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2024.3.5

名古屋芸術大学ローターアクトクラブが企画 第2回チャリティーオークションを開催

名古屋芸術大学ローターアクトクラブが企画 第2回チャリティーオークションを開催  初開催となった去年度に引き続き、卒業・修了制作展期間中の2024年2月24日(土)、名古屋芸術大学ローターアクトクラブ主催による「名古屋芸術大学 第2回チャリティーオークション」を開催しました。  名古屋芸術大学ローターアクトクラブは、地域社会で活動する人や団体とコラボレーションし共にボランティア活動を行うサークル。これまでにもNPO法人や他のローターアクトクラブと協業を行うなど、例年、さまざまな活動を行ってきました。  このチャリティーオークションでは、売上の一部をポリオ根絶を支援するロータリー財団に寄付しエンドポリオの活動を知ってもらうこと、そして、学生作品を販売することで作品と社会のつながりや作品の市場価値を知ることを目的として企画されました。  オークション開催の前に、チャリティオークション実行委員長の菅谷心寧さんからは「今回のオークションでは、昨年度とは違ってクラウドファンディングが始まり、たくさんの方々にご支援をいただきまして開催することができました。作品が落札されることで、学生への金銭的な支援や制作意欲の向上、自信につながればいいなと思います。これまでローターアクトクラブのメンバーみんなで頑張ってきました。本日もめちゃくちゃ頑張るので、楽しんでいってもらえると嬉しいです。」とあいさつがありました。  オークションの司会進行は、声優アクティングコース1年 森海将さんと2年 豊田結衣さんが務め、会場を盛り上げます。絵画や陶芸などの立体作品、さらには“出張演奏”、サプライズとして現在様々なメディアで活躍する卒業生によるイラストが出品され、ときには激しい競り合いとなり会場は大いに沸きました。  寄付金につきましては、公益財団法人ロータリー日本財団を通じ、ポリオ根絶の支援金として寄付をさせていただきます。

2024.2.29

第51回 名古屋芸術大学卒業制作展優秀賞、第27回ブライトン大学賞 授与式

第51回 名古屋芸術大学卒業制作展優秀賞、第27回ブライトン大学賞 授与式  2024年2月22日(木)、西キャンパスB棟大講義室にて、第51回名古屋芸術大学卒業制作展優秀賞、企業賞、第27回ブライトン大学賞の発表と授与式を行いました。 受賞者の皆さん、ノミネートを受けた皆さん、今日はおめでとうございます。 コロナ禍という、決して良くない状況の中で学園生活を送られた、その中で研鑽されてこれだけのものを作ることができた、今後を考えたとき特殊であり大変苦労もあったと思いますが、非常に良い経験になったのではないかと思います。 今日、お越しになっている教員、関係者の皆さま、いろいろ工夫して学びが維持できるよう努力されたと思います。多くの人の力添えでここまでできたこと、今後にもつなげて行きたいと思います。 現在、コロナの問題だけでなく多様な価値観が世界中に広がっています。今年度の卒業生は、ちょうど激動の時代に入ったところで大学生になったといえます。作品にもそれぞれが持つ多様な価値観が背景にあり、審査をする先生方も非常に苦労されたと思います。そうした選ばれたことの価値を意識して欲しいと思います。 卒業制作展を美術館ではなく本学で行うようになり、今年も大変多くの方にご来場いただき、作品を観ていただいています。昨年、美術館の時代よりも多くの入場者となりましたが、本年はそれをさらに上回る見込みです。こうした流れを形作ることができたことは非常にありがたく、地域社会の皆さまにも御礼を申し上げたいと思います。 そして、たくさんの賞に協賛いただいた、北名古屋市様、各企業賞を出していただいた皆さま、後援会、同窓会、大学関連の皆さま、心より御礼を申し上げます。 さらに、ブライトン大学の皆さま、お忙しいなか審査に当たられたブライトン大学アート&メディア学部長 テイマー・ジェファーズ・マクドナルド先生、大学アート&メディア学部上級講師 ジェレミー・ラドヴァン先生に感謝の気持ちを述べまして挨拶とさせていただきます。 皆さん、ぜひ、受賞を思い切り喜んで味わって欲しいと思います。 副学長 津田佳紀 受賞者一覧 卒業・修了制作展 最優秀賞 アートクリエイター(コミュニケーションアート) moratorium machina 橋本 悦司 北名古屋市市長賞 日本画 こころの音 大竹 しおり 北名古屋市教育委員会賞 スペースデザイン KAMIKIRI HOUSE 大石 京汰 卒業・修了制作展 優秀賞 日本画 こころの音 大竹 しおり 日本画 鄉愁 田口 果歩 日本画 春の便り 菅原 寧々 洋画 ① 松田 直子 洋画 さかいめ 村瀬 ひより 洋画 天国の砂、月の石 福田 柊 アートクリエイター(版画) 永遠のJK^_-☆ 坂田 菜帆 アートクリエイター(陶芸・ガラス) ぬくくてさむい 高木 愛菜 イラストレーション あめこちゃん 藤田 亜弓 イラストレーション Boyz 増富 清香 ヴィジュアルデザイン Frame Playing 野田 晴香 ヴィジュアルデザイン ヒトはいろいろ 森 星也 ヴィジュアルデザイン ODyell 鈴木 晴子 カーデザイン capreca 組谷 凌我 メディアデザイン 学習型体験イベント〜博物館×謎解き〜 恒川 静香 メディアデザイン あたりまえを考えたい 榊原 愛生 テキスタイルデザイン arium 折戸 彩香 テキスタイルデザイン 剥落 小林 来菜 ライフスタイルデザイン 余想 川部 羽瑠香 インダストリアル&セラミックデザイン 陶化紙 折笠 舞 インダストリアル&セラミックデザイン ケガレからケに ハレプロダクト 良知 恵里花 スペースデザイン KAMIKIRI HOUSE 大石 京汰 スペースデザイン 紡ぐ昭和山道〜金華山へ登る柳ヶ瀬商店街〜 加藤 遼大 スペースデザイン Blind chair 黒木 星冶 メディアコミュニケーションデザイン TRANSLATION 炭谷 倫 メディアコミュニケーションデザイン baked emotion 野間 陽代里 メタル&ジュエリーデザイン 海をうつす 井上 彰悟 文芸・ライティング Dead end Utopia 亀井 萌花 リベラルアーツ 栗きんとんの始まりと歩み 澤田 朋恵 リベラルアーツ ひきこもり支援における芸術活用について一オンライン上での音楽制作を通じた当事者活動一 白井 智也 リベラルアーツ 芸術作品の創作活動によって得られる自己理解と自己受容 ―コラージュ制作ワークショップとインタビュー分析から考える― 大野 涼加 大学院 絵画研究 日本画制作 鬼退治合戦図 楊 亞舒 大学院 3Dデザイン研究 MYMAI 余馬 宙帝 ブライトン大学賞 グランプリ ライフスタイルデザイン 余想 川部 羽瑠香 ブライトン大学賞 優秀賞 インダストリアル&セラミックデザイン 陶化紙 折笠 舞 ブライトン大学賞 奨励賞 イラストレーション IRODORU 尾上 優衣 スペースデザイン 紡ぐ昭和山道〜金華山へ登る柳ヶ瀬商店街〜 加藤 遼大 ブライトン大学賞 佳作 日本画 おちゃ、お茶 伊藤 歩生 ヴィジュアルデザイン そこにいるもの 松本 日菜子 イラストレーション Union 中田 爵生 カーデザイン NABIKI CONCEPT 小野田 亘佑 テキスタイルデザイン 往事渺茫 杉山 春花 文芸・ライティング 一嗅惚れ 松野 美夢 名古屋芸術大学後援会賞 洋画 あの皨をここでかんじる 畑中 未羽 メディアコミュニケーションデザイン 味覚のカタチ 安達 真菜 テキスタイルデザイン 好きの制限 藤川 裕樹 同時代表現研究 マジで助けてくれ 早川 龍之介 名古屋芸術大学美術・デザイン同窓会賞 アートクリエイター(コミュニケーションアート) ニッチな傷の舐め合い 松岡 七海 インダストリアル&セラミックデザイン 【バトルホビー】インセクトキメラー 守屋 龍成 画荘ヴィーナス賞 洋画 あの皨をここでかんじる 畑中 未羽 アートクリエイター(陶芸・ガラス) ほかんする記憶 内藤 結菜 ヴィジュアルデザイン 祖母の畑 大谷 美結羽 CBC賞 日本画 こころの音 大竹 しおり スペースデザイン 紡ぐ昭和山道〜金華山へ登る柳ヶ瀬商店街〜 加藤 遼大 東海テレビ賞 メディアデザイン Why to living 佐口 聖奈 メディアデザイン わたしのへや 橋本 亜瑠麻 古川美術館賞 インダストリアル&セラミックデザイン ケガレからケに ハレプロダクト 良知 恵里花_ 絵画研究 日本画制作 鬼退治合戦図 楊 亞舒 立風賞 日本画 おちゃ、お茶 伊藤 歩生 日本画 偽と棘 棚次 寛 インダストリアル&セラミックデザイン 陶化紙 折笠 舞 ライフスタイルデザイン MY うつ病 LIFE 西條 沙奈美 後藤紙店賞 日本画 おちゃ、お茶 伊藤 歩生 日本画 こころの音 大竹 しおり 日本画 鯨 岡山 七海 日本画 偽と棘 棚次 寛 加藤画材店賞 洋画 隠された身体 玉田 大和 美濃紙芸賞 日本画 鄉愁 田口 果歩 メタル&ジュエリーデザイン 飾り 池ケ谷 幸奈 絵画研究 日本画制作 鬼退治合戦図 楊 亞舒 名古屋みなと蔦屋書店賞 アートクリエイター(コミュニケーションアート) 櫟奇譚 川瀬 輝澄 ギャラリーMOS賞 日本画 鄉愁 田口 果歩 ギャラリーかんしょ賞 日本画 こころの音 大竹 しおり 日本画 春の便り 菅原 寧々 洋画 超越した思想 高田 陸人 洋画 さかいめ 村瀬 ひより MOZOワンダーシティ賞 ヴィジュアルデザイン 祖母の畑 大谷 美結羽 テキスタイルデザイン 部屋に飾りたいな〜 西口 麻実子 同時代表現研究 記憶の記録 關山 瑞季

2024.2.29

株式会社ファーストとデジタルサイネージの新たな用途開発、卒業制作展でプロトタイプを展示

株式会社ファーストとデジタルサイネージの新たな用途開発、卒業制作展でプロトタイプを展示  株式会社ファースト様との連携で進められている新しいデジタルサイネージの用途・形のアイデアを創出するプロジェクト、2023年度前期ではインダストリアル&セラミックデザインコース、カーデザインコースの4年生、大学院デザイン研究科の1年生が参加し、新しいデザイン案を提案しました(プレゼンテーションの様子は)。  プロジェクトの後期では、インダストリアル&セラミックコースの2、3年生13名の有志がスケールモデルを制作、それをもとに株式会社ファースト様にてプロトタイプを製作、卒業制作展で披露することとなりました。  当初の予定では、前期のデザイン案をスケールモデル化しようと想定していましたが、実際にプロトタイプまで製作することを考慮して実現可能性の高いデザインに落とし込み、サイネージの外観部分のデザインを考案しました。学生らしい自由なアイデアがあふれるユニークなものとなりました。 こちら  モデルの制作にあたり、設置される場所と表示されるコンテンツを想定し周辺に馴染むようなデザインを再検討。ID/CDコース所有の3Dプリンターやレーザーカッターを活用してスケールモデルを制作し、できあがったモデルをファースト様にプレゼンテーション。6つのデザイン案を実際にプロトタイプとして製作していただきました。  デザイン案は、モニターの存在をぼかすことを目的としたフレームを感じさせないデザイン、商品のディスプレイとしても使える家具のようなデザイン、柔らかな素材と組み合わせたソファーのようなデザイン、基本となるベーシックなディスプレイに着せ替えパネルを組み合わせて使える和風組子パネル、マンガの集中線がユーモラスな漫画パネル、柔らかな人工観葉植物を使った葉っぱパネル、と3つの案と着せ替えパネル3つの6種類。製作されたサイネージは、実際に卒業制作展の案内に使用しています。  指導したデザイン領域 後藤規文教授は「今回、サイネージの枠を意識させないようなアイデアが中心となりました。周辺の環境に馴染むように、透かしにしたり植物を取り入れたり、サイネージの存在を軽くするようなアイデアです。広告が中心となるサイネージでは、通常では採用できない、どちらかというと目立たせなくするようなアイデアです。それでも環境にマッチするという視点で提案ができ、すごく面白いものができたのではないかと思います」と手応えを感じている様子でした。新しいアイデアの提案という難しい課題に対し、学生らしいユニークで価値のある提案となりました。

2024.2.27

古川美術館と「連携・協力に関する協定」を締結

古川美術館と「連携・協力に関する協定」を締結  2024年2月6日(火)本学と古川美術館は「連携・協力に関する協定」を締結、協定締結式を古川美術館 分館爲三郎記念館(旧古川爲三郎邸) 桜の間にて開催しました。協定の概要は、古川美術館と本学が包括的な連携のもとに、地域活性化、産業振興、学術文化振興等の分野で相互に協力し、地域社会の発展や協働のまちづくりを推進すること、本学の教育・研究及び優れた人材の育成に寄与すること、を目的とするものです。締結式では川村大介理事長、公益財団法人古川知足会 古川美術館 古川爲之理事長が、協定書に署名しました。  協定締結式には、本学から川村大介理事長、濱田誠経営本部長、田中聰地域・社会連携部長、古川美術館からは古川爲之理事長、伊藤洋介館長代理兼事務局長、河田秀子館長秘書・事務局、早川祥子主任学芸員が参列。伊藤洋介氏の進行のもと、しめやかに式典が執り行われました。会場となった爲三郎記念館には、この日から公開となった本学の展覧会「古川美術館プロジェクト メイゲイのコウゲイ」の作品が展示され、式典に併せ、早川学芸員の解説のもと関係者が鑑賞しました。  川村理事長は「学生たちの作品を見せていただき、ほっとするような温かな気持ちになりました。連携協定の意味はその通りなのですが、実際にこの数寄屋造りの建物に入りますと、彼らは本当に貴重な経験をさせていただいたのだなと肌身で感じました。この連携が、関係する者にとって喜ばしく良きことにつながるようにと思います」と祝福の言葉を述べました。  古川理事長からは「過去、名古屋芸術大学の先生方にはお世話になっておりまして2000年に始めた若手作家展シリーズの第一回に長谷川喜久先生、瀬永能雅先生にご出展いただいたように記憶しております(2000年「岩絵の具の可能性を求めて~名古屋発、若手作家からの提言」)。今では教授としてご指導いただいているかと思うと感慨深く、また、今日でも展覧会などでお世話になりご縁が深いなと感じております。現在、国内外さまざまなことが起きています。天災、パンデミック、さらに理不尽な戦争……、そうした今だからこそ芸術文化というものが一層大切に思われます。名古屋芸術大学に少しでもお役に立てれば、これまで以上に協力しあえればと思っております」とお言葉をいただきました。  式典の終了後も歓談は続き、終始和やかな締結式となりました。 「古川美術館プロジェクト2024 メイゲイのコウゲイ」制作プランのプレゼンテーション 「古川美術館プロジェクト2024 メイゲイのコウゲイ」最終発表会を実施 古川美術館プロジェクト2024「メイゲイのコウゲイ」を開催 古川美術館と「連携・協力に関する協定」を締結

2024.2.27

古川美術館プロジェクト2024「メイゲイのコウゲイ」を開催

古川美術館プロジェクト2024「メイゲイのコウゲイ」を開催  美術領域 工芸コース(陶芸・ガラス)、デザイン領域テキスタイルデザインコース、メタル&ジュエリーコース(2024年度1年次入学生から工芸コースへ移行)と古川美術館・分館爲三郎記念館とのコラボレーション企画、古川美術館プロジェクト2024 「メイゲイのコウゲイ」を2024年2月6日(火)~18日(日)に開催しました。2月5日の休館日、完成した作品を爲三郎記念館へ運び込み設営しました。生憎の天候となり、庭に展示する作品は冷たい雨に濡れながら、また、自然光が少なく晴れた日の光を想像しながらという難しい状況での作業となりました。 「古川美術館プロジェクト2024 メイゲイのコウゲイ」制作プランのプレゼンテーション 「古川美術館プロジェクト2024 メイゲイのコウゲイ」最終発表会を実施 古川美術館プロジェクト2024「メイゲイのコウゲイ」を開催 古川美術館と「連携・協力に関する協定」を締結  作業の前に古川美術館 学芸員の早川祥子さんから、まず事故がないように、お客さんは料金を支払って見に来てくださるわけなので、妥協しないで最後まで粘って価値のある展示になるように、また、早く設営が終わった人はまだ終わっていないところを手伝うように、と指示があり設営が始まりました。大きな陶芸作品は運ぶだけでも一苦労、雨を恨めしく思いながらもひたむきに作業します。これまでの報告会で作品ごとに展示場所は決まっているものの、実際に置いてみないことにはわかりません。ことにインスタレーション的に空間を意識する作品は、その場で制作する部分もあり午前中は作品を置く作業に費やされました。4名の美術館スタッフは前回の展示を片付けつつ学生の展示をお手伝い下さり、相談に乗って置き方を考えたり台座を用意したりしていただきました。判断の速さと手際の良さに敬服です。実際に作品を置いてみると想定とは異なり、芳しくないと判断することもあります。自分の作品とのマッチングに納得できず設置場所を変更することもあり、グループで展示することの難しさを感じさせる一幕もありました。  午後には概ね置き場所が決まり、ライトを設置します。限られたライトの数で効果的に作品を照らすよう検討します。雨のため自然光が少なく、晴れの日を想定しながらの設置です。お客さんの動線からの見え方など、じっくりと検証しました。キャプションボードの場所も、建物に釘を打つことができないため設置場所が制約され、他の作品の邪魔にならないか、お客さんにとって読みやすい位置であるかなどを検討し、慎重に設置します。こうして検討を繰り返すことがあらためて学生それぞれ自身の作品に向き会うことになり、展示することで得られる非常に貴重な体験といえます。  設営を終え、早川さんからは「今日、展示を終えて皆さんほっとしたかと思いますが、明日からが展覧会の本番です。お客さんがどういうふうに展示を見てくれるのかというのも含めて、自分の今後の制作にどう生かしていくか皆さん次第です。今回の展覧会は自分の展示したものだけでなくほかの人の展示があって成り立っているものなので、それも含めどう見えるか、ぜひ丁寧に作品を見て欲しいと思います。自分がこの展覧会を受けてどう発展していくか、必ず一度は足を運んで下さい」と言葉をいただきました。  教員からは「実際に搬入してみると、いろいろ上手くいかないことがあり問題が生じることがあります。そうしたことが起こることも十分考慮しておかなければいけないし、どう自分を切り替えて対応するか、そうしたことがその人の持つ力になっていくのだと思います」(中田ナオト准教授)。「明日から展覧会が始まりますが、その間に何か起こることもあります。作品を見ていただくときにお客さんが当たってしまったりすることもあります。展覧会の間は作品のことを気にして、何かあったときにはすぐ対応できるよう心づもりをしておいて下さい。終わって片付けるところまでが展覧会です、最後まで頑張りましょう」(米山和子教授)。「こうした数寄屋造りの建物に展示させてもらえることを幸せに思って欲しいなと思います。私自身、皆さんのことを羨ましく思います。今日は雨ですが、晴れた日には自然光でぜんぜん違った感じに作品が見えると思います。日本建築で展示できることの良さですので、ぜひまた違った天気の日に来て作品を鑑賞し、今後の作品に生かして欲しいと思います」(扇千花教授)というコメントをいただきました。  は、2024年2月6日(火)~18日(日)、爲三郎記念館にて開催となります。ぜひ、ご高覧ください。 「古川美術館プロジェクト2024 メイゲイのコウゲイ」

2024.2.8

ヴィジュアルデザインコース 名古屋の魅力を発信する「ナゴヤ展」、円頓寺商店街、四間道界隈の魅力を再発見

ヴィジュアルデザインコース 名古屋の魅力を発信する「ナゴヤ展」、円頓寺商店街、四間道界隈の魅力を再発見  ヴィジュアルデザインコース3年生が例年取り組んでいる展示「ナゴヤ展」を、2024年1月29日(月)~2月4日(日)、名古屋市西区那古野 円頓寺商店街のワイナリー・コモンにて開催しました。  「ナゴヤ展」は、名古屋の街でフィールドワークを行い街の魅力を発見しデザインを通して伝える展覧会で、デザインの社会的な役割や重要性を学ぶ実践的な取り組みです。これまでのナゴヤ展では名古屋城や長者町、広く尾張地域そのものを対象とするなど、名古屋や尾張の歴史、文化、産業など、さまざまなものごとをデザインしその魅力を発信してきました。今年度は、名古屋の歴史が色濃く残る「那古野」地域が舞台。近年、リノベーションが進み注目を集める円頓寺商店街や四間道、護岸の整備が進む堀川などが含まれます。調査には地域の人にもご協力をいただき、足を運び聞いて話して考えを深め、作品を制作します。その成果が一堂に披露され、見応えのある展示となっています。  最終日の2月4日、ナゴヤ展を担当する則武輝彦准教授、ヴィジュアルデザインコース 中村直永准教授に加え、ナゴヤ展に長くかかわっていただいている株式会社クーグート 代表取締役 髙橋佳介氏、堀川の調査についてお世話になったナゴヤSUP推進協議会 事務局長 井村美里氏をお招きし、賑やかに講評会を行いました。プロダクト的な作品が中心となる例年にくらべ、街や裏路地の魅力を伝えるスケッチや写真、感じたことを伝えるマンガや書籍、実際に使うことができる食べ歩きの包装紙やパッケージ、Tシャツや提灯といったグッズ、レトロについての考察などなど、バラエティ豊かな展示となりました。  これまでは、まちづくりの企画案を考えることに重きを置いたプレゼンテーションでしたが、今年はストレートに発見した魅力を伝えることが重要視され、学生も楽しみながら制作したことが伝わってきます。  プレゼンテーションは、ひとり3分の持ち時間で説明を行い、参加者が質問し講評する型式で進められました。制作の初期から見ていただいている高橋さんは中間プレゼンから良くなったポイントを確認し、対象をさらに広げるようなコメントや実際にプロダクトにするまでのことなど、今後の展開についてのアドバイスをたくさんいただきました。井村さんは、堀川についての作品を楽しげに見守り、高く評価していただいたことも印象的でした。  学生たちにとってレトロな看板や街並みが印象深かったようで、教員が感じるレトロ感と学生の年齢で感じるレトロ感のギャップなど、掘り下げてみたくなるテーマの発見もありました。円頓寺商店街の近くに住んでいたり、若い頃に円頓寺へ行っていたという祖父、祖母に話を聞いて制作された作品では、家族と街の歴史を思わせデザインという枠組み以上の広がりと深みを感じさせました。  全体の講評として中村准教授は「このプロジェクトは、ふだんの課題以上にグラフィックデザインの力やデザインの本質的な考え方を求められる課題で、苦労したのではないかと思います。自分が興味を持ったことを見つけてそれを作品にする、その準備運動というか練習として非常に良かったと思います。学んだことはもちろん、逆にできなかった部分を糧にしていって欲しいと思います」とコメントしました。  則武准教授からは「半年という限られた時間で町の人とコミュニケーションを取るというのは、皆も大変だった部分もあると思います。それでも、レトロ感の面白さだとか、裏路地の魅力だったり堀川だったり、いろいろな魅力の方向性が浮かび上がってきたのではないかと感じています。おじいちゃん、おばあちゃん世代とのつながりから懐かしさや温かさも感じました。学外で展示するということは、社会を意識することだと思います。人とのつながりもそうですし、歴史の積み重ねもそうです。今いる場所の座標軸があり今という時間の軸があってその中に自分がいるという視点を、街を調べたりする中で持てるようになればと思います」とまとめ、今年のナゴヤ展は終了となりました ナゴヤ展 ホームページ 四間道備忘録 ナゴヤ今昔物語 MACHI ARUKI SHARE ナゴヤ地蔵プロジェクト まちもじ 豆味噌の知られざる魅力 円頓寺レトロ Point of view 守って!ホリカワン 古き良き調和 那古野の建築と室外機 キヨちゃんは、ぼーっと歩く。 円頓寺食べ歩き日記 Konseki ほおずき 日常の欠片 生活感と猥雑さ 路地裏痕跡手帖 Why do I feel nostalgic? あいちモーニング日記 堀川観察 円頓寺商店街と家族の歴史 宗春から読み解くナゴヤジン 堀葉 堀川逆行記 円頓寺商店街と廃線 円頓寺 名古屋最古の歴史と廃線 名古屋の特色−民謡から知る−

2024.1.31

工芸分野領域横断 3年「工芸・クラフトプロジェクト」最終プレゼンテーションを実施 陶+テキスタイル

工芸分野領域横断 3年「工芸・クラフトプロジェクト」最終プレゼンテーションを実施 陶+テキスタイル  本学では、陶・ガラス、メタル&ジュエリー、テキスタイルの工芸分野領域を中心に、領域を横断して共同作業を行うことで、素材の魅力を捉え直すことや美術とデザインの両面から創作について考える工芸分野領域横断を進めてきました(2024年度から美術領域工芸コース(陶芸・ガラス)とデザイン領域メタル&ジュエリーデザインコースを一体化し、新しい「工芸コース」としてスタートします)。  工芸分野領域横断を始め今年度で3年目、1年生から3年生まですべての学年で連携授業が実施されるようになりました。1年生は、工芸の入門編として、二つの専門を別々に学んで合同講評会を行う「工芸制作」、2年生は、二つの専門を組み合わせた作品制作を行うことにより、その特性や活かし方を考える「工芸複合素材実習」、そして3年生は、工芸分野の素材と対話しながら思考する教育を役立てるために、地域産業の活性化を促すプロジェクトとして、社会的な課題に対して広い視野で解決を試みる「工芸・クラフトプロジェクト」に取り組んで来ました。  2024年1月10日(水)、カジツダイスキ 代表の中森絢子さんをお迎えし、プロジェクトでまとめた提案をプレゼンテーション、講評会を行いました。工芸・クラフトプロジェクトの授業は、工芸分野にかかわらずデザイン領域のどのコースの学生でも履修できる授業で、さまざまなコースの学生が集まりました。それぞれが自分の専門領域を持ち寄るような形になり、ユニークな提案となりました。  学生らは、専攻するコースに関係なく3つのグループに分かれ、中森さんからカジツダイスキの方針や商品について説明を受け、製造・販売する現場を視察、市場性や販売のリサーチを行い、企画をまとめてきました。さまざまなコースの学生が携わっていることもあり、多岐に亘る提案が行われました。商品をより魅力的に見せるためにパッケージとショッパーを提案したグループ、カジツダイスキのネット販売を強化するためきれいな商品撮影ができるようにする撮影マニュアルとSDGsの視点に立つ商品の背景を購買者に伝えるパンフレットを提案したグループ、マルシェでの販売に使える出店ブースと店舗を飾るガーランド、ディスプレイに使う陶器、パンフレットやお金のやりとりに使えるペーパーウェイトといったマルシェで使う店舗を提案したグループと、それぞれのグループが補完しあうような案が揃いました。  中森さんは、ひとつひとつの試作品を手に取りじっくりと検討。「中間のプレゼンテーションのときよりも具体的になって、すごく良いと思います」とコメントし提案を吟味します。ことにカジツダイスキのロゴをモチーフにしたカラーやデザインなどを使った提案が気に入った様子です。  プレゼンテーションを終え、中森さんから実際に店舗で使うために採用したい案の発表が行われました。  1つめのグループからは店のロゴをデザイン化したショッパーを採用、商品パッケージについては数量限定で試してみたいということになりました(制作が手作業のため大量に作ることができない)。2つめのグループからは撮影マニュアルを使いに写真をアップすることを約束、パンフレットをさらにブラッシュアップして使ってみたいとなりました。  パンフレットについては変形サイズのため印刷コストとの兼ね合いになりますが、カジツダイスキのイメージカラーを上手く使い商品の背景を上手く伝えられている点を評価していただきました。  3つめのグループからは、フルーツの断面をスタンプに使ったガーランド、果物をかたどったペーパーウェイトが採用となりました。ペーパーウェイトでは、「果物にあえてキズが入ったように作ればさらにカジツダイスキのイメージに近いものになるのでは。それからガーランドの色合いと模様が素晴らしくて、データ化してもらえたらさらに大きな布にしたりトートバッグにしたり、いろいろなことに使いたいと思います」とさらなるアイデアも飛び出しました。マルシェブースも、機会を見つけ使いたいとなりました。  学生からは「実際に企業の方とコラボするのは初めてだったので、初めて気づくことや学ぶことが多かったです。新しい発見ができ、すごくいい経験になりました」、「グループのメンバーがちゃんと意見を出してくれて、皆で進められて話し合いができて、ずっと授業が楽しかったです」、「チームで1つの課題っていうのに慣れていなかったのでちょっと大変だなって思っていましたが、みんなと話し合いながら進んでいくのが良かったなって思います」、「デザインは、いろんな人のが流れてるんだなと思いました。グループワークだからこそ、 見通しや計画がしっかりしないと全体が苦しくなりしっかり計画を立てようと思いました」、「布は専門外で自分だけではできないことでしたが、他の専門的な知識がある人と一緒に協力したからできたと感じてます」とそれぞれに充実した様子が窺えました。 お店のInstagram  授業を担当した テキスタイルデザインコース 貝塚惇観講師からは「今回、実際の企業の方に来ていただき、いろいろなコースの学生が入るプロジェクトでしたが、授業としては始めてだそうでどう進めていくかとても悩んだ授業でした。実際には、皆さんが想像以上のことをやってくれてそれに一所懸命ついていく、そういう学びが教員側にもありました。実際に中森さんにお会いしてリサーチしてものを作っていく、デザインの仕事のプロセスを体験できたことは、皆さんとても大きく成長できたのではないかと思っています」。工芸コース 田中哲也非常勤講師からは「教員としても貴重な経験をさせてもらいありがとうございました。でも、いちばん貴重な経験をしたのは皆さんだと思います。実際にお客さんの話を聞いて仕事を進める、そしてチームワーク。皆でプロジェクトを立ち上げてやっていくこと、今後もたくさんあると思います。非常に良い経験ができたのではないかと思います」とまとめました。  成果物としても、学生たちの経験としても、非常に実りのある授業となりました。今後、作品はブラッシュアップされ、実際の店舗やマルシェで使われることになります。お楽しみに。

2024.1.31

工芸分野領域横断 2年「工芸複合素材実習」講評会を実施 メタル+ガラス

工芸分野領域横断 2年「工芸複合素材実習」講評会を実施 メタル+ガラス  本学では、陶・ガラス、メタル&ジュエリー、テキスタイルの工芸分野領域を中心に、領域を横断して共同作業を行うことで、素材の魅力を捉え直すことや美術とデザインの両面から創作について考える工芸分野領域横断を進めてきました(2024年度から美術領域工芸コース(陶芸・ガラス)とデザイン領域メタル&ジュエリーデザインコースを一体化し、新しい「工芸コース」としてスタートします)。  工芸分野領域横断を始め今年度で3年目、1年生から3年生まですべての学年で連携授業が実施されるようになりました。1年生は、工芸の入門編として、二つの専門を別々に学んで合同講評会を行う「工芸制作」、2年生は、二つの専門を組み合わせた作品制作を行うことにより、その特性や活かし方を考える「工芸複合素材実習」、そして3年生は、工芸分野の素材と対話しながら思考する教育を役立てるために、地域産業の活性化を促すプロジェクトとして、社会的な課題に対して広い視野で解決を試みる「工芸・クラフトプロジェクト」に取り組んで来ました。  2024年1月11日(木)に行われた2年生「工芸複合素材実習」では、ガラスとアルミを素材に鋳造で作品を制作しました。  作品は、ガラスとメタルのそれぞれの特性を表現したものでも、2つの素材を組み合わせたものでもよく、自由な作品が揃いました。ガラスもメタルも表面を磨くことも荒らすこともできるため処理もそれぞれ異なり、素材の違いを感じさせるもの、接着剤を使い文字通り2つの素材を組み合わせたものなど、学生それぞれの個性が表現されました。素材への興味や技法への探究心を感じさせるもの、中にはすでに作家性を感じさせる作品もあります。  プレゼンテーションは、学生が作品の背景を説明し学生同士でも感想を伝え合うような形で進められました。メタルを担当したメタル&ジュエリーデザインコース 瀬田哲司准教授から、メタルとガラスを組み合わせた作品は過去にも少なくもっと追求してみてもいいのでは、といった評価を受ける作品もあり、可能性を感じさせました。  ガラスを担当した工芸コース 深川瑞恵非常勤講師からは「自分が持っているテーマだとかモチーフだとか、それぞれが形にできていて驚かされることが多かったです。皆さんの今後の制作で役に立てばと思います。ガラスを取り入れたり、楽しんでかかわって欲しいと思います」と講評しました。瀬田准教授からは「今回、初めての課題としてガラスとアルミの鋳造を使って作品作りを行いました。どんなものができるかと期待していましたが、期待以上に面白いものがたくさん出てきて自分としても満足しています」と評価の言葉がありました。  異なった専門性が重なり合うことで新しい表現が生まれる、それを実感させる領域横断の授業となりました。

2024.1.31

工芸分野領域横断 1年「工芸制作」講評会を実施 メタル+テキスタイル

工芸分野領域横断 1年「工芸制作」講評会を実施 メタル+テキスタイル  本学では、陶・ガラス、メタル&ジュエリー、テキスタイルの工芸分野領域を中心に、領域を横断して共同作業を行うことで、素材の魅力を捉え直すことや美術とデザインの両面から創作について考える工芸分野領域横断を進めてきました(2024年度から美術領域工芸コース(陶芸・ガラス)とデザイン領域メタル&ジュエリーデザインコースを一体化し、新しい「工芸コース」としてスタートします)。  工芸分野領域横断を始め今年度で3年目、1年生から3年生まですべての学年で連携授業が実施されるようになりました。1年生は、工芸の入門編として、二つの専門を別々に学んで合同講評会を行う「工芸制作」、2年生は、二つの専門を組み合わせた作品制作を行うことにより、その特性や活かし方を考える「工芸複合素材実習」、そして3年生は、工芸分野の素材と対話しながら思考する教育を役立てるために、地域産業の活性化を促すプロジェクトとして、社会的な課題に対して広い視野で解決を試みる「工芸・クラフトプロジェクト」に取り組んで来ました。  2024年1月10日(水)に行われた1年生の「工芸制作」は、メタルでは針金を使って作った装身具、テキスタイルでは草木染めの手ぬぐいを制作、学生それぞれが2点の作品を前にプレゼンテーションを行いました。  針金を使った装身具は、自分でデザインのテーマを決めそれに基づきドローイングし、それを自身の身体に合わせて立体化。技法としては、針金を曲げスポット溶接でつなぎました。テキスタイルの草木染めは、化学染料を使わず植物や果実などを煮出して作った染液で染める技法で、自然な色合いが魅力です。学校周辺の植物を各自集めて、実験的な意味も含めた実習となりました。媒染剤に使われる鉄・アルミニウム・銅でも色合いが異なり、それぞれが独自の風合いとなります。作品に草の生えていた場所と季節が記録されることにもなり、それだけでアートといえる出来映えです。  プレゼンテーションでは、学生ひとりひとりが制作した装身具を実際に身に纏い、手ぬぐいを壁に貼り、実習の感想を述べました。金属を使った立体の制作も草木染めもほとんどの学生が初めての体験であり楽しんで制作したことが伝わってきます。いきいきと自分の作品と技法について語る姿が印象的でした。  メタル担当のメタル&ジュエリーデザインコース 浅井美樹非常勤講師は「素材に触れるという経験、あまり経験のない人もいたと思います。その中で色々試行錯誤して楽しいところを見つけることができればそれで良かったと思います。作品の中には、楽しんで制作したことが伝わるものもありました。良い経験ができたのではないかと思います」とまとめました。  草木染めを担当したデザイン領域 共通科目等担当 秋保久美子非常勤講師は「草木染めを経験したことにより身近な植物でも染めることができることがわかったと思います。今は、コース選択や課題のことで頭がいっぱいになってるかもしれませんが、本来、染色というものは暮らしにすごく近いものです。作る過程を楽しむこと、芸大を選んだ最初の理由みたいなところを感じてくれたらいいなと思います」と授業の感想をまとめました。