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2023.8.23

【工芸リレー】テキスタイルデザインコース「素材展」を開催

【工芸リレー】テキスタイルデザインコース「素材展」を開催  2023年7月14日から、西キャンパス Art & Design Center Westでは【工芸リレー】と銘打ち、工芸分野3コースの展覧会を開催しています。はじめに「CONNEXT2023 陶ガラス教育機関講評交流展」(工芸コース)、2023年7月21日からは「素材展」(メタル&ジュエリーデザインコース)、そして2023年7月28日から「素材展」(テキスタイルデザインコース)を開催、それぞれ前期の成果を展示しました。  テキスタイルデザインコースでは、2年生、3年生が前期の課題で制作した作品、4年はプレ卒業制作ということで卒展に向けての展示を行いました。これにあわせて、8月1日には2年生、2日には3年生の講評会が行われ、2年生の講評会にお邪魔しました。  2年生は、描画技法を学びモノクロで自然を表現する「図案制作」(シミズダニ ヤスノブ 客員教授が担当)、羊から毛を刈り取り、その毛を紡ぎ〜織り〜後加工をして布をつくりブックにまとめる「スピニング」(貝塚 惇観講師が担当)、繊維素材の実技として「フェルトメイキング」(扇 千花教授、木下 幸子 非常勤講師が担当)、染料を布を浸して染める技法の「浸染」(樫尾 聡美非常勤講師が担当)の4作品を展示。それらの作品を観つつ、専門コースではじめての授業を受けた学生に、前期の手応えと感想をヒアリングしました。  学生たちは、ひとりひとり自分の作品を指し示し、前期の課題についてやテキスタイルコースで学んだことの感想を述べました。「紙漉きや羊の毛刈り、染めも初めての経験で、新しい体験があった」「やったことのないことばかりで面白かったけど、それぞれに反省もある」「1年のファンデーションよりも精神的に余裕ができてしっかり取り組めた」「手仕事が好きで、テキスタイルコースに入ることができてよかった」と、手仕事の面白さを実感したという感想が多く聞かれました。また「映像系のコースに行きたくて立体は作ったことがなかった、自分にとって新しいチャレンジ」「絵画をやってきてデザイン的なことをやったことがなく難しく感じた」「ほかの人の作品を観ると皆自分の世界観を持っているように感じる、自分にはあるのかわからない」といったように作家的な志向とデザイン的な志向で、迷う学生も見受けられました。今回の講評会では、そうした方向性を見い出したり確認するために行われている側面もあり、講師陣は学生の作品を観ながら共通性と志向を探っていきます。学生がまだ自分でも気が付いていない、それぞれ作品の魅力を見つけ出していくような場となりました。  テキスタイルコースの課題のユニークな点として、使用する技法は決まっているものの、そこで表現するものには制限がないということが挙げられます。デザイン的に広く受け入れられることを考え制作する学生もいれば、自分の表現を模索するような学生もいます。これまでにもテキスタイルデザインコースでは、デザイン領域でありながら作家性の強い作品を制作する学生もおり、デザイナーとして活動する卒業生と作家として活動する卒業生の両方がいます。今回の講評会でも「自分の好きなことを受け入れてもらえて本当にうれしい」という学生もおり、十人十色、さまざまな作品が並びました。  また、実際に展示することの意味も考えさせられました。2年生にとって、今回が初めての展覧会。展示してそれぞれの作品を見せることもそうですが、展示作業にはじまり白い壁に展示して作品がどう見えるかを体験します。天井の高さや照明、展示空間の中で自分が思っていたこととは違う作品の姿を発見します。先輩の作品と見比べ、何年後かには自分もできるようになるだろうか心配になったり、自分のやりたい方向性を自覚したり、初々しい感想が聞かれました。  展示と学生の声からはたくさんの可能性を感じさせ、有意義な展示と講評会となりました。 講評会 プレ卒業制作 羊毛の紡ぎ〜織り〜仕上げ加工【2年生】 フェルトメイキング【2年生】 型染【3年生】 産学連携プロジェクト 尾州産地×名古屋帽子【3年生】 織物組織応用【3年生】 浸染【2年生】 図案制作【2年生】

2023.7.31

スペースデザインコース「ほんとこどもの家具」展を開催

スペースデザインコース「ほんとこどもの家具」展を開催  東キャンパス Art & Design Center Eastにて、2023年7月21日(金)から26日(水)まで、「ほんとこどもの家具」展が行われました。この展覧会は、デザイン領域スペースデザインコース3年生によって制作された、子どもたちが本を読むための家具を展示するもので、毎年、実際に子どもたちが遊ぶことができるように公開され、ワークショップを訪れた親子が立ち寄ったり、クリエ幼稚園から遊びに来たり、多くの親子連れが訪れる人気の展示となっています。  学生たちは、図書館や公園で子どもたちの行動を観察し、その結果をもとにデザインを練り上げました。家具は、木材とスチールパイプにロープや布などを組み合わせて作られていて、学生たちは不慣れな木工やパイプの溶接にもチャレンジ、子どもたちが安全に遊べるようにしっかりとした作りとなっています。今年目立ったのは、チャンキーヤーンと呼ばれる肌触りの良い極太の毛糸を使った作品(chunkyは、分厚い、ずんぐりとした、の意)。ざっくりとした編み込みで手提げを作ったり、子どもが中に入ることのできる大きな作品を作ったり、いくつかの作品で活用されています。  また、展示にも工夫が凝らされています。作品の共通項に基づいて「ぬののしま」、「あみのしま」、「おとのしま」、「しょくぶつのしま」、「ゆかいなしま」の5つのエリアに分けられ、それぞれが違った遊びを提供しています。それぞれのエリアは色分けされ、また、使い方をイラスト化した説明も提示され、安全に遊べるようになっていて、楽しげな展示となりました。  学生たちは、展示の見どころや制作に込めた思いを説明しており、子どもたちの反応に期待を寄せています。例年であれば、名古屋芸大グループの認定こども園 森のくまっこから子どもたちを招くのですが、今年は猛暑のため見送りとなり、子どもたちに遊んでもらう機会が減り少し残念です。  今後は、学外での展示やワークショップが計画されており、子どもたちが家具を使って楽しむ機会を提供する予定です。清洲図書館では2023年8月5日(土)と6日(日)に、展示と絵本を楽しむワークショップが行われる予定となっており、また秋には森のくまっこへ作品を運び展示することも考えられています。展示会を楽しみたい方は、ぜひ足を運んでみてください。 あみしま おとのしま しょくぶつのしま ゆかいなしま ぬののしま

2021.10.31

名古屋東急ホテル 「芸大生の〈Show Case〉」 日本画コースが作品展示

名古屋東急ホテル 「芸大生の〈Show Case〉」 日本画コースが作品展示  主催 名古屋東急ホテル、協力 CBCテレビ、CBCラジオ、名古屋芸術大学、愛知県立大学、名古屋造形大学による展示会「芸大生の〈Show Case〉」が2021年9月から開催されています。「芸大生の〈Show Case〉」とは、名古屋東急ホテル2階レストランフロア廊下の6つの展示ブースに芸大生の作品を展示する企画です。本学を含む県内の3つの芸大生の作品が持ち回りで展示されることになります。9月はスタート月ということで各大学から2作品ずつ展示し、本学からはアートクリエイターコース 松岡真矢さんメタル&ジュエリーデザインコース 濵上純華さんの作品が展示されました。10月から3ヶ月間は本学の順番となり、10月は日本画コースの作品を展示することとなりました。大学院2年 三柳有輝さん、4年 市川夢乃さん、佐野七海さん、3年 新井謙成さん、竹内亜美さん、早瀬葵さんの6名の作品が展示されています。  2021年9月30日の夕方搬入を行いました。設備の整ったギャラリーなどはない初めての展示場所に戸惑うこともありました。ガラス張りのショウケースの中に飾られるため反射が気になり、照明が電球色で場所も固定されているため思うように光を当てることができません。額のアクリル板を外したり、作品の位置や角度を微調整するなどして対応しました。制作の難しさとはまた別の展示することの難しさ、作品の意図を明確に伝えることの難しさを実感したのではと思われました。  工夫してなんとか作品を設置し終えると、学生からは「こうした場所で展示することは初めてで、すごくうれしい」「額装して飾ってみると違う作品に見える、自分の作品の新たな面を発見したような気持ちです」など、満ち足りた様子の声が聞かれました。  名古屋東急ホテル マーケティング マネジャーの染谷健二さんは、「これまで企業の宣伝ブースとして使っていた場所ですが、アート作品に変わるとでこれほど華やかになるのかと驚きました。ご協力いただき感謝しています。足を止めて作品をご覧になるお客さまを見かけることもあり、反響が楽しみです」とお話しくださいました。  日本画コースの展示は2021年10月末まで、名古屋東急ホテル2階レストランフロア 「なだ万」-「南国酒家」間通路のショウケースとなります。一般の方もいつでもご覧いただけますでの、ぜひお越しください。