に関わらず、子どもから高齢の方まで誰でも楽しめるスポーツとして注目されています。 ジャックボールと呼ばれる目標球に、自分たちのマイボールをいかに近づけるかを競います。 ボールを投げたり転がしたりして競う、シンプルながら頭を使う奥の深いスポーツです。 ジャックボールにただ寄せるだけでなく、ジャックボールを弾いて位置を変えたり、ボールで壁を作ったりすることで、ゲームの行方が最後までわからない面白さがあります。 ボールの作り方 新聞紙を丸めてテープで巻く(カラー面のボールとモノクロ面のボールを各6個) ジャックボール(目標球)は、新聞を丸めて作ったボールに、ビニールテープを巻いたり、アルミホイルを巻いて作る(1個) ゲームの進め方 先攻と後攻に分かれ、先攻がジャックボールを投げ、続けてマイボールを投げる。 後攻がマイボールを投げる。 ジャックボールから遠い位置にボールを投げた側が次の投球を行う。 それぞれ手持ちのボールがなくなるまで投げ、最後にジャックボールにより近いボールがある方が勝ち。 アレンジ ジャックボールからの距離に関係なく、先攻後攻は交互に投げる。 手で投げるだけでなく、足で蹴ってゲームを行う。 1対1の個人戦でなく、2対2のペア戦で行う。 理学療法科 理学療法士 鈴木美紗 体力の衰えを防ぎ、ストレスを解消 自宅でできる簡単ストレッチ 理学療法科 理学療法士 鈴木美紗  新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、外出の自粛やイベントの中止、公共施設の利用中止などにより、日々の生活の中で体を動かす機会が少なくなっている方も多いかと思います。 身体活動量が減少すると、筋肉が衰え、関節が硬くなりやすくなったり、生活習慣病の悪化など、健康を損なう心配もあります。 また、運動不足によるストレスを感じている方もいるかもしれません。 気分が沈みがちな状況ですが、3密を避けながら活動量を増やし、凝り固まった筋肉をほぐすストレッチをしましょう。 ストレッチをすると、血液循環がよくなることで、疲労回復にもつながります。 またリラックス効果もあり、ストレス解消にもなります。  そこで、自宅でできる簡単なストレッチをご紹介します。 伸ばす部位を意識しながら、20〜30秒伸ばします。 自分の体調に合わせて、無理のない範囲で行ってください。 首を横へ傾けながら、倒した方向に腕を引く。 手を持ち替えて、首を反対に傾ける。 足を組んで座る。 組んだ足と逆方向に体をひねる。 足を組み替え、反対側に体をひねる。 両手を組んで、腕を前に伸ばす。 肩甲骨を開くように意識する。 片足を前に出す。 膝が曲がらないように手で押さえながら、体を前に倒し、膝裏を伸ばす。 両手を組んで、手のひらを上にして腕を上に伸ばす。 壁に両手をつき、足を前後に開く。 後ろの踵を床につけたまま、ゆっくりと壁を押す。 いずれの運動も、痛みのない範囲で、息を止めず、ゆっくりと伸ばしてください。 管理栄養士 大島かおる 免疫力がアップする食材・簡単レシピ 作って、食べて、免疫力アップ【豆カレー他】 管理栄養士 大島かおる  免疫力といっても食材ひとつだけで効果があるわけではありません。 蛋白質・ビタミン・食物繊維…、さまざまな栄養素をバランス良く摂ることが大切です。  そこで、お薦めは「豆カレー」です。 材料に、白インゲンや大豆水煮などの豆類を使います。 豆は“畑のお肉”と呼ばれる栄養豊富な食材。 豆は苦手という方や体に良いとは思いつつどう食べたらと思う方も、カレーの食材として使うことで、美味しくいただけます。 作り置きや冷凍保存、アレンジも可能なカレーは自粛生活にもマッチしたメニューです。  今回のレシピでは、豚ひき肉を加えてうま味とコクをプラス。 また、カレーを調理するときに加える生姜やニンニクにも、ビタミン類やカリウム(減塩効果)といった免疫力アップの成分が含まれています。 さらに、トマト水煮缶を使用することで、リコピン(こちらも免疫力アップの効果があります)とカリウムの摂取ができます。  免疫力をアップする食品にはヨーグルトなどの発酵食品もあります。 カレーのあとには、ヨーグルトを使ったデザートもおすすめです。 その他のおすすめのレシピもあわせてご紹介します。 豆カレーライス 材料(1人分) 乾燥白インゲン 12g 大豆水煮 20g 豚ひき肉 20g 玉葱 65g 人参 15g おろし生姜 0.5g おろしニンニク 0.5g ホールトマト缶 32g サラダ油 1g 水 12g コーン缶 12g チキンコンソメ 1g 砂糖 0.5g しょうゆ 2g ソース 2.5g 市販カレールゥ 20g カレー粉 8g 作り方 乾燥白インゲンは、豆の3倍量の水に浸し8時間以上おき、下茹でしておく。 ホールトマト缶は、みじん切りにしておく 鍋にサラダ油をひき、おろし生姜、おろしニンニクを入れ香りが出てきたら玉葱、人参、豚ひき肉の順に入れ、野菜の甘味が出るまで十分に炒める コーン缶と大豆水煮、下茹でした白インゲン、トマトを加え、中弱火で煮詰める カレー粉をフライパンで炒って香りを出し、3の鍋に砂糖とチキンコンソメを加えさらに煮込む カレールゥを加え、とろみと味を確認。 お好みでしょうゆ、ソースを加える ほうれん草ソテー 材料(1人分) ほうれん草 75g ベーコン 12g 塩 0.3g こしょう 0.3g 薄口しょうゆ 3g サラダ油 適量 作り方 ベーコンを短冊に切り、サラダ油で炒める 脂と香りを引き出したところにほうれん草を加える 中強火でさっと炒め、調味料で味付けする キャベツマリネ 材料(1人分) キャベツ 50g リンゴ 1/20個 レーズン 2g コーン缶(粒) 8g さとう 3.5g リンゴ酢 5g レモン果汁 1g サラダ油 1g パセリ 0.2g 作り方 生のキャベツが苦手なら、レンジですこし加熱する。 キャベツは千切り、リンゴは皮をむきイチョウ切りにしておく レーズンを熱湯でふやかし、水切りする すべての材料を混ぜ合わせる ヨーグルトムース 材料(1人分) ヨーグルト 30g 生クリーム 6g 牛乳 20g さとう 5.5g ゼラチン 1.5g ミント(飾り用) 1枚 (冷凍スポンジケーキ) 適量 作り方 生クリームにさとうを入れ、6分立て程度に泡立てる 牛乳にゼラチンを加え、50℃〜60℃でゼラチンを煮溶かす 牛乳に生クリームを加え、泡をつぶさないように混ぜる。 さらにヨーグルトを加える 型に流し込んで冷蔵庫で冷やし、固める。 型に流し込んだとき、スポンジケーキを蓋をするように重ねれば、ヨーグルトムースケーキにアレンジすることができます なごや福祉用具プラザ 看護師 日髙明子 健康維持のための外出は「不要不急」ではありません 散歩等を安全に行うための福祉用具 なごや福祉用具プラザ 看護師 日髙明子  「“新しい生活様式”の実践を」と、厚生労働省がうたい、TVや新聞でも連日取り上げられています。 家に帰ったらまず手を洗うという習慣はもとより、花粉症対策でマスクの着用には抵抗はない人も多いかと思いますが「身体的距離の確保」って、なかなか受け入れがたいですね。  3密(密集・密接・密閉)を避け、会話は控えめに。 狭い部屋での長居は無用。 遊びに行くなら屋内より屋外を! とのことですが、不要不急の外出は控えなければ…と、閉じこもっていては筋力が衰えてしまいます。 閉じこもりの結果に起こるフレイル(虚弱:健常から要介護へ移行する中間の段階)が心配です。 健康維持のための外出は不要不急ではありませんので、今こそ十分に注意して外出し、フレイルの予防と健康な体を維持して感染症に負けない丈夫な体を作りましょう!  まず『靴』選び。 自分の足にあった、歩きやすい靴を履いていますか? 脱ぎ履きしやすく、つまずきにくい。 膝への負担も考える必要があります。  『杖』も歩く時の大事なパートナー。 色、柄だけでなく持ち手や重さもいろいろ選べます。 最近ではおしゃれな2本杖でウォーキングも流行っていますよね。 これは少ない負担で運動効果抜群なんだそうです。  でも、やっぱり、転ぶことが怖くて外出できない、という方は転倒時の衝撃を吸収し、大腿骨骨折のリスクを軽減する下着や、頭を保護するおしゃれな帽子も試してみませんか?  なごや福祉用具プラザでは、介護予防にも力を入れています。 どんなものがあるかな? と一度覗いてみてください。 脇が大きく伸びる着やすい服とお洒落な帽子 おしゃれな2本杖でウォーキング 履き口が大きく開く履きやすい靴

2018.3.19

福祉用具よもやま話 3 知ればわかる、試してわかる 福祉用具の買い方

福祉用具の購入は「お得に買う」ことにこだわりがちですが、 必要なものを必要なときに、制度も活用して買うことが大切です 知ればわかる、試してわかる 福祉用具の買い方 今度の土曜は楽しい遠足です。 たろうとお姉ちゃんはお父さんと駄菓子屋さんへ行きました。 たろう  :おやつ代は300円。 でも、先生に聞いたらバナナは「お弁当」に入れてもいいし、アップルジュースは水筒に入れちゃえばわかんないからオッケーでしょ。 だからこんなにたくさん買えたよ。 すごいでしょ!」 お父さん :おお〜。 すごいねぇ……。 あれっ、お姉ちゃんはたったそれだけ? たろう  :もっといろいろ買えるじゃん! お姉ちゃん:「食べられるだけ最小限で」って学校からのプリントに書いてあったでしよ。 あんたはそんなに食べきれないんだからアタシが半分もらうからいいの。 たろう  :ええ〜!? お父さん :でも、まぁ、せっかくだし「食べられる」ってことにして、お姉ちゃんもとりあえず300円ぶん買っておけばいいんじゃない? お姉ちゃん:無駄遣いはだめ!本当に必要なものをよく考えて必要なときに買わなきゃ。 だめよ、お父さんはすぐそうやって子どもを甘やかすから!! お父さん :はい、スミマセン……(最近、ママに似てきたなぁ) 「必要なものを必要なときに買う」のは福祉用具も同じです 「介護保険の認定を受けているから補助はあるでしょ?」  福祉用具プラザに来館頂いたお客様からよくある質問です。  福祉用具は高齢者や障害がある方の自立に役立ち、介護する方に対しても介護負担を軽減するものですが、どのようにして手に入れると良いのでしょうか。  制度として「介護保険」には<貸与(レンタル)>と10万円を限度としての<購入>があります。 また「障害者総合支援法」に基づく<補装具>や<日常生活用具>としての給付などもあります。  例えばT字杖が欲しい場合、介護保険ではレンタル対象品ではないので自費購入となりますが、身体障害者手帳を持ち、かつ歩行が不安定な方や、難病等の疾患により足が不自由な方の場合は「日常生活用具」として給付の対象です。  車いすも介護保険制度では軽度者(要支援1・2、要介護1)は原則、借りることができませんが、身体障害者や難病患者の補装具として申請をすることは可能です。  同じ道具でも、制度により給付の対象であったりなかったり・・・ややこしいですね。 ところで、一般的に思い浮かべる福祉用具代表のような杖や車いすだけでなく、パソコンやスマートフォンも福祉用具です。 なぜなら、目や耳や発語が不自由で、一般的に意思疎通を交わす事が難しい場合でも、同時にコミュニケーションをとることのできる魔法の道具だからです。 行ったこともないような場所の映像や音声を瞬時で確かめたり、買い物したり、趣味に興じたり・・・パソコンは大人も子どもも障害のあるなしに関わらず、不特定多数の人々に大変便利なグッズであり、今や現代社会において無くてはならないものの一つですが、もちろん介護保険では手に入りません。 でも障害者総合支援法では補装具や日常生活道具として認められているものもあります。  その他、入浴用品、便器・オムツなどの排泄用品、歩行器などの移動用具、等など・・・便利な物、生活に必要な物である福祉用具ですが、その方の障害の程度や市区町村の制度に沿ってどんな道具が使えるか。 環境や介護力も合わせての判断が必要です。  あ〜〜〜難しすぎてわからない!! いったい自分にはどんな道具があっているの!?どんな制度が使えるの!?と思われた方。 まずは、なごや福祉用具プラザに来てみませんか? たくさんの用具を実際に触ってみてください。 どんな用具があり、どのように使うのか。 どんな制度を適応できるか。 なごや福祉用具プラザの職員が笑顔でお迎えし、皆様と一緒に考えます。

2017.11.6

福祉用具よもやま話 2 知ればわかる、試してわかる 福祉用具の選び方

福祉用具を選ぶとき、「あれも、これも」となりがちですが、 使い方を考えて上手に選ぶことが大切です 知ればわかる、試してわかる 福祉用具の選び方 たろう君: 便利な車いす、考えたよ。 お父さん:へぇー、どんなの? たろう君:あのね、電動自転車みたいに上り坂で軽くなるの。 お父さん:いいねぇ。 たろう君:それでねぇ、坂を降りるときはゆっくりになるの。 お父さん:ますます、いいねぇ。 たろう君:階段だってスイスイ登るの。 お父さん:どうやって? たろう君:タイヤが星形だから階段にちょうどいいの。 お父さん:それじゃ、平らなところだと、ガクガクするじゃない。 たろう君:大丈夫だよ、平らなところでは宙に浮かんでるんだもん。 こがなくてもぐんぐん走るよ。 お父さん:グングン? たろう君:うん、自動車を抜いちゃうくらい! お父さん:危ないねぇ。 たろう君:危なくなったら空に逃げるから大丈夫。 お父さん:えっ、空!! たろう君:そうだよ、浮かんでるんだもん。 空だって飛べるよ。 お父さん:空を飛べるんなら、階段も、坂も関係ないじゃない! たろう君:あとね、寝てるうちにどこでも連れてってくれるの。 お父さん:それ、空飛ぶじゅうたん! 福祉用具を選ぶとき、何が大事?  なごや福祉用具プラザへは、多くの方にお越しいただきます。  歳を重ねて以前はできていたことができなくなり日常生活に不便を感じている方、昨日まではお元気だったのに転倒して歩けなくなった方、生まれつきの疾患で工夫しながら生活してこられましたがもっと便利なものを探しに来られた方……。 ご本人様、ご家族様、支援する方々、通りすがりにふらっと立ち寄った方、医療・福祉を勉強されている学生さん、訪れる方、皆様それぞれが思い思いに福祉用具を手に取り考えます。 どんな使い方ができるのか? 自分には合うのか? 値段はどうか? 公的な補助が受けられるのか? など、一つひとつ確認されていらっしゃいます。 杖ひとつとっても種類が豊富  例えば「杖」や「車いす」といっても、その種類は様々です。 同じように見えても、それぞれに違いがあります。 私たち相談員によく頂くのが「どれがおすすめですか?」とか「今よく出ているのはどれですか?」といった質問です。 でも、残念ながらその質問には答えられません。 福祉用具は個別性が高く、その人に合わせたものが必要で誰にでも便利に使える道具、というものではないのです。 「これが一番流行ですよ! 誰が使っても便利ですよ、とは、いかないものなのです。 使う方の考え方、生活スタイル、やりたいこと、身体状況や環境を見極めて、それに合わせて選んでこその福祉用具なのです。 自分に合う福祉用具を見極める  福祉用具を上手に活用するためのコツは、『自分が何をしたいのか』『どのような生活を送りたいのか』を明確にして、それに応じた用具を選ぶことに尽きます。 なごや福祉用具プラザでは専門の担当者があなたのご相談をお持ちしています。 どんな道具があなたに一番良いのか、一緒に考えてみませんか。 いきいきとした生活のお手伝いをいたします。 なごや福祉用具プラザでどんな道具があなたに一番良いのか、一緒に考えてみませんか。 いきいきとした生活のお手伝いをいたします。

2017.7.11

福祉用具よもやま話 1 知ればわかる、試してわかる 福祉用具ってなに?

「まだ必要ない」「こんなもの使わない」「そんな大げさなもの要らない」 そんなこと ありませんよ 知ればわかる、試してわかる 福祉用具ってなに? たろう君:福祉用具ってどんなもの? お父さん:お年寄りや、体に障害のある人が楽に暮せるように工夫された道具の事だよ。 たろう君:ふ〜ん、じゃあ普通の人は使っちゃいけないの? お父さん:そんな事はないよ。 最初は福祉用具として作られたものでも、便利だから普通に使われるようになったものもあるよ。 例えばこのメガネ!めがねを掛ければ小さい字がよく見えるようになるだろ。 ほかにはライターとかも…… たろう君:えっ、ライターが? お父さん:マッチは、知ってる? たろう君:知ってる! マッチ売りの少女が火を点けるやつ。 理科の時間に使ったよ。 お父さん:そう!それ、片手で火着けられるか? たろう君:う〜ん、片手じゃ無理かな……失敗してやけどするかも。 お父さん:ライターは、片手でも火を着けられるよな? たろう君:わかった! 片手が使えない人のためだったんだ。 お父さん:そうだよ、便利な道具を使えば、どんどん豊かになる。 他に便利な物って何がある? たろう君:孫の手!それから〜スマホ! お父さん:へ〜おもしろいね。 たろう君:お父さん、数字の『6』は福祉用具じゃないんだね。 お父さん:どうして? たろう君:だって片手じゃできないもん! 福祉用具が必要なほどではない?  お元気な方に「福祉用具」をご案内すると、「まだ必要ない」「こんなもの使わない」「大げさ」といわれてしまうことがしばしばあります。 これまで自力で生活してきた方にとって福祉用具を利用することはどこか屈辱的に感じ、道具に頼るということにマイナスイメージを持たれる方が多くいます。  でも、昔から「備えあれば憂いなし」という言葉があるように、事前に知識だけでも得ておくことは大切なことなのです。 誰でも年齢とともに身体の機能は低下します。 実際に、不都合が起きてしまってからでは遅いのです。 福祉用具って特別な道具では?  福祉用具とは、「生活を便利にする生活用具、機能訓練用具、機能を補いできないことを少なくするための用具」という3つの定義があります。 難しく感じるかもしれませんが、決して特別なものではありません。 例えば、メガネやライター。 使っている人にとっては、それなしでは生活できなくなる道具です。 これらも広い意味では福祉用具の仲間です。 私たちは生活の中でさまざまな道具を使って便利に過ごしています。 福祉用具もそれらの道具と同じ「生活を便利に豊かにするための道具」なのです。 どんな福祉用具があるの? どうすればいいの?  インターネットの普及で家に居ながらにしていろいろな情報が得られるようになりました。 でも、本当に必要なものなのか? それを使うことによって本当に生活が豊かになるのか? 見極めることは、案外難しいものです。 マンガでは、未来の世界の猫型ロボットがやってきてタッタラタッタッター♪と便利な道具を出してくれますが、いつも失敗していますよね。 福祉用具も、ちょっとそれに似たところがあるのです。 ただ単に、便利だから、欲しいからというのではなく、本当にその人らしく生活するための道具を一緒に考えることが必要なのです。 実際の道具を手にとって、使う方と一緒になって考える。 なごや福祉用具プラザはそんなところです。 どんなものを使えばいきいきとした生活が送れるのか、楽しい時間を過ごすにはどうしたらいいのか…… なごや福祉用具プラザで一緒に考えましょう