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2017.10.16

秋の全学オープンキャンパスを開催しました

秋の全学オープンキャンパスを開催しました 9月30日(土)、芸術学部(音楽、美術、デザイン、芸術教養の4領域)、人間発達学部の合同で、秋のオープンキャンパスを開催しました。東西両キャンパスで、各学部、各領域でさまざまな体験講座や公開レッスン、ワークショップなどが開かれ、本学の魅力を参加の皆さんに体験していただきました。 東キャンパスでは、音楽領域・芸術教養領域と人間発達学部のオープンキャンパスが行われました。音楽領域では、講師から直接演奏指導が受けられる「公開レッスン」「ワンポイントレッスン」を開催、大アンサンブル室では「フルートオーケストラ公開リハーサル」など、演奏を志望する高校生にとって意義の深いプログラムが用意されました。音楽ケアデザインコース、サウンドメディア・コンポジションコースでは、それぞれ「体験講座」が行われ、実際に入学してから行われる授業の一部を体験しました。また、ポップス・ロック&パフォーマンスコースの講師によるヴォーカル・ギター・ベースなどの体験レッスンとライブコンサート、電子オルガンコースの学生や卒業生による演奏会、エンターテインメントディレクション&アートマネジメントコースによるミュージカル「君の手でステージをつくろう2018」、「照明デザイナー体験」〜照明機材を触ってみよう〜、「アートマネジメントとは何か?〜コンサートを企画してみよう」などは、音楽領域ならではの催しとして参加者の人気を集めました。また、注目は来年度に新設される声優アクティングコースで、今回は説明会に加え「ボイストレーニング体験授業」が行われ多くの関心を集めていました。芸術教養領域リベラルアーツコースでは、進学・受験・大学生活相談とワークショップ「ヴィジュアルバッヂ」の制作、「フィルターで写真を遊ぶ」を開催しました。 また、東キャンパス1号館では、人間発達学部の説明会・ワークショップ・ピアノ特別レッスンなど、各イベントが午前と午後の二度にわたって自由参加形式で行われました。大学見学ツアーでは参加者はグループに分かれて図書館、子どもコミュニティーセンター、クリエ幼稚園などの施設を見学しました。また、在学生との交流イベントでは、体育館で、リズム体操部やダンスサークルなど人間発達学部の学生が中心となっているサークルの在学生と一緒になってゲームを行い、交流を深めました。 西キャンパスでは、美術領域、デザイン領域、芸術教養領域によるワークショップや工房体験を開催しました。岩絵の具で静物を描く日本画コースの「日本画体験」、生花を描く洋画コースの「花のいろ、花のかたち、花のかおり」をはじめ、美術領域、デザイン領域、芸術教養領域の各コース合わせて20種類ものワークショップが行われました。中でも注目を集めたのは、美術領域アートクリエイターコース特別客員教授、榊原澄人氏による「パラパラ漫画ワークショップ」とデザイン領域文芸ライティングコース特別客員教授、北村想氏による特別公開講座「演劇表現のレシピ」でした。「パラパラ漫画ワークショップ」に参加した高校生は、榊原澄人氏と一緒にアニメーションで変化していくモチーフをメモに書き、真剣な表情でアイデアを練っていました。北村想氏の「演劇表現のレシピ」では、「演劇とは? 演技とは?」といったシンプル且つ深遠な問いに、考え方について数学などを交えて考察していく北村氏ならでは講座で、参加者たちの真剣に聞き入っている姿が印象的でした。 また、アートアート&デザインセンターでは、「榊原澄人 記憶の羅針盤」展を開催、オープンキャンパスに参加した高校生らも見学に訪れていました。映像インスタレーションに加え、制作時のアイデアスケッチなども展示され、興味深げに鑑賞していました。 次回のオープンキャンパスは、芸大祭期間中の10月29日(日)にミニオープンキャンパスを開催いたします。皆さんの参加をお待ちしています。 声楽コース公開レッスン/ワンポイントレッスン エンターテインメントディレクション&アートマネジメントコースの「君の手でステージをつくろう2018」 ポップス・ロック&パフォーマンスコース体験レッスン(ギター) エンターテインメントディレクション&アートマネジメントコースの「照明デザイナー体験」 声優アクティングコースヴォイストレーニング体験授業の様子 人間発達学部の説明会資料「2年次から導入される4コース」 人間発達学部「ピアノ特別レッスン」 人間発達学部イベント「赤ちゃんの世界へようこそ」 芸術教養領域相談コーナーの様子 芸術教養領域の「ヴィジュアルバッジ」作り 日本画コース「日本画体験」 洋画コース「花のいろ、花のかたち、花のかおり」 ファゴット ワンポイントレッスン(東キャンパス) 芸術教養ワークショップ「音を選ぶ」 榊原澄人氏による「パラパラ漫画ワークショップ」 北村想氏による特別公開講座「演劇表現のレシピ 「榊原澄人 記憶の羅針盤」展より、制作時のアイデアスケッチ

2017.10.1

人間発達学部主催 特別公開講座 今井和子氏「遊びが育む豊かな学びとことば」を開催しました

人間発達学部主催 特別公開講座 今井和子氏「遊びが育む豊かな学びとことば」を開催しました 9月23日(土)、ウィルあいち 愛知県女性総合センターにて、人間発達学部が主催する特別公開講座、今井和子氏による「遊びが育む豊かな学びとことば」を開催しました。会場には、人間発達学部の学生をはじめ、卒業生、幼稚園、保育園、子ども園などで保育の現場に携わる多くの皆さまにご来場いただきました。 公開講座は、久保博満准教授が進行役を務め、星野英五学部長の挨拶で始まりました。人間発達学部の歴史と教育理念を紹介し「本日の講座は、日頃、取り組んでいることを振り返るのに大きな意味を持つことになると思います。明日の保育と教育のお役に立てれば幸いです」と口上を述べました。 続き、豊田和子教授から、講師の今井和子氏の紹介がありました。今井氏の保育現場での経歴に加えの代表を務めていることを紹介し、「20数年間の保育現場での実践、さらに、20数年間の大学での教鞭と、実践と研究を長く手がけられてきました」と説明しました。 「子どもとことば研究会」(http://www.kotobaken.ecnet.jp/) 講座は、子どもたちに接するとき同じような、今井氏の爽やかでわかりやすい口調が印象的でした。核家族化、少子化、IT革命……、これらにより人間関係の在り方が変わり、子どもたちの生活に大きな影響を与えていること、とりわけ、親と子の人間関係が変わってきていると説明します。「国連から見た日本の子どもの権利状況」を引き、日常会話が少なくなっていることを憂い、レフ・ヴィゴツキーの「人間の思考は、幼児と両親の間で交わされる対話の相互作用の中から生まれる」という言葉を紹介し、会話の重要性を話しました。「子どもとことば研究会」により集められた子どもたちの言葉をいくつか紹介し、近年では、こうした子どもの心の動きを表現したような言葉を集めにくくなってきたように感じます、と説明します。さらに、日本の子どもの自己肯定感の低さを紹介し、それは豊かな遊びを経験していないことが大きな原因になっているのでは、と警鐘を鳴らします。夢中になって遊ぶことが自分らしさを育み、そして個性を発揮することができるようになり、そのことが自己肯定感を育てると説明します。実践の記録として「よっちゃんとコロコロうんち」のエピソードを紹介し、大人が子どもの興味に共感し、子どもが好きなことに熱中することで本来の自分を現し、意味を持った行為へと発展していくことになる、と説明します。 さらに、遊びが生きる力を養う理由として、“面白い”に夢中になることで集中力が養われ、興奮を持続させる遊びが大脳を活発化し、脳の前頭前野を発達させることにつながると説明します。脳の発達に伴い、行動を抑制する力も付き、自分をコントロールすることができる人間へと成長し、いわゆる、キレやすい子どもやいじめをする子どもではなくなると説明します。また、遊びの中では、自分の思い通りにならないこともあり、社会的経験やさまざまな感情を体験することになり、そのことがコミュニケーション力を養うことにもなると説明。安全保育の考え方について、子どもに怪我をさせないことを優先しすぎて、リスクに挑戦するという行為の芽を摘んでしまっていないか、と問います。遊びの中で、失敗や葛藤を繰り返すことで、それを乗り越える生きる力を養っていくと説明しました。こうしたことを、実践記録の映像を見せながら、「子どもの動きを線として見ることで、目に見えない心の動きを観ることができる。心の動きを観察することで、子どもの本当の願いを知ることができる」と話しました。 「指導計画の狙いは、子どもと保育者の願い」であり、保育者は仲立ちとして、発達の壁の代弁者となる仕事。そこで子どもとつながる信頼関係こそが、保育の仕事の醍醐味だと説明し、講義を締めくくりました。 講義後の質疑応答では、幼稚園の園長先生や保育所の先生から「安全保育の在り方について非常にいい学びになりました。親御さんに対してもしっかりと説明していきたい」と薫陶を受けたお礼の言葉や、「子どもを線として観るにはどう心がければ良いか」といった質問が出されました。それに対し今井氏は、「子どもがやっていることと同じ行動を取ってみること、子どもに寄り添ってみること」と回答しました。子どもの行動には必ず理由があり、行動の理由を探してみることが大切なことであり、「困った子ではなく、困っている子」として観て、子どもを肯定的に見ることで、見えて来ることがあると返答しました。 講義の終わりに、学生から花束が贈られ、客席からは大きな拍手が送られました。 「子どもとことば研究会」代表 今井和子氏 星野英五学部長の挨拶 子どもに話すときと同じような柔らかな口調 実践記録「ゴミ収集車のお兄さんに憧れた3歳児たち」 子どもの行動を線として捉えることで、かみつきや乱暴にも理由があることが理解できる 「しんちゃんの乱暴」 ブランコの鎖を外す4、5歳児」 安全保育の在り方を問う 熱心にメモを取る受講者たち 講義終了後、学生から花束を贈られる今井氏 人間発達学部の学生・卒業生、教育現場に携わる多くの方に来場いただきました

2017.8.18

第19回 ピアノサマーコンサートを開催しました

第19回 ピアノサマーコンサートを開催しました 2017年8月11日(金・祝)、本学東キャンパス3号館ホールで、第19回ピアノサマーコンサートを開催しました。 このコンサートは、音楽領域鍵盤楽器コースの前期実技試験で選抜された学生が演奏するものです。習得してきた曲を披露し、日頃の練習の成果を発表する場です。大学に入学して半期を過ごした1年生と、2年生、3年生が選抜され舞台に立ちましたが、1年生にとっては入学以来初めての公開演奏となります。会場には、卒業生や演奏を楽しみにしている近隣の方々に加え、演奏者の友人や家族も数多く訪れているようでした。1年生はショパンの「12の練習曲」から、 2年生、3年生ではさらに難易度の高い曲が演奏されました。緊張がこちらまで伝わってくるような初々しい演奏から、高い表現力に聴き惚れてしまうような演奏もあり、観客はそれぞれに演奏を楽しんでいる様子でした。真剣に演奏に取り組む演奏者たちにいずれも惜しみない拍手と声援が送られていました。 第1部 川合 由莉(1年) 12の練習曲op.10より 9.ヘ短調/ショパン 大野 有咲(2年) ピアノソナタ第26番 変ホ長調「告別」op.81a 第3楽章/ベートーヴェン 渡辺 怜奈(3年) 華麗なる変奏曲 変ロ長調op.12/ショパン 伊與田 修(3年) ウィーンの謝肉祭の道化芝居「幻想的情景」op.26より 5.フィナーレ/シューマン 鈴木 悟司(1年) 12の練習曲op.10より 5.変ト長調「黒鍵」/ショパン 舟越 玲那(2年) ピアノソナタ第23番ヘ短調「熱情」op.57 第3楽章/ベートーヴェン 弓削 彩音(3年) ポロネーズ第6番 変イ長調「英雄」op.53/ショパン 加藤 冴佳(3年) 献呈/シューマン=リスト 飯室 裕太(1年) 12の練習曲op.10より5.変ト長調「黒鍵」/ショパン 第2部 伊藤 太一(2年) ピアノソナタ第23番ヘ短調「熱情」op.57 第3楽章/ベートーヴェン 佐野  真(1年) 12の練習曲op.25より 8番 変ニ長調/ショパン 川松 佳菜(3年) パガニーニによる練習曲集 第6番 イ短調/リスト 森  彩音(2年) ピアノソナタ第14番嬰ハ短調「月光」op.27の2 第3楽章/ベートーヴェン 浅野 佑佳(2年) ピアノソナタ第23番ヘ短調「熱情」op.57 第3楽章/ベートーヴェン 佐々木唯道(3年) リゴレット(演奏会用パラフレーズ)/リスト 黒木 七聖(3年) ピアノソナタ第2番変ロ短調op.35 第1楽章/ショパン 土屋 宗太(3年) 24の前奏曲op.28より/ショパン 20.ハ短調 21.変ロ長調 22.ト長調 23.ヘ長調 24.ニ短調

2017.8.13

デザイン領域特別客員教授木村徹氏によるワークショップ「IDOU」&公開講座「クルマは変わる」を開催しました

デザイン領域特別客員教授木村徹氏によるワークショップ「IDOU」&公開講座「クルマは変わる」を開催しました 2017年8月5日(土)、デザイン領域特別客員教授 木村徹氏によるインダストリアルデザインワークショップ「IDOU」の講評会、および、公開講座「クルマは変わる」を開催しました。 ワークショップの「IDOU」は、カーデザイン、インダストリアルデザインを学ぶ名古屋芸術大学と中部地区の大学生を対象に開催されたワークショップで、10年後に自分が使いたい移動のための道具をデザインする、という内容で8月2日〜5日に行われました。事前に申し込んだ30名が5つのグループに分かれて、未来の移動のための道具・乗り物を考えてディスカッションを行い、スケッチやモックアップを作ることで考えを視覚化しました。5日の午前中は、X棟ギャラリーにスケッチとモックアップを展示し、グループごとにプレゼンテーションを行いました。10:00の開始時間直前まで、展示を微調整したりモックアップを仕上げたりする学生の姿が見られ、短期間のワークショップならではの、密度の高さを感じました。プレゼンテーションは、グループごとに20分程度の発表を行い、質疑応答の後、木村氏が講評する形式で進められました。いずれのグループも、現在の技術をベースに10年後に発展するであろう技術を用い、現在の社会が抱える問題や課題を解決しようとする内容になっており、最大限、発想を広げたものとなりました。ユニークなアイデアや非常に大規模なインフラを整える大胆な仕組みなどの提案があり、見応えのある内容になりました。2日半という短時間のワークショップにもかかわらず、多数のスケッチ、実物サイズをイメージできるモックアップなど、力作が揃いました。木村氏は、終始にこやかに発表を聞き、豊かな発想力を高く評価するコメントをしました。参加者たちは、いずれも木村氏から薫陶を受け、晴れやかな表情を浮かべていました。木村氏は、短時間でもフルスケールでモックアップまで制作できたことは大きな意義があり、このように濃厚な時間を過ごすこと自体が今後の大きな糧になること、「移動」することは人間の本能であり、移動するという行為の意味をしっかりと捉えて欲しいということ、デザイナーにとっては夢を見ることが非常に大事であり、夢の見方を覚えて欲しい、と講評会をまとめました。また、デザインという仕事は、ストーリーを作り、夢を見てそれを形にするシンプルで楽しい仕事であり、夢を見ることがもっとも重要であると学生たちに伝えました。 午後からは、B棟大教室に場所を移し、公開講座「クルマは変わる」となりました。会場には、ワークショップに参加した学生、一般の学生に加え、自動車メーカーに勤める現役のデザイナーなど社会人も数多く来場しました。 始めに、カーデザインコースを担当する片岡教授から、カーデザインコースの概要と木村氏の紹介がありました。木村氏は、トヨタ自動車株式会社退職後、名古屋工業大学、川崎重工で重責を担ったという経歴の説明に加え、もっとも重要なこととして、公益社団法人自動車技術会にデザイン部門委員会を設立し、すべての自動車メーカーのデザイナーがつながることのできる組織を作ったと、その業績を称えました。現在も、学生や子どもたちに自動車のデザインがいかに大事なことであるかを伝える活動を続けていると紹介しました。 講演は、若い人たちに明日を考えて次世代の車がどうあるべきかを考えて欲しい、ということから始まりました。現在では、自動車産業は成熟産業と考えられており自動車はコモディティ化していくと言われていますが、そんなことはなく、エネルギーの転換期にきており自動車自体が大きく変わる時期であり、デザイナーとしてもやるべきことがたくさんあると説明しました。デザインの原点として、学生に「デザインとは何か?」という問いかけをし、孔子の論語「其れ恕(じょ)か。己の欲せざる所、人に施すこと勿かれ」を引いて、デザインは「恕=思いやり」と説明しました。レイモンド・ローウィ「Most Advanced Yet Acceptable(もっとも先進的で且つ消費者に受け入れられる)」 ミース・ファンデル・ローエ「Less is more(神は細部に宿る)」 ルイス・サリヴァン「Form follows function(形態は機能に従う)」 レクサスデザインフィロソフィー「Simplicity is not simple(簡潔であることは簡単ではない)」 アルフレッド・マーシャル「Cool heads but warm hearts(冷静な頭脳、暖かい心情)」などの言葉の意味を確認し、デザイナーが考えるべきことの要点を明らかにしていきました。内容は徐々に実践的な事柄に移り、デザイナーが考えるべき「5W2H(When、Where、Who、What、Why、How、How much)」について、「2W1H(What、Why、How)」と「3W1H」に分け、2W1Hの「テーマは何か」「テーマの理由」、この2つがプロジェクトにもっとも重要な事柄であることを説明し、Howに関してはそれぞれの企業や組織で条件が異なり、どうやって実行するかが仕事の難しさでありポイントになると説明しました。 さらに、自動車の開発史を紐解き、ガソリン自動車の誕生→高級車の思想形成→大衆化・巨大化(快適性の追求)→エコ化(持続性の追求)と歴史を捉え、この流れで自動車開発は動いており、ぜひ覚えておいて自分が自動車に携わるときに意識して欲しいと話しました。 自動車以外の分野の工業製品としてオーディオ、時計、掃除機を例に挙げて、今後の市場動向は高級品と実用品の2極化がさらに進むと説明、そのことを踏まえ、あるべき姿として未来の行き先を考え、自分が携わる商品の落としどころを探ることが肝要と説明しました。 新たなモビリティとして、走っているときと止まっているとき、それぞれに合わせて変化する形状、また、それぞれが連携してつながることのできるPCM(パーソナル・コミュニケーション・モビリティ)の概念を提案し、トヨタ自動車や川崎重工で手がけた乗り物と自身が提案したPCMとの関連を紹介して講演は終わりました。 質疑では、製品のデザインに過去の製品・オーソドックスなデザインを取り入れることについての疑問、時速300kmを上回る性能のオートバイの企画をどうやって通したか、プロダクトの2極化についてオートバイの場合はどうなるのか、などの質問が上がりました。オーソドックスなデザインについては、オーソドックスとは何を基準にしているかそのこと自体に疑問を持ってもらいたい、さらに、どんな商品であれ「驚き、慣れ、飽き」のプロセスを辿ると考えており、周期の違いがあるだけで自動車も建築もファッションも同じプロセスを辿るので、自分の位置を客観的に判断することが大切だと応えました。オートバイ市場の動向としては、専門化が進み、中途半端な製品は消えていくと考えを説明し、その上で、日本の企業は実用品を作ることは得意だが高級品を作ることが苦手、新たな価値を作っていくことが今後望まれていると応え、講義を締めくくりました。 公開講座終了後、X棟2階で懇親会が開かれました。ワークショップに参加した学生たちは、緊張が解けてリラックスした様子。講座に出席した社会人らも木村氏や本学講師たち、学生たちと和やかに談笑し、非常に有意義な懇親会となりました。 ワークショップ「IDOU」。アイデアを尊重し考えを育むことを重視する木村氏。温かなまなざし プレゼンテーションは1グループ20分程。木村氏をはじめ講師、参加者全員にグループの考えを伝える 5つのグループに分かれ、10年後の移動の道具を考案しプレゼンテーション。フルスケールのモックアップも作製 5つのグループに分かれ、10年後の移動の道具を考案しプレゼンテーション。フルスケールのモックアップも作製 5つのグループに分かれ、10年後の移動の道具を考案しプレゼンテーション。フルスケールのモックアップも作製 5つのグループに分かれ、10年後の移動の道具を考案しプレゼンテーション。フルスケールのモックアップも作製 5つのグループに分かれ、10年後の移動の道具を考案しプレゼンテーション。フルスケールのモックアップも作製 5つのグループに分かれ、10年後の移動の道具を考案しプレゼンテーション。フルスケールのモックアップも作製 デザイナーにとっては夢を見ることが非常に大事であり、夢の見方を覚えて欲しい X棟ギャラリーには、カーデザインコース1年間の成果として学生たちが制作したスケッチやモックアップも展示 X棟ギャラリーには、カーデザインコース1年間の成果として学生たちが制作したスケッチやモックアップも展示 X棟ギャラリーには、カーデザインコース1年間の成果として学生たちが制作したスケッチやモックアップも展示 X棟ギャラリーには、カーデザインコース1年間の成果として学生たちが制作したスケッチやモックアップも展示 人間発達学部の学生・卒業生、教育現場に携わる多くの方に来場いただきました 自動車の開発史を紐解く。流れを意識することが重要 あるべき姿の落としどころ。時代の流れを意識して判断することが大切と説明 質疑応答の様子。現役のデザイナーからの質問も 懇親会にて。終始、和やかな雰囲気 ワークショップに参加した学生たちもリラックスした様子

2017.8.4

「みんなが芸大生になる日 一日芸大生」を開催しました

「みんなが芸大生になる日 一日芸大生」を開催しました 毎年、夏休みの恒例「一日芸大生」を、2017年7月30日(日)に開催しました。一日芸大生は、小学生、中学生、一般の方々を西キャンパスに招き、体験講座を通してキャンパスライフを体験していただく催しです。美術領域、デザイン領域、それぞれの各コースが趣向を凝らした13の講座を用意しました。 当日は、あいにくの空模様となりましたが、受付が始まると同時に事前に申し込みを済ませた参加者が数多く受付ブースに集まりました。10時からの入学式は、美術領域はB棟大講義室、デザイン領域はG棟207教室で行われました。始めにそれぞれの領域主任から挨拶があり、デザイン領域主任 駒井教授からは「デザインというものは、誰かのために考えて創作することですが、今日は、自分のために、誰かのためならばその誰かが喜ぶことを考えて作ってみて下さい。自分がやってみたいことについては、講師とチューターにどんどん相談して下さい」とスピーチしました。引き続き、各講座の担当講師とチューターの紹介、スケジュールの説明が行われ、受講会場へと参加者を送り出しました。参加者は、教室に移動すると、担当講師からテーマや制作工程などの説明を受け、制作に取りかかりました。 ランチタイムは、講座ごとに学生食堂の席に着き特製ランチを楽しんでいただきました。最初は緊張気味だった子どもたちも、この頃にはすっかり仲良くなり、和やかな雰囲気となりました。講師やチューターのお兄さんやお姉さんから大学のことや授業の話を聞くなど、楽しいランチタイムを過ごしました。 午後からは保護者の皆さんを対象にした見学ツアーが開催され、担当講師による大学の説明や制作現場の見学が行われました。暑い中の移動となりましたが、講師の話に熱心に耳を傾けたり、教室の隅に置いてある学生たちの作品に感心する姿が見受けられました。 午後の授業になると制作にも慣れてきて、参加者たちは一層集中して制作に没頭していました。洋画コースを見学する保護者の方からは「こんなに子どもが集中して絵を描くのは初めて。集中して取り組むことができて良い体験になったと思います。参加して良かったです」などといった声が聞かれました。 授業の終了後には、この日制作した作品を持ち寄り卒業式が行われました。それぞれ、作品を大切そうに手にしている姿が印象的でした。各コースからの実施報告の後、講師から参加者全員に卒業証書が手渡され一日芸大生は終了となりました。一日芸大生は、来年も開催の予定です。ぜひご参加下さい。 当日行われた講座です。 ●日本画コース「透かし絵」和紙に日本画の絵の具で描き、上から和紙を重ねて透けて見える作品を作りました。 ●洋画コース「絵画」(天才画家とコラボしよう)絵の天才たちの技法を使って自由に絵を描きました。 ●アートクリエイターコース(彫刻)「彫刻」テラコッタ粘土を使って大好きな生き物を作りました。 ●アートクリエイターコース(ガラス)「ガラスアート」オリジナルペーパーウェイトとサンドブラストでコップに模様を彫りました。 ●アートクリエイターコース(陶芸)「陶芸」手びねりでオブジェ、ロクロを使って器を作りました。 ●アートクリエイターコース(版画)「紙版画」水に棲む生き物をテーマに、厚紙を使って版画作品を作りました。 ●アートクリエイターコース(コミュニケーションアート)「大きな羽根の制作」段ボールや紙を使って空を飛べそうな羽根を作りました。 ●メディアデザインコース「アニメーション制作」ビデオカメラとコンピュータを使いコマ撮りアニメーションを制作、物語を作りました。 ●インダストリアルデザインコース「プロダクトデザイン入門」真空成型機で、自分でデザインした型を作り、オリジナルゼリーを作りました。 ●スペースデザインコース「イスのデザインと制作」木の板、紙パイプなどを加工してイスをデザイン、制作しました。 ●メタル&ジュエリーデザインコース「時計制作」銅版を切って形を整え、刻印を使って文字盤を作り、オリジナル壁掛け時計を制作しました。 ●テキスタイルデザインコース「染色体験」溶かしたロウで模様を描いて染める「ろう染め」でカラフルな手ぬぐいを作りました。 ●ライフスタイルデザインコース「昆虫のデザイン」昆虫の棲む環境から特徴を考えて、オリジナル昆虫を創作し、紙と針金を使って実際に作りました。 受付の様子。雨の中、多くの方に参加いただきました デザイン領域の入学式。領域主任の挨拶の後、講師紹介、スケジュールの説明 日本画コース「透かし絵」 洋画コース「絵画」 アートクリエイターコース(彫刻)「彫刻」 アートクリエイターコース(ガラス)「ガラスアート」 アートクリエイターコース(陶芸)「陶芸」 アートクリエイターコース(版画)「紙版画」 アートクリエイターコース(コミュニケーションアート)「大きな羽根の制作」 メディアデザインコース「アニメーション制作」 インダストリアルデザインコース「プロダクトデザイン入門」 スペースデザインコース「イスのデザインと制作」 メタル&ジュエリーデザインコース「時計制作」 テキスタイルデザインコース「染色体験」 ライフスタイルデザインコース「昆虫のデザイン」 卒業式。各コースからの報告の後、卒業証書が手渡されました

2017.7.28

音楽領域 声優アクティングコース説明会&アフレコ体験会を開催しました

音楽領域 声優アクティングコース説明会&アフレコ体験会を開催しました 2017年7月22日(土)、東キャンパスで芸術学部芸術学科音楽領域 声優アクティングコースの説明会、アフレコ体験会を開催しました。声優アクティングコースは、2018年度から新たに設置されるコースで、中部地区の大学では初めてのことになります。声優、アニメソング歌手として必要な基礎的訓練、発声、滑舌、歌唱レッスン、身体トレーニングなどを学び、現役のアニメーション音響監督による演技レッスンを行い、エンターテインメント業界の最前線で活躍していくことのできる人材を育成するコースとなります。 説明会&アフレコ体験会当日は、はじめに2号館中アンサンブル室での説明会、その後、同じく2号館のレコーディングスタジオに移り、デモ用のアニメーションに実際に声をあてるアフレコ体験会を行いました。 説明会開始時刻の30分ほど前から、受付には多くの高校生、保護者の方々が訪れ、コースへの関心の高さが窺えました。説明会では、中アンサンブル室いっぱいに椅子が用意されましたが、それでも足りず、急遽、座席を追加するほどの盛況となりました。 説明会は、音楽領域主任の依田嘉明教授から、大学に声優養成のコースが設置されることは中部地区で初めてであり、自分たちにとっても非常に楽しみであること、声を仕事とする職業の将来性についてなど、挨拶がありました。 続いて、担当の平光琢也教授から、具体的なコースの説明がありました。最近の動向として、アニメーションで声をあてている人がそのまま舞台で演じるということを求められている、2.5次元ミュージカルを例に舞台に立つことのできる声優が必要とされている、と説明がありました。そのことを前提に本学の声優アクティングコースのカリキュラムが組み立てられており、これは声優の専門学校ではできないこと、また、アフレコ体験で使用するアニメーションも本学の学生が作ったものであることを紹介し、生バンドでミュージカルができることを例に、音楽、美術、デザイン、ミュージカルコース、声優アクティングコース、他の領域とも連携して一緒になって作っていけることのメリットを説明しました。こうした学生が自分たちの手で作るということに、自身もわくわくしていると話されました。特別客員教授として、声優、音響監督として活躍する郷田ほづみ氏を招くこと、また、現在講師の交渉を行っている声優を紹介し、一線で活躍する現役の声優、音響監督が講師を務めることを紹介しました。また、4年間という間、さまざまな領域の専門を学びながら本当に自分のやりたいことを見つめ直し選択することができるという、本学の特徴についても説明しました。 続いて、ボイストレーニング、歌、発声などを担当する、元タカラジェンヌのまほろば遊氏が登壇し、リトルマーメイドから「パート・オブ・ユア・ワールド」 (Part of Your World)を披露しました。歌声に会場の空気は一変、うっとりと聞き惚れました。「芸に携わることは、人生が輝くこと」と参加者にエールを送り、説明会は終了となりました。 引き続き、1階のスタジオに移り、アフレコ体験会が行われました。1時間ほどで終了の予定でしたが、参加者全員が体験できるように、急遽予定を変更し時間を延長して行いました。コントロールルームから平光教授が指示を出し、プロのアフレコ現場と全く同じ雰囲気です。実際の現場でのマナーに始まり、台詞の読み方、強弱、アクセントなど丁寧に指示し、まさに本番さながらの体験会となりました。 また、1階ロビーでは随時入試相談が行われ、参加した高校生、保護者の方々が熱心に質問する姿が見受けられました。 本コースの受験は、以下の入学試験がございます。詳細はをご参照下さい。 特設ページ 受付開始と同時に多くの来場者が訪れ、コースへの関心の高さが窺えました 中アンサンブル室での説明会。椅子を急遽追加するほどの盛況 音楽領域主任 依田嘉明教授の挨拶 平光琢也教授から、コースの詳細について説明 非常勤講師就任予定 まほろば遊氏によるリトルマーメイド「パート・オブ・ユア・ワールド」(Part of Your World)会場はうっとり レコーディングスタジオでのアフレコ体験会。現役の音響監督である平光教授の指示でスタート アニメーションはデザイン領域の学生によるもの。台詞の読み方やアクセントなどを丁寧に指示し、本番さながらの雰囲気 普段からアフレコの練習をしていると思われる高校生も多く、平光教授も感心した様子でした 体験会終了後、また、ロビーでも、熱心に質問する姿が見られ、関心の高さが窺えました

2017.6.14

2017年度 第1回 全学オープンキャンパスを開催しました

2017年度 第1回 全学オープンキャンパスを開催しました 2017年6月10日(土)、本年度1回目の全学オープンキャンパスを開催しました。芸術学部芸術学科として音楽・美術・デザイン・芸術教養の4領域が開設された初めてのオープンキャンパスです。さらに今回は、来年度から音楽領域に新設される「声優アクティングコース」の説明会も開かれました。 好天に恵まれた当日、東キャンパスでは1号館1階、西キャンパスではG棟前に受付が設けられ、9時半過ぎから高校生やそのご家族が集まり始めました。参加者は、手続きを済ませて大学資料、タイムスケジュール、ランチ券を受け取ると、それぞれ目的のコース、イベント会場へと移動しました。 東キャンパスでは、音楽領域の声楽・ピアノ・弦管楽器・吹奏楽、ポップス・ロック&パフォーマンスコースの各楽器など、楽器ごとに分かれてのレッスン、体験学習としては、サウンド・メディア体験学習、音楽ケアデザイン(音楽療法)体験学習、アートマネジメント体験学習が開かれました。午後からは、ミュージカル、エンターテインメントディレクション&アートマネジメントコースの「君の手でステージをつくろう2017」、電子オルガン、ポップス・ロック&パフォーマンスコースのライブコンサート、大アンサンブル室では、フルートオーケストラの公開リハーサル、さらに、ウインドオーケストラと訪れた高校生たちによる2017年度全日本吹奏楽コンクール課題曲の吹奏楽体験が行われました。音楽を志す高校生らが自分の楽器を手に、例年通り多数参加しました。 人間発達学部では、1号館7階で全体説明会を実施、その後、体験授業とピアノ特別レッスンを行いました。昼食後は、15名ほどのグループに分かれキャンパスツアーに出発、本学のクリエ幼稚園や図書館、学生支援課などを見学し、在学生との交流イベントなどを行いました。 芸術教養領域は、リテラシーアンドアーツセンターにて、ヴィジュアルバッヂ制作、民族衣装コスプレ体験のイベントを開催。熱心に講師の話を聞く来場者の姿が印象的でした。 さらに、新設される声優アクティングコースの説明会と相談会は、2号館コントロールルームで行われました。ブースいっぱいに高校生、保護者の方が参加され、講義や実技の内容について具体的な質問が出されるなど、関心の高さが窺えました。 西キャンパスでは、美術領域・デザイン領域の各コースでアート&デザインワークショップを開催し、実際に学生たちが普段使っている工房やアトリエを利用して制作を行い、キャンパス内を彩る作品を見ながらキャンパスライフを楽しんでいただきました。美術領域では、日本画コース「日本画体験」 、洋画コース「卵で描くハガキ」、コミュニケーションアートコース「とびだすカードを作ろう」、彫刻コース「マスクの模刻、木…球つくり」、陶芸コース「ロクロ体験」、ガラスコース「ガラスアート」、版画コース「紙版画を作ろう」、デザイン領域ではイラストレーションコース「似顔絵にチャレンジ」、メディアデザインコース「コマ撮りアニメーション」、メディアコミュニケーションデザインコース「フォトグラファー体験」、ライフスタイルデザインコース「あの人のためのペンスタンドを作ろう」、インダストリアル&セラミックデザイン「もの作りの楽しさを体験『デザイントレイの制作』」、カーデザインコース「カーデザイン入門」、メタル&ジュエリーデザインコース「シルバーリング制作」、テキスタイルデザインコース「手ぬぐい染色」、文芸・ライティングコース「キャッチコピー&絵本創作」と盛りだくさんの体験学習が行われ、多くの高校生が参加し熱心に制作に励みました。また、美術領域、デザイン領域それぞれでデッサン講習会が開かれ、参加した高校生たちは課題に取り組んでいました。キャンパス内には多くの作品が展示され、美術領域・デザイン領域の学生作品はデザイン棟Ⅱ(X棟)に、アート&デザインセンターのギャラリーBE・beでは、本学教員の作品展が行われ、作品に触れた高校生たちは、将来の自分の夢と重ね合わせキャンパスライフのイメージを膨らませていました。 芸術教養領域は、西キャンパス デジタル工房にてワークショップ「オリジナル着信音をつくってみよう」を実施。参加者は熱心にパソコンを操作、集中して作品を制作していました。 このほか、教員や学生支援課の職員による相談コーナーなども設置され、終日賑わいを見せていました。 東キャンパス 受付 西キャンパス 受付 2017年度全日本吹奏楽コンクール課題曲クリニック(吹奏楽体験) ピアノ ワンポイントレッスン ポップス・ロック&パフォーマンスコース体験レッスン(ヴォーカル) 人間発達学部 全体説明会 音楽ケアデザインコース 音楽ケアデザイン(音楽療法)体験講座 サウンドメディア・コンポジションコース サウンドメディア体験学習 芸術教養領域 ヴィジュアルバッヂ制作、民族衣装コスプレ体験 声楽 公開レッスン ミュージカル、エンターテインメントディレクション&アートマネジメントコース「君の手でステージをつくろう2017」 「君の手でステージをつくろう2017」の音楽、照明はエンターテインメントディレクション&アートマネジメントコースの学生が担当 フルートオーケストラ公開リハーサル 人間発達学部 キャンパスツアー キャンパスツアー クリエ幼稚園 声優アクティングコースの説明会と相談会 活発に質問の手が上がっていました ポップス・ロック&パフォーマンスコース ライブコンサート 電子オルガン 演奏会 ミュージカルコース 公開リハーサル 在校生との交流イベント リズム体操部 イラストレーションコース 似顔絵にチャレンジ 彫刻コース 木…球つくり 陶芸コース ロクロ体験 ガラスコース ガラスアート 日本画コース 日本画体験 インダストリアル&セラミックデザイン もの作りの楽しさを体験『デザイントレイの制作』 カーデザインコース カーデザイン入門 メタル&ジュエリーデザインコース シルバーリング制作 テキスタイルデザインコース 手ぬぐい染色 ライフスタイルデザインコース あの人のためのペンスタンドを作ろう 文芸・ライティングコース キャッチコピー&絵本創作 メディアデザインコース コマ撮りアニメーション 洋画コース 卵で描くハガキ 美術領域 デッサン講習会 コミュニケーションアートコース とびだすカードを作ろう 芸術教養領域 オリジナル着信音をつくってみよう メディアデザインコース「コマ撮りアニメーション」“under the sea” メディアデザインコース「コマ撮りアニメーション」“おばけ” メディアデザインコース「コマ撮りアニメーション」“オメメコロリン”

2017.6.7

「有松絞りまつり」にテキスタイルデザインコースの学生・卒業生が出品しました

「有松絞りまつり」にテキスタイルデザインコースの学生・卒業生が出品しました 2017年6月3日(土)、4日(日)の両日、名古屋市緑区有松で開催された「第33回有松絞りまつり」で、テキスタイルデザインコースの学生たちが作品の一般販売を行いました。これは、有松・鳴海絞りの伝統技法を活用し、生地の染めから作品販売までの工程を体験する産学連携授業の一環として行われているもので、デザイン学部特別客員教授の若林剛之氏のテキスタイルブランド「SOU・SOU」と有松絞りの伝統技法をいまに受け継ぐ「久野染工場」、「張正」の協力のもと、今年で7回目を迎えました。2日間で10万人もの来場者がある有松絞りまつり。学生たちの出店にも、たくさんのお客さまが訪れました。 学生たちが授業を通じて制作した板締め絞りの手ぬぐいは、藍染めの青とカラフルな柄の2種類。それぞれ10枚ずつを、まつり会場の一画に店を構える「張正」と「まり木綿」で販売しました。学生たちは、手ぬぐいをアレンジした衣装に身にまとい、熱心に接客しながら販売しました。会場を提供した「」は、テキスタイルデザインコースの卒業生・村口実梨さんと伊藤木綿さんによる染めユニットで、新しい有松絞りの世界を楽しんでもらいたいと、有松で制作と販売を行っています。手ぬぐいをはじめ、ワンピースや袋物など、板締め絞りに特化したカラフルでポップな商品にはファンも多く、引っ切りなしにお客さんが訪れ、こちらも大変な賑わいをみせていました。 まり木綿 ほかにも、本学の学生や卒業生らが多数、有松絞りまつりに参加しました。寿限無茶屋の駐車場に設けられた、現代の暮らしに根ざしたものづくりを目指す作家によるマーケットイベント「A STOREHOUSE」では、知多木綿絞りのキッチンクロス、ハンカチ、ストールなどを販売する卒業生・泉奈穂さんの「」が出店。訪れたお客さまに一品ずつ丁寧に説明しながら販売していました。また、株式会社スズサンが運営する「有松アトリエ」では、卒業生の池田麻理子さんが絞りの技法を使った商品を販売しました。池田さんは、廃業した銭湯、東湯を活用したギャラリーに、作品を出展しました。スズサン店舗では、大橋真希さんがアパレルやインテリアなどさまざまなスズサンのオリジナル商品の販売を行っていました。いずれも高級感があふれ、鮮やかな色合いと繊細な手触りが印象的でした。さらに、名古屋帽子協同組合のブースでは、昨年9月「第33回 尾張名古屋の職人展」で披露された、名古屋帽子協同組合、中部日本ネーム刺繍業組合との産学連携プロジェクトで制作された帽子の展示を行いました。併せて、いち早く製品化された卒業生のデザインによる帽子の販売も行われました。 samio いずれの店舗でも、絞りを使ったお召し物のお客さまが多く来場し、たくさんの有松・鳴海絞りを応援してくれる方々の存在を感じました。学生や卒業生たちのこれからの活躍に期待が高まります。 旧東海道は、大勢の来場者で賑わいました 「まり木綿」お店の横で作品を販売するテキスタイルデザインコースの学生たち 「まり木綿」お店の横で作品を販売するテキスタイルデザインコースの学生たち 「張正」では藍染めの手ぬぐいを販売 「まり木綿」(左から)村口実梨さん、伊藤木綿さん。お店は終始大賑わい 名古屋帽子協同組合のブースでは、学生たちがデザインした帽子を展示 「samio」の泉奈穂さん 「有松アトリエ」 池田麻理子さん 「suzusan」 大橋真季さん 廃業した銭湯、東湯で作品を展示。「風呂屋にて」池田麻理子

2017.5.18

Percussion Festival 2017 in NAGOYAが開催されました

Percussion Festival 2017 in NAGOYAが開催されました 2017年5月14日(日)、中部地方で活動する打楽器関係者(中高生、大学生、一般の愛好家、プロの奏者など)が一堂に会し、日ごろの活動成果を披露するイベント、第15回「パーカッション フェスティバル 2017 イン ナゴヤ」が本学にて開催されました。 メインコンサートは、サヌカイト演奏者の小松玲子さんを迎え、本学打楽器アンサンブル、愛知県立芸術大学、名古屋音楽大学で活動する打楽器アンサンブル、一般市民吹奏楽団の「豊田楽友協会吹奏楽団」、「Kudou Percussion Group」など、10の団体、個人が出演する盛大な演奏会となりました。 午後からのメインコンサートに先立ち、午前中は、東キャンパス2号館大アンサンブル室で「クリニック」と「打楽器メンテナンス講習」が行われました。「クリニック」では、中部フィルハーモニー交響楽団の伊藤拓也氏、陸上自衛隊第10音楽隊所属の瀬島有紀氏による「吹奏楽コンクール課題曲講習」が行われ、曲ごと、楽器ごとに、ポイントとなる部分の演奏法を解説しました。 それぞれの経験から伝えられる説明はとても貴重で、出席した高校生や指導の方々は熱心に話に聞き入り、メモを取っていました。引き続き行われた「打楽器メンテナンス講習」は、ドラムショップ経営者でジャズドラマーでもある佐竹伸泰氏が登壇し、チューニングや日常のメンテナンスの方法、トラブル時の処置方法などの説明がありました。参加者から運搬時や保管する場合のポイントなど、具体的な質問が上がり実際的な内容の講習会となりました。 また、2号館のロビーでは、協賛各社による打楽器の展示・販売が行われ、多くの来場者が実際に楽器を手にし、感触を試していました。 メインコンサートは、3号館ホールで午後2時開演、5時終演の予定を1時間近くオーバーする4時間もの長丁場となりましたが、大いに盛り上がりました。本学からは、三大学合同の演奏で市橋里恵さん、冨ありささんの2名が参加、高橋伸哉氏作曲「Juggler for Six Percussionists」を演奏しました。 3部構成の楽曲でリズムがそれぞれ異なる曲ですが、6名の息の合った見事な演奏でした。コンサート出演常連のチームは、衣装も凝ったものになり、和気あいあいと楽しいコンサートになりました。 前半最後の演奏、「ドラムサークル」は会場から飛び入り参加で舞台に上がり、また会場も手拍子で参加して会場全体が一体となってリズムを刻み、盛り上がりは最高潮となりました。 休憩を挟んで、後半はサヌカイト奏者の小松玲子氏の演奏から始まりました。サヌカイトとは、香川県で産出される水晶よりも硬度の高い天然石で、その石を加工して楽器にしたものです。澄んだ音と非常に美しい余韻が印象的で、ドラムサークルで盛り上がった会場は一転、美しく幻想的な音色に包まれました。 心地よいサヌカイトの演奏の後は、三大学の演奏者が再び舞台に登場。本学からは、植田光紀さん、冨ありささん、市橋里恵さん、荻野詩織さん、池田汐里さん、井村優太さん、神藤史也さん、横井美那さんの8名がJohn Alfieri作曲の「Fanfare for Tambourines」 Chris Brooks作曲「Stick Schtick」を演奏しました。「Stick Schtick」は、スティックと長い棒を使った、ダンスの要素も含んだ演目。途中で棒が折れてしまうアクシデントがあったものの、会場を大きく沸かせました。 フィナーレは、外山雄三作曲「ラプソディ」を出演者全員で演奏。ステージいっぱいに並べられた、打楽器が奏でる力強いサウンドに、ホール全体が包まれました。奏者・関係者の想いが込められた演奏に、会場からは惜しみない拍手が送られました。 メインコンサートに先立ち、クリニック「吹奏楽コンクール課題曲講習」を開催 中部フィルハーモニー交響楽団 伊藤拓也氏によるクリニック 陸上自衛隊第10音楽隊 瀬島有紀氏。クリニックでは熱心にメモを取る参加者の姿がみられました 佐竹伸泰氏による「打楽器メンテナンス講習」 2号館ロビーでは協賛各社による打楽器の展示・販売が行われ、多くの来場者で賑わいました 三大学合同の演奏。高橋伸哉氏作曲「Juggler for Six Percussionists」 「ドラムサークル」会場も一体となってリズムを取り、盛り上がりました 小松玲子さんのサヌカイトの演奏。神秘的な美しい音色に会場はうっとり 本学打楽器アンサンブル「Fanfare for Tambourines」 「Stick Schtick」アクシデントがあったものの会場を大いに沸かせました

2017.3.10

第44回名古屋芸術大学卒業制作展記念講演会 箭内道彦氏による記念講演会を開催しました

第44回名古屋芸術大学卒業制作展記念講演会 箭内道彦氏による記念講演会を開催しました 2017年2月21日(火)〜2月26日(日)にかけ、愛知芸術文化センター(8階・12階)、名古屋市民ギャラリー矢田、本学 西キャンパスの3会場で「名古屋芸術大学卒業制作展」が開催されました。この卒業制作展を記念して、最終日の2月26日(日)に、愛知芸術文化センター12階、アートスペースAで、卒業制作展記念講演会が行われました。今回は、クリエイティブディレクター、東京藝術大学美術学部デザイン科准教授の箭内道彦氏をお招きして「新人と旧人」という演題でお話しいただきました。 はじめにデザイン学部長 櫃田珠実教授から箭内氏の紹介がありました。制作した数々のCM、またNHKのMCを務めたことなどから、広告業界のみならず広く知られる存在であり、特に東北大震災以降は、人と人、人と社会をつなぐ活動に力を入れていることやいつもパワーがあり熱く優しいメッセージを届けてくれることなどの説明がありました。社会に羽ばたこうとする学生を、熱いメッセージで送り出して下さいと、紹介されました。 拍手とともにすこし照れるようにしながら登場した箭内氏は、トレードマークの金髪に、花火の柄のスカジャンにバラの模様のボトムと、いつもの派手な服装で現れました。立ち上がって挨拶をはじめると自己紹介用の映像を上映してくれました。「普段は、クライアントの企業に見せるもので、恥ずかしい……」と前置きして始まりました。2003年に独立して以降の経歴、TVで見かけたCMのスチル、などコンパクトにまとめられています。改めて見てみると、TOWER RECORDS、サントリー、資生堂、FUJIFILM、リクルート、パルコなど、ナショナルブランドの仕事をそれぞれに長く続けていることがよくわかります。また、TV、ラジオ、映画監督、猪苗代湖ズでの活動など、活動の幅の広さも目を惹きます。 講演は、名古屋との係わりから始まりました。NHKの「トップランナー」という番組で、西野カナさんと二人でサンシャインサカエの観覧車に乗ったと会場を沸かせ、猪苗代湖ズの「I love you & I need you ふくしま」の話になりました。2011年3月11日の6日後、17〜19日の3日間、名古屋に来てレコーディングしたといいます。計画停電で電車も間引きされ、役所、学校、公共の場の電気は落とされ暗くなった東京。電力に配慮し、名古屋に来てレコーディングして東京に持ち帰り、福島に音楽を届けました。当時を振り返り「重く暗い東京に対し、名古屋は何もなかったかのように眩しく、すこし苛立ちました。でも、そのときは自分でも地に足がついていない行動をしてた。日本全国で落ち込んでしまっては、東北を支えてもらうことはできない。名古屋は、全国と被災地とを考えるきっかけとなりました」と話しました。 「新人と旧人」とは、新しく社会人になる「新人」と、社会人2年目以降の人すべてを「旧人」として、新人の役目を説明しました。新人の役目は「古い人たちに教わることだけではなく、旧人を刺激することにある。今年の新人はひと味違うなと思われることが社会との出会いの大きなコツ」と卒業生を鼓舞する言葉をくれました。「社会に出ると、初日で勝負が決まると思うんです。新人は、借りてきた猫のよう。でもじつは迎える社会の側はすごいやつが来たらどうしようと怖がっています。だから、ぶちかました方がいい!」と話します。その上で、美術大学で学んできたことは、非常に意義深いことであるといいます。社会に合わせるだけではなく、自分の視点を持って考えること、学んできたことを生かすことの意義を唱えました。 ここで、うれしいサプライズがありました。一人で話すのは慣れていないという箭内氏は、会場にいる画家の杉戸洋氏を壇上に上がるよう求め、ここから二人の対談という形式になります。杉戸氏は、東京藝大准教授(元本学デザイン学科教授)を務めており、今回の箭内氏の講演のコーディネイトに尽力いただいた存在です。二人のクリエイターによるお話は、穏やかな雰囲気のなかにも、ドキリとさせられる言葉がたくさん含まれる、ユニークなものになりました。 箭内氏は、どこかで本で読んだと前置きし、「百人に一人の能力がある人が、3つ特技を持てば1/100のが3つで1/1000000、百万分の一の人になれる。人の個性とはそんなもの。僕は、デザインとロック、もうひとつはまだ探しているところ。3つ目を育てるのは大学を出たあとかな」 それに応えて、杉戸氏は「僕は、そんなにないですよ……。バイクかな、どれもちょっとずつ(笑)。大学入試の面接官をやりますけど、よく考えてみると、その人の3つ目を探して変なことを聞いているのかもしれない」と返します。 また、箭内氏は美大を応援したくて「美大のススメ」という本を出したいと思い出版社に企画を持ち込んだりしたものの、需要がないとのことで却下されたことを杉戸氏に相談。杉戸氏は「タイトルが良くない(笑)」と返答。美大生は、物事をまとめず解体したがる特徴があること。そして、課題を発見して持ち続け、生涯、課題に取り組みくすぶっている感じが抜けない。でもそれが美大生の強みと語りました。 箭内氏は、自分の経験から、なりたい職業よりもやりたいことを重視するよう、やりたいこととその目的が明確であれば、どんな状況になっても叶えられること。さらに、現代の社会は、さまざまな分野が断絶され、言語だけでは関係が修復できないところにあり、そんな時代だからこそ、芸術、美術、音楽などのアートが必要とされている。有史以来、最もアートが社会に必要とされている瞬間であるとの認識を示しました。 最後に、「大学を卒業し社会で武者修行をして、人と知り合い、失敗した経験で得たものを、自分の育った場所に恩返しして欲しい。そうすることで、もっと社会は良くなっていくはず」とまとめました。 現在の自分の考えをストレートに歌詞にしたとして、音速ラインの「生きてくことは」挙げ、PVを上映して講演は終了となりました。 杉戸氏との対談は、思わず吹き出してしまうような可笑しい話題を織り交ぜながらも熱のこもったもので、学生たちもしっかり熱いエールを受け取っていたように感じました。 一般からの関心も高く、開場と同時に多くの方が訪れました デザイン学部長 櫃田珠実教授から箭内氏を紹介 照れながら箭内氏登場 普段はクライアントに見せている自己紹介映像。活動の幅の広さに驚かされます 会場には本学4年生のほか、申し込みで一般からの入場も。他大学の学生と思われる来場者も多く見られました うれしいサプライズ。会場から杉戸洋氏登場 1/100が3つで1/1000000、3つ目を育てるのは大学を卒業してから なりたい職業よりも、やりたいことが大事。やりたいことがはっきりしていれば、必ず叶えられる 杉戸氏「名芸の良さは、学食が美味しいことと画材屋。画材屋の兄ちゃんに助けられたことあるでしょう?」 会場は大きく頷く 音速ライン「生きてくことは」 PVをじっくり鑑賞 質疑応答。「自分の力不足を感じています。どんなことをしていけばいいですか?」 箭内氏「あなた、何かやってくれそうな顔立ちしてる(笑)。たくさん失敗すればいい」