• 学科・領域

  • 形態

collaboration

2024.6.5

カーデザインコース、朝日電装株式会社様と連携、新しい2輪車の操作系デザインを考えるプロジェクト、キックオフ

カーデザインコース、朝日電装株式会社様と連携、新しい2輪車の操作系デザインを考えるプロジェクト、キックオフ  カーデザインコースでは、オートバイや水上バイクなどで使用されるハンドルスイッチを製造する朝日電装株式会社様と連携し、「2輪車における新しいインターフェース」というテーマでプロジェクトを行います。2024年5月23日(木)、プロジェクトキックオフとして、朝日電装から製品開発に携わる水野孝義さん、水野直紀さん、三浦誠さんの3氏をお迎えし、2輪車、3輪車、電動キックボードの実車、操作スイッチのサンプルとして2輪車、4輪バギー、水上バイク、船舶用などをお持ちいただきました。プロジェクトの概要と目的、基本的な2輪車の実情をお話しいただき、電動キックボードの試乗体験も行いました。  プロジェクトには、カーデザインコースの3年生12名が参加。8月1日の最終プレゼンテーションに向け、約2ヶ月の間にアイデア出しからモデリングまでを行うスケジュールです。朝日電装の水野孝義さんは「魅力的なアイデアがあれば共同開発を進めさせていただき、来年のジャパンモビリティショーに出品して世に問いたい!」と意気込みを語り、夢のあるプロジェクトであることを強調しました。  朝日電装株式会社の紹介と、学生の自己紹介から講義が始まりました。お越しいただいた水野直紀さんは電気とメカ混合設計が専門、三浦誠さんは電子スイッチを使いゲームコントローラーを制作する新しいもの好きの技術者です。そして水野孝義さんは長年バイクの設計を行っていた技術者で、多くのバイクを手がけていらっしゃいます。  朝日電装については、ヤマハをはじめ、スズキ、ホンダ、カワサキといったバイクメーカーと深い関わりがあり、2輪車・自動車・特機(農機・建機)・船舶(ボート・水上バイク)等の分野で、操作する人と乗り物のインターフェースを設計、製造、販売しています。会社設立当初からヤマハのオートバイのスイッチを手がけており、1950年代のオートバイのハンドル部分の写真を掲示し、この頃から操作系の基本形態は大きくは変わっていないと説明がありました。但しスロットルに関して、技術的にはワイヤーを使って接続していたメカニカル方式から、センサー技術を活用した(APS:アクセルポジションセンサー)電子スロットル方式へと変わってきており、現在では設計自由度もかなり高くなっているとのことです。  バイクに乗っている、あるいは、乗っていたことのある人という問いかけに、経験のある学生は1名だけでした。そのため、バイクについての基本的な講義から始まりました。まずは2輪車の種類について、縦軸に実用性、横軸に乗り味を置き、実用性が低くスポーティな乗り味のスーパースポーツやカフェレーサー、逆に実用性が高く乗り味がのんびりとしたものがスクーターやビジネスバイクと区分し、アメリカン、ネイキッド、ツアラー、オフロード、スクランブラー、アドベンチャー、ストリートなど、現状のバイクの区分についても紹介し、それぞれの乗り方について運転姿勢を解説しました。  操作することを、五感から受けた感覚を脳で判断し意志や感情に従って操作するという視点で分析し、バイクの操作系インターフェースが過去から変わっていない理由について考察が行われました。さらに、4輪ある自動車との操作の違いを意識し、考えを深めました。また、バイクと同じようにハンドル部分で操作する4輪バギーや水上バイクの操作系を説明し、バイクとの違いについても考えました。4輪バギーは親指でスロットルレバーを操作し、水上バイクは自転車のブレーキのように人差し指・中指でスロットルレバーを操作します。学生らは、用意されたサンプルを手に取り、なぜバイクと異なる操作系なのか、どういった状況で使う乗り物かを考察し、ディスカッションを行いました。  後半では、電動キックボードの試乗を行いました。今回用意いただいた電動キックボードは、親指でスロットルレバーを操作するタイプでした。学生たちは実際に運転して操作系を体感し、乗り物の楽しさと同時に、普段何気なく使っている道具と身体のかかわりを考え直す有意義な試乗会となりました。  再び教室に戻るとディスカッションを再開し、忌憚のない意見交換が行われました。サンプルのスイッチの感触を確かめたり、2輪車に跨がってみてグリップを握ってみたりする中で、それぞれがインターフェースについての考えを深めました。小柄な女性では、現状のバイクの操作系でも扱いづらいことが分かるなど、さまざまな発見もありました。  今回の講義のまとめとして、水野孝義さんから「2輪車のインターフェースをあらためて考え直す」「運転して楽しい、気持ちいい、新しいを提案」「デザインの力で新しいものへと進化させて欲しい」「APSの活用」「良い提案は共同開発としてジャパンモビリティショーに出品して世に広めたい」との言葉があり、プロジェクトキックオフは終了となりました。  次週からはアイデア出しを開始し、定期的に朝日電装様にも参加いただきながら、8月の最終プレゼンテーションまで進めていくことになります。

2024.4.26

デザイン領域 中部文具工業協同組合「2024 文具デザインプロジェクト」キックオフ 説明会を開催、課題を発表

デザイン領域 中部文具工業協同組合「2024 文具デザインプロジェクト」キックオフ 説明会を開催、課題を発表  2024年4月10日(水)、デザイン領域と中部文具工業協同組合加盟の文具メーカーとの産学連携企画「2024 文具デザインプロジェクト」のキックオフミーティングとして、シヤチハタ株式会社様から、商品企画部 滝沢一部長、田中絵里香課長、入江弘士郞さん、森松株式会社様から 森直樹 代表をお招きし、説明会を開催しました。  文具デザインプロジェクトは例年行われているもので、3年次までに習得したデザイン技術や知識を用い、商品や製品の企画、調査、開発、製造、販売までを見据えデザイン提案を行うもの。実際にこれまでの優秀作品が製品化されたこともあり、学生はもちろん企業にとっても非常に大きな意味を持つプロジェクトです。インダストリアル&セラミックデザインコース、カーデザインコース、大学院から13名の学生、院生が参加、シヤチハタ株式会社、森松株式会社、2社それぞれの課題にデザインを提案することとなります。  課題の発表に先立ち、担当する三枝樹成昭 非常勤講師からプロジェクトについての説明がありました。  「シナリオ、コンセプト、詳細デザイン、そして最終デザインと、一連のプロセスと商品化とへの流れ中で、それぞれに企業様からフィードバックを受けながら進めて行きたいと思います。ユーザーシナリオを考えて、誰がどのようなシチュエーションでどう使うのか、そういったことをきっちり説明ができるような商品提案をしていただきたいと思います」と説明しました。  続いて、森松株式会社 森社長から、課題の発表と会社の紹介がありました。課題は「まもる・保護する+◯◯」。森松株式会社は、塩化ビニールシートを使ったデスクマットやコロナ対策のパーティションなど樹脂製品の製造を行う会社。ファイルケースやカバーなど収納や保護に使うオリジナル商品もありますが、そこになにかプラスアルファの機能を提案して欲しい、と説明しました。  シヤチハタ株式会社からは、商品企画部 滝沢部長から会社の概要、入江さんから課題の説明、田中さんから過去の優秀作品の紹介がありました。課題は「〇〇な仕事の人/〇〇な趣味がある人に役立つスタンプ・筆記具」。学生らに、アルバイト先での困りごと、趣味で何かしているときにあったら便利なものなど、ユーザーとして自分のことを想像してみて、アイデアにつなげて欲しいと説明しました。  課題の説明のあと今度は学生が、アルバイトや今はまっている趣味についてなど自校紹介を行いました。打ち解けてきたところで、シヤチハタ 入江さん、田中さん、森松 森社長が自社のサンプルを手に各テーブルを回り、学生からの質問に答えたり、アイデアについて談笑しました。その場から学生はアイデアスケッチを始め、プロジェクトが本格的にスタートとなりました。  今後、両企業のご担当の方には、隔週で学校にお越しいただき学生からの相談や進捗を確認、6月5日に最終プレゼンテーションとなります。2ヶ月間という短いスケジュールですが、今年はどんなアイデアが提案されるか、期待が高まります。

2024.3.22

インダストリアル&セラミックデザインコース、フジプレコン株式会社様と連携、コンクリートを使ったプロダクトを提案

インダストリアル&セラミックデザインコース、フジプレコン株式会社様と連携、コンクリートを使ったプロダクトを提案  インダストリアル&セラミックデザインコースでは、鉄道・道路で利用される側溝や電線などを収容するトラフなど、コンクリート製品を製造する企業 フジプレコン株式会社様と連携し、コンクリート製品を製造する過程で発生する余剰分をリサイクルした、コンクリート製のプロダクトを考案しました。12月にアイデア出しを行い、中間プレゼンテーションを経て、2024年3月5日(火)フジプレコンの皆さまをお招きし、最終プレゼンテーションを行いました。コンクリートの質感や重量、自由な形に造形できるといった特性を考慮し10名の学生が12のアイデアを提示、3Dプリンターを使って制作したモデルとともに説明しました。学生らしいユニークなアイデアあふれる楽しいプレゼンテーションとなりました。  学生ひとりひとりが、モデルを手渡しコンセプトを説明、5分程度の簡単なプレゼンテーションを行いました。提案は、デスク周りで使える文房具やティッシュボックスなどのグッズ、コンクリートの重さを生かしたブックエンドやドアストッパー、手触りや質感に着目したマスコット、屋外で使えることを利用した鉢植えなど、さまざまなアイデアが出されました。フジプレコンの製品であるU字溝をモチーフにした作品や、犬やキャラクターなどをモチーフにした可愛らしい作品には、発想に感心する声も聞かれました。中間プレゼンからのアップデートに加え、実寸のモデルを目にするとコンクリートで制作することを考えている様子で、手応えを感じます。  プレゼンテーションを終え、フジプレコン株式会社様の選考により、最優秀賞に後藤ゼミで考案した「U字溝フォントとU字溝を使った文具」が選ばれ、代表者として山本遙奈さんが賞状を受け取りました。優秀賞にはコンクリートの重さと形を利用した小林由奈さん「チーズスタンド」が選ばれました。最優秀賞の「U字溝フォント」はU字溝をモチーフとしてアルファベットの立体を作り、表札にするなどさまざまに活用できるようにするアイデア。小林由奈さんの「チーズスタンド」はチーズの形をした置物で、穴に筆記用具や歯ブラシを差し込んで使います。「コンクリートの重さを生かしつつ、可愛くて身近に感じられるものを考えました」と説明しました。  講評として松林克法 代表取締役社長から「若々しい皆さんのアイデア、とても楽しく拝見しました。弊社だけではデザインの発想に頭打ちで、どう進めていけばいいものかと思っていました。もっと早く相談すれば良かったと感じています。今日のプレゼンテーションを見て、また新しいことに挑戦できるなと思いました。優秀賞の2つは、さらに研究を進めていきたいと思います」と今後の商品化が期待できるコメントをいただきました。  担当のデザイン領域 後藤規文教授は、「ただ単に飾るだけでなく、実用もできノベルティとして価値の高められるものができれば面白いと考えています」とコメント。松林代表取締役社長からは、ぜひ、一度、会社を見に来て下さいとの言葉がありました。サンプルとしてモデルと3Dデータをお渡しし、継続してプロダクト化を目指すことになりました。 最優秀賞 U字溝フォントとU字溝を使った文具 (代表者)山本遙奈さん 優秀賞 チーズスタンド 小林由奈さん

2024.2.29

株式会社ファーストとデジタルサイネージの新たな用途開発、卒業制作展でプロトタイプを展示

株式会社ファーストとデジタルサイネージの新たな用途開発、卒業制作展でプロトタイプを展示  株式会社ファースト様との連携で進められている新しいデジタルサイネージの用途・形のアイデアを創出するプロジェクト、2023年度前期ではインダストリアル&セラミックデザインコース、カーデザインコースの4年生、大学院デザイン研究科の1年生が参加し、新しいデザイン案を提案しました(プレゼンテーションの様子は)。  プロジェクトの後期では、インダストリアル&セラミックコースの2、3年生13名の有志がスケールモデルを制作、それをもとに株式会社ファースト様にてプロトタイプを製作、卒業制作展で披露することとなりました。  当初の予定では、前期のデザイン案をスケールモデル化しようと想定していましたが、実際にプロトタイプまで製作することを考慮して実現可能性の高いデザインに落とし込み、サイネージの外観部分のデザインを考案しました。学生らしい自由なアイデアがあふれるユニークなものとなりました。 こちら  モデルの制作にあたり、設置される場所と表示されるコンテンツを想定し周辺に馴染むようなデザインを再検討。ID/CDコース所有の3Dプリンターやレーザーカッターを活用してスケールモデルを制作し、できあがったモデルをファースト様にプレゼンテーション。6つのデザイン案を実際にプロトタイプとして製作していただきました。  デザイン案は、モニターの存在をぼかすことを目的としたフレームを感じさせないデザイン、商品のディスプレイとしても使える家具のようなデザイン、柔らかな素材と組み合わせたソファーのようなデザイン、基本となるベーシックなディスプレイに着せ替えパネルを組み合わせて使える和風組子パネル、マンガの集中線がユーモラスな漫画パネル、柔らかな人工観葉植物を使った葉っぱパネル、と3つの案と着せ替えパネル3つの6種類。製作されたサイネージは、実際に卒業制作展の案内に使用しています。  指導したデザイン領域 後藤規文教授は「今回、サイネージの枠を意識させないようなアイデアが中心となりました。周辺の環境に馴染むように、透かしにしたり植物を取り入れたり、サイネージの存在を軽くするようなアイデアです。広告が中心となるサイネージでは、通常では採用できない、どちらかというと目立たせなくするようなアイデアです。それでも環境にマッチするという視点で提案ができ、すごく面白いものができたのではないかと思います」と手応えを感じている様子でした。新しいアイデアの提案という難しい課題に対し、学生らしいユニークで価値のある提案となりました。

2024.2.27

古川美術館と「連携・協力に関する協定」を締結

古川美術館と「連携・協力に関する協定」を締結  2024年2月6日(火)本学と古川美術館は「連携・協力に関する協定」を締結、協定締結式を古川美術館 分館爲三郎記念館(旧古川爲三郎邸) 桜の間にて開催しました。協定の概要は、古川美術館と本学が包括的な連携のもとに、地域活性化、産業振興、学術文化振興等の分野で相互に協力し、地域社会の発展や協働のまちづくりを推進すること、本学の教育・研究及び優れた人材の育成に寄与すること、を目的とするものです。締結式では川村大介理事長、公益財団法人古川知足会 古川美術館 古川爲之理事長が、協定書に署名しました。  協定締結式には、本学から川村大介理事長、濱田誠経営本部長、田中聰地域・社会連携部長、古川美術館からは古川爲之理事長、伊藤洋介館長代理兼事務局長、河田秀子館長秘書・事務局、早川祥子主任学芸員が参列。伊藤洋介氏の進行のもと、しめやかに式典が執り行われました。会場となった爲三郎記念館には、この日から公開となった本学の展覧会「古川美術館プロジェクト メイゲイのコウゲイ」の作品が展示され、式典に併せ、早川学芸員の解説のもと関係者が鑑賞しました。  川村理事長は「学生たちの作品を見せていただき、ほっとするような温かな気持ちになりました。連携協定の意味はその通りなのですが、実際にこの数寄屋造りの建物に入りますと、彼らは本当に貴重な経験をさせていただいたのだなと肌身で感じました。この連携が、関係する者にとって喜ばしく良きことにつながるようにと思います」と祝福の言葉を述べました。  古川理事長からは「過去、名古屋芸術大学の先生方にはお世話になっておりまして2000年に始めた若手作家展シリーズの第一回に長谷川喜久先生、瀬永能雅先生にご出展いただいたように記憶しております(2000年「岩絵の具の可能性を求めて~名古屋発、若手作家からの提言」)。今では教授としてご指導いただいているかと思うと感慨深く、また、今日でも展覧会などでお世話になりご縁が深いなと感じております。現在、国内外さまざまなことが起きています。天災、パンデミック、さらに理不尽な戦争……、そうした今だからこそ芸術文化というものが一層大切に思われます。名古屋芸術大学に少しでもお役に立てれば、これまで以上に協力しあえればと思っております」とお言葉をいただきました。  式典の終了後も歓談は続き、終始和やかな締結式となりました。 「古川美術館プロジェクト2024 メイゲイのコウゲイ」制作プランのプレゼンテーション 「古川美術館プロジェクト2024 メイゲイのコウゲイ」最終発表会を実施 古川美術館プロジェクト2024「メイゲイのコウゲイ」を開催 古川美術館と「連携・協力に関する協定」を締結

2024.2.27

古川美術館プロジェクト2024「メイゲイのコウゲイ」を開催

古川美術館プロジェクト2024「メイゲイのコウゲイ」を開催  美術領域 工芸コース(陶芸・ガラス)、デザイン領域テキスタイルデザインコース、メタル&ジュエリーコース(2024年度1年次入学生から工芸コースへ移行)と古川美術館・分館爲三郎記念館とのコラボレーション企画、古川美術館プロジェクト2024 「メイゲイのコウゲイ」を2024年2月6日(火)~18日(日)に開催しました。2月5日の休館日、完成した作品を爲三郎記念館へ運び込み設営しました。生憎の天候となり、庭に展示する作品は冷たい雨に濡れながら、また、自然光が少なく晴れた日の光を想像しながらという難しい状況での作業となりました。 「古川美術館プロジェクト2024 メイゲイのコウゲイ」制作プランのプレゼンテーション 「古川美術館プロジェクト2024 メイゲイのコウゲイ」最終発表会を実施 古川美術館プロジェクト2024「メイゲイのコウゲイ」を開催 古川美術館と「連携・協力に関する協定」を締結  作業の前に古川美術館 学芸員の早川祥子さんから、まず事故がないように、お客さんは料金を支払って見に来てくださるわけなので、妥協しないで最後まで粘って価値のある展示になるように、また、早く設営が終わった人はまだ終わっていないところを手伝うように、と指示があり設営が始まりました。大きな陶芸作品は運ぶだけでも一苦労、雨を恨めしく思いながらもひたむきに作業します。これまでの報告会で作品ごとに展示場所は決まっているものの、実際に置いてみないことにはわかりません。ことにインスタレーション的に空間を意識する作品は、その場で制作する部分もあり午前中は作品を置く作業に費やされました。4名の美術館スタッフは前回の展示を片付けつつ学生の展示をお手伝い下さり、相談に乗って置き方を考えたり台座を用意したりしていただきました。判断の速さと手際の良さに敬服です。実際に作品を置いてみると想定とは異なり、芳しくないと判断することもあります。自分の作品とのマッチングに納得できず設置場所を変更することもあり、グループで展示することの難しさを感じさせる一幕もありました。  午後には概ね置き場所が決まり、ライトを設置します。限られたライトの数で効果的に作品を照らすよう検討します。雨のため自然光が少なく、晴れの日を想定しながらの設置です。お客さんの動線からの見え方など、じっくりと検証しました。キャプションボードの場所も、建物に釘を打つことができないため設置場所が制約され、他の作品の邪魔にならないか、お客さんにとって読みやすい位置であるかなどを検討し、慎重に設置します。こうして検討を繰り返すことがあらためて学生それぞれ自身の作品に向き会うことになり、展示することで得られる非常に貴重な体験といえます。  設営を終え、早川さんからは「今日、展示を終えて皆さんほっとしたかと思いますが、明日からが展覧会の本番です。お客さんがどういうふうに展示を見てくれるのかというのも含めて、自分の今後の制作にどう生かしていくか皆さん次第です。今回の展覧会は自分の展示したものだけでなくほかの人の展示があって成り立っているものなので、それも含めどう見えるか、ぜひ丁寧に作品を見て欲しいと思います。自分がこの展覧会を受けてどう発展していくか、必ず一度は足を運んで下さい」と言葉をいただきました。  教員からは「実際に搬入してみると、いろいろ上手くいかないことがあり問題が生じることがあります。そうしたことが起こることも十分考慮しておかなければいけないし、どう自分を切り替えて対応するか、そうしたことがその人の持つ力になっていくのだと思います」(中田ナオト准教授)。「明日から展覧会が始まりますが、その間に何か起こることもあります。作品を見ていただくときにお客さんが当たってしまったりすることもあります。展覧会の間は作品のことを気にして、何かあったときにはすぐ対応できるよう心づもりをしておいて下さい。終わって片付けるところまでが展覧会です、最後まで頑張りましょう」(米山和子教授)。「こうした数寄屋造りの建物に展示させてもらえることを幸せに思って欲しいなと思います。私自身、皆さんのことを羨ましく思います。今日は雨ですが、晴れた日には自然光でぜんぜん違った感じに作品が見えると思います。日本建築で展示できることの良さですので、ぜひまた違った天気の日に来て作品を鑑賞し、今後の作品に生かして欲しいと思います」(扇千花教授)というコメントをいただきました。  は、2024年2月6日(火)~18日(日)、爲三郎記念館にて開催となります。ぜひ、ご高覧ください。 「古川美術館プロジェクト2024 メイゲイのコウゲイ」

2024.1.30

「古川美術館プロジェクト2024 メイゲイのコウゲイ」最終発表会を実施

「古川美術館プロジェクト2024 メイゲイのコウゲイ」最終発表会を実施  美術領域 工芸コース(陶芸・ガラス)、デザイン領域テキスタイルデザインコース、メタル&ジュエリーデザインコース(2024年度1年次入学生から工芸コースへ学びを移行)では、名古屋市千種区の古川美術館・分館爲三郎記念館と連携し、2024年2月6日(火)~18日(日)までの2週間として爲三郎記念館に学生の作品を展示します。  会期が迫る2024年1月25日(木)、古川美術館学芸員の早川祥子氏をお招きして作品制作の現状を確認、展示について再検討する最終発表会を行いました。1mを超える大きな作品や焼き上げる前の陶芸作品など移動させることが困難なものもあり、テキスタイル工房、メタル工房、セラミック工房、ガラス工房、木工房を学生らとともに巡り、展示についていっしょに考えることとなりました。 「メイゲイのコウゲイ」 「古川美術館プロジェクト2024 メイゲイのコウゲイ」制作プランのプレゼンテーション 「古川美術館プロジェクト2024 メイゲイのコウゲイ」最終発表会を実施 古川美術館プロジェクト2024「メイゲイのコウゲイ」を開催 古川美術館と「連携・協力に関する協定」を締結  各作品概ね構想通りに制作が進んでいるものの、制作期間の最後の10日ということもあって、工房には慌ただしい雰囲気が漂っています。実際の作品の大きさや色味を確認し、想定している展示場所や同時に並ぶ作品との整合性などを検討していきます。  早川さんは、学生ひとりひとりに作品の意図を確認し、制作の途中で変わってしまった部分やどう見せたいか、学生の希望を聞いていきます。作家の考えに寄り添い、展示したときの希望を受け入れつつ最大限効果的に見えるよういっしょに考える姿勢が印象的で、学芸員の仕事の一端を見せていただいたように思います。中には、思うように制作が進まず展示を辞退したいと言い出す学生もいましたが、「途中まで作ったパーツだけでも見せることができる、できるところまで頑張って」と励ますこともあり、作家を支えることも学芸員の仕事だと感じさせます。作品の展示は、作品そのものだけでなく作品の背景にある作家の考えや感情を見せることだともいえそうです。工房を巡り、作品ひとつひとつと対峙して考える、濃厚な時間となりました。  発表会を終え、担当する中田ナオト准教授からは「忙しいスケジュールの中、個々、自分の意志でこのプロジェクトに参加して作品を作ってくれていることがすごく喜ばしいことだと感じています。失敗してもいいのでやりきることが、今後の創作への良い経験になると思います。昨年に引き続いて2回目の参加の人がいますが、空間の捉え方ややりたいことの幅が広がっているような印象です。展示まで楽しんでやって欲しいと思います」と講評。  瀬田哲司准教授からは「失敗してもいいとう話が出ましたが、作家になると失敗できないプレッシャーを感じることになります。失敗できるのは学生時代の特権なので、貴重な機会をぜひ生かしていただきたいと思います」と自由に創作、展示することの意義を述べます。  米山和子教授からは「現場をよく知っていらっしゃる学芸員さんの言葉を聞きながら制作するというのは本当に貴重な機会です。制作の最後の数日が作品の出来を分ける時間です。これからが良いものになる時間なので、最後まで諦めずに皆頑張って制作して下さい」と制作を応援。  扇千花教授からは「4つの素材、それぞれの違いを感じさせるのと各コースの違いなどがあり、すごく面白いと思います。コースそれぞれに違いがありつつも、全体として工芸の魅力が伝わっていけばと思います」とまとめました。  早川さんからは「すごくバラエティに富んでいて、それぞれ違う素材への向き合い方、造形の捉え方があるので、ごちゃごちゃにならないように見せることが一番大切だと思っています。それぞれの作品の良さが良さが見えるよう、賑やかでありながらも調和しつつ独立してるような展示をしたいと思っています。皆さんが自分自身の作りたいものを、ここに展示したい、そうやって制作することが面白くなる要素だと思います。こんなことできないんじゃないかと諦めず途中でもいいので、最後まで参加して下さい。失敗という話が出ていますが、出して展示をすればそれは失敗ではありません。思ったように行かなかっただけで、諦めてしまうことが失敗だと思います。実際に展示したときに思っていたのと見え方が違うということが起きますが、その場でいっしょに考えるのが私のたち役割です。途中までであっても持ってきて下さい」と力強い言葉があり、最終発表会は終了となりました。  は、2024年2月6日(火)~18日(日)、爲三郎記念館にて開催となります。ぜひ、ご高覧ください。 「古川美術館プロジェクト2024 メイゲイのコウゲイ」

2023.12.18

名古屋芸術大学ウインドオーケストラ、あいち県民の日 記念式典にて演奏を披露

名古屋芸術大学ウインドオーケストラ、あいち県民の日 記念式典にて演奏を披露  2022年に県政150周年を迎えた愛知県は、11月27日を「あいち県民の日」とする条例を定めました。その一環として2023年11月27日(月)に、県民の日を祝う記念式典が愛知芸術文化センター愛知県芸術劇場大ホールにて開催されました。  式典は、大村秀章愛知県知事の挨拶で始まり、「あいち県民の日ロゴマーク」最優秀賞受賞者表彰式、名古屋市立大学教授 千田嘉博氏による「愛知の城から歴史を読み解く」と題した基調講演、元SKE48 須田亜香里さん、あいち県民の日アンバサダー 河村花さん、名古屋市立大学教授 千田嘉博さん、西川流四世家元 西川千雅さん、「地球の歩き方 愛知」プロデューサー 由良暁世さんによるパネルディスカッションが行われました。  そして、式典の最後となる記念演奏会にて、名古屋芸術大学ウインドオーケストラが演奏を行いました。指揮は遠藤宏幸准教授、ウインドアカデミーコース、弦管打コースの学生で構成され、演奏曲目は、いずれも愛知県に関連する楽曲。1曲目の「シャッチーズ・マーチ」は、サウンドメディア・コンポジションコースの岩本渡教授が1994年に開催された第49回 わかしゃち国体の入場行進曲として作曲したもの。2曲目は、「どうする家康メインテーマ ~暁の空~」。3曲目は「ウインドバンド・ストーリーズ となりのトトロ」。声優アクティングコース 4年 梁川桃子さんがナレーションを担当し、物語の世界を演奏で再現しました。最後は、特別客員教授 宮川彬良氏作曲のおなじみ「マツケンサンバⅡ」が演奏され、会場を大いに盛り上げ、華やかな演奏で、あいち県民の日 記念式典を締めくくりました。

2023.12.12

メタル&ジュエリーデザインコース、七宝焼アートヴィレッジにて作品展示、ふるさと納税返礼品をめざす

メタル&ジュエリーデザインコース、七宝焼アートヴィレッジにて作品展示、ふるさと納税返礼品をめざす  デザイン領域メタル&ジュエリーデザインコース(2024年度1年次入学生から美術領域工芸コースへ移行)は、あま市七宝焼アートヴィレッジとコラボレーションし、伝統ある尾張七宝を使った新商品の開発を行い、尾張七宝の魅力を広く伝える取り組みを行っています。今年度のプロジェクトは2つ、「世界に認められた尾張七宝に再び輝きを」ということで学生が中心となり、七宝焼アートヴィレッジ常設展示の名品をモチーフとしたデザインを帯留めに落とし込み、ふるさと納税返礼品として商品化を目指すプロジェクト。さらに有志の学生とジュエリーデザイナー、作家として活動する卒業生らによる七宝の可能性をさらに広げる実験的な取り組み「尾張らない七宝プロジェクト」を立ち上げ、作品を制作しました。これらの作品を七宝焼アートヴィレッジの「第41回尾張七宝新作展」(2023年11月23日~26日)に併せて展示、最終日の2023年11月26日(日)には、安藤七宝店 安藤重幸氏、だいきち七宝工房 太田吉亮氏、加藤七宝製作所 加藤芳朗氏、インテリア七宝アート 加藤実氏をお迎えし、作品の講評会と商品化する作品の選定を行いました。  学生は、作品とともに作品のモチーフとした七宝の名品、さらに新しいデザインに込めた考えや思いなどを説明しました。基になった名品は七宝焼アートヴィレッジの常設展にある作品で、いずれも名品にふさわしい技巧の凝らされたもの。それらから発想し、デザインの一部を切り取ったもの、色味を揃えたもの、描かれているモチーフからさらにイメージを広げたものなど、それぞれに個性的な作品に落とし込みました。講評としては、七宝の技術的な面からのアドバイスと、商品として見た場合のアドバイス、2つの方向性からご意見をいただきました。初めて七宝にチャレンジした学生や制作2~3作目といった経験の少ない学生が大半で、それぞれが銀線を立てる(有線七宝の技法でテープ状の純銀の線を立て図案の輪郭とします)のに苦労したり、思ったような色味が出ずにいましたが、丁寧な作りをお褒めいただくこともあり大きな励みになりました。どの作品からも一心に取り組んだことが伝わり、学生らも制作することでさらに七宝の魅力に触れたのでは、と感じさせます。また、商品として見たときには、値段を付けたい!やすぐにでも店頭に並べたいと、いった言葉も聞かれ、これも嬉しい評価をいただきました。  「尾張らない七宝プロジェクト」では初めて七宝に取り組んだ2年生3名がプレゼンテーションを行い作品を説明しました。愛犬を現代アートふうに表現したもの、ツタンカーメンをモチーフにしたものなど、自由でユニークな作品が紹介されました。これまでの七宝焼にはないデザインを評価していただき、ぜひ、七宝も表現手段のひとつとして引き続きやっていって欲しいと講評をいただきました。  総評として、「非常に完成度の高い作品が多くありました。どこへ出してもおかしくないと感じます。ただ、ふるさと納税の返礼品となると作りやすさも考慮する必要があり、どれを選べばいいかじっくり考えたいと思います」(太田氏)、「返礼品としてどのデザインでも魅力のあるものになると思います。数を作るとなると、型に合うデザインとコストが重要です。トータルで考えて考えたいと思います。デザイン自体はどれも良くて、商品化することに問題ないです」(加藤実氏)、「クオリティと発想力に驚きました。初めて七宝で作品を作ったという方もいる中で、これだけのものが出てきたというのは期待以上です。こういった社会連携の取り組みは卒業後も役に立つことです。積極性をもって取り組んでいって欲しい、ぜひ頑張って下さい」(加藤芳朗氏)、「商品となると収益性が必要で、自分の創りたいものを創るということとは異なってきます。そこが今回勉強になる部分ではないかと思います。現状、七宝業界は厳しい状況におかれており、自分たちの常識だけでは打破できない部分がたくさんあります。いろんな人たちからアイデアをもらいながらやっていくことが必要で、今回、いろいろな意見をもらえたことは非常にありがたかったです。皆さんの努力を何らかのカタチにしたいと思っております」(安藤氏)、と言葉をいただきました。  講評会終了後、選考が行われ、返礼品の花瓶に3年生 鈴木歌乃さん「輪転」のデザインが、ブローチに3年 浅谷栞那さん「酔芙蓉」が選ばれました。おめでとうございます。今後、ブラッシュアップされ商品化されることとなります。  また、今回展示された作品は、1月中旬 名古屋栄の安藤七宝店本店新店舗にて展示していただくことになります。こちらもお楽しみに。 酔芙蓉 鯉と牡丹 幸福の花 夢の色 菊文様・螺旋 龍と唐草 輪転 心に秘めた愛 藤と鳩 香立 竹と雀 愛犬 蛙 君影草 波 ドクダミ 無題 pivoine papillon 顔 木目花瓶 Windows つらつら椿 群蝶 名古屋コーチン 蜥蜴 Dear James, moss 金魚皿 初