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2017.11.6

福祉用具よもやま話 2 知ればわかる、試してわかる 福祉用具の選び方

福祉用具を選ぶとき、「あれも、これも」となりがちですが、 使い方を考えて上手に選ぶことが大切です 知ればわかる、試してわかる 福祉用具の選び方 たろう君: 便利な車いす、考えたよ。 お父さん:へぇー、どんなの? たろう君:あのね、電動自転車みたいに上り坂で軽くなるの。 お父さん:いいねぇ。 たろう君:それでねぇ、坂を降りるときはゆっくりになるの。 お父さん:ますます、いいねぇ。 たろう君:階段だってスイスイ登るの。 お父さん:どうやって? たろう君:タイヤが星形だから階段にちょうどいいの。 お父さん:それじゃ、平らなところだと、ガクガクするじゃない。 たろう君:大丈夫だよ、平らなところでは宙に浮かんでるんだもん。 こがなくてもぐんぐん走るよ。 お父さん:グングン? たろう君:うん、自動車を抜いちゃうくらい! お父さん:危ないねぇ。 たろう君:危なくなったら空に逃げるから大丈夫。 お父さん:えっ、空!! たろう君:そうだよ、浮かんでるんだもん。 空だって飛べるよ。 お父さん:空を飛べるんなら、階段も、坂も関係ないじゃない! たろう君:あとね、寝てるうちにどこでも連れてってくれるの。 お父さん:それ、空飛ぶじゅうたん! 福祉用具を選ぶとき、何が大事?  なごや福祉用具プラザへは、多くの方にお越しいただきます。  歳を重ねて以前はできていたことができなくなり日常生活に不便を感じている方、昨日まではお元気だったのに転倒して歩けなくなった方、生まれつきの疾患で工夫しながら生活してこられましたがもっと便利なものを探しに来られた方……。 ご本人様、ご家族様、支援する方々、通りすがりにふらっと立ち寄った方、医療・福祉を勉強されている学生さん、訪れる方、皆様それぞれが思い思いに福祉用具を手に取り考えます。 どんな使い方ができるのか? 自分には合うのか? 値段はどうか? 公的な補助が受けられるのか? など、一つひとつ確認されていらっしゃいます。 杖ひとつとっても種類が豊富  例えば「杖」や「車いす」といっても、その種類は様々です。 同じように見えても、それぞれに違いがあります。 私たち相談員によく頂くのが「どれがおすすめですか?」とか「今よく出ているのはどれですか?」といった質問です。 でも、残念ながらその質問には答えられません。 福祉用具は個別性が高く、その人に合わせたものが必要で誰にでも便利に使える道具、というものではないのです。 「これが一番流行ですよ! 誰が使っても便利ですよ、とは、いかないものなのです。 使う方の考え方、生活スタイル、やりたいこと、身体状況や環境を見極めて、それに合わせて選んでこその福祉用具なのです。 自分に合う福祉用具を見極める  福祉用具を上手に活用するためのコツは、『自分が何をしたいのか』『どのような生活を送りたいのか』を明確にして、それに応じた用具を選ぶことに尽きます。 なごや福祉用具プラザでは専門の担当者があなたのご相談をお持ちしています。 どんな道具があなたに一番良いのか、一緒に考えてみませんか。 いきいきとした生活のお手伝いをいたします。 なごや福祉用具プラザでどんな道具があなたに一番良いのか、一緒に考えてみませんか。 いきいきとした生活のお手伝いをいたします。

2017.7.11

福祉用具よもやま話 1 知ればわかる、試してわかる 福祉用具ってなに?

「まだ必要ない」「こんなもの使わない」「そんな大げさなもの要らない」 そんなこと ありませんよ 知ればわかる、試してわかる 福祉用具ってなに? たろう君:福祉用具ってどんなもの? お父さん:お年寄りや、体に障害のある人が楽に暮せるように工夫された道具の事だよ。 たろう君:ふ〜ん、じゃあ普通の人は使っちゃいけないの? お父さん:そんな事はないよ。 最初は福祉用具として作られたものでも、便利だから普通に使われるようになったものもあるよ。 例えばこのメガネ!めがねを掛ければ小さい字がよく見えるようになるだろ。 ほかにはライターとかも…… たろう君:えっ、ライターが? お父さん:マッチは、知ってる? たろう君:知ってる! マッチ売りの少女が火を点けるやつ。 理科の時間に使ったよ。 お父さん:そう!それ、片手で火着けられるか? たろう君:う〜ん、片手じゃ無理かな……失敗してやけどするかも。 お父さん:ライターは、片手でも火を着けられるよな? たろう君:わかった! 片手が使えない人のためだったんだ。 お父さん:そうだよ、便利な道具を使えば、どんどん豊かになる。 他に便利な物って何がある? たろう君:孫の手!それから〜スマホ! お父さん:へ〜おもしろいね。 たろう君:お父さん、数字の『6』は福祉用具じゃないんだね。 お父さん:どうして? たろう君:だって片手じゃできないもん! 福祉用具が必要なほどではない?  お元気な方に「福祉用具」をご案内すると、「まだ必要ない」「こんなもの使わない」「大げさ」といわれてしまうことがしばしばあります。 これまで自力で生活してきた方にとって福祉用具を利用することはどこか屈辱的に感じ、道具に頼るということにマイナスイメージを持たれる方が多くいます。  でも、昔から「備えあれば憂いなし」という言葉があるように、事前に知識だけでも得ておくことは大切なことなのです。 誰でも年齢とともに身体の機能は低下します。 実際に、不都合が起きてしまってからでは遅いのです。 福祉用具って特別な道具では?  福祉用具とは、「生活を便利にする生活用具、機能訓練用具、機能を補いできないことを少なくするための用具」という3つの定義があります。 難しく感じるかもしれませんが、決して特別なものではありません。 例えば、メガネやライター。 使っている人にとっては、それなしでは生活できなくなる道具です。 これらも広い意味では福祉用具の仲間です。 私たちは生活の中でさまざまな道具を使って便利に過ごしています。 福祉用具もそれらの道具と同じ「生活を便利に豊かにするための道具」なのです。 どんな福祉用具があるの? どうすればいいの?  インターネットの普及で家に居ながらにしていろいろな情報が得られるようになりました。 でも、本当に必要なものなのか? それを使うことによって本当に生活が豊かになるのか? 見極めることは、案外難しいものです。 マンガでは、未来の世界の猫型ロボットがやってきてタッタラタッタッター♪と便利な道具を出してくれますが、いつも失敗していますよね。 福祉用具も、ちょっとそれに似たところがあるのです。 ただ単に、便利だから、欲しいからというのではなく、本当にその人らしく生活するための道具を一緒に考えることが必要なのです。 実際の道具を手にとって、使う方と一緒になって考える。 なごや福祉用具プラザはそんなところです。 どんなものを使えばいきいきとした生活が送れるのか、楽しい時間を過ごすにはどうしたらいいのか…… なごや福祉用具プラザで一緒に考えましょう