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2018.3.19

名古屋西文化小劇場 第2回連携事業 室内オペラ公演「喜歌劇 こうもり」を上演しました

名古屋西文化小劇場 第2回連携事業 室内オペラ公演「喜歌劇 こうもり」を上演しました 2018年2月24、25日の2日間、名古屋市西文化小劇場にて、本学と名古屋西文化小劇場との連携事業として「喜歌劇 こうもり」を上演しました。名古屋西文化小劇場との連携事業は昨年から始まったもので、「くらしに文化と感動を!」というコンセプトのもと、身近な小劇場で気軽にオペラを楽しんでいただこうと企画、展開されているものです。 今年度、上演されたのはシュトラウスオペレッタ(イタリア語で「小さいオペラ」の意、オペラから派生した娯楽的な作品が多い)「こうもり」です。「オペレッタの王様」とも称される傑作で、誰しも聞き覚えのある親しみやすい楽曲、個性的な登場人物たち、パーティという華やかな舞台、どこをとっても大いに楽しめる演目です。 今回の公演では、初日24日(土)が教員・大学院生・学部学生選抜公演、25日(日)が教員・卒業生公演となり、観客はくらべて見ることが楽しめ、また、出演する学生にとっては、教員や一線で活躍する卒業生の技術を間近に見られる非常に良い機会となりました。 25日の教員・卒業生公演では、アイゼンシュタイン 加藤市之亟サンタマリア、ロザリンデ 大須賀園枝(教員)、ファルケ 松下伸也(教員)、アデーレ 倉本亜紗、イーダ 堀江綾乃、オルロフスキー 森有世、アルフレード 平野友洋、ブリント 林雅大、フランク 塚本伸彦、フロッシュ 林正浩。スタッフは指揮 金丸克己、演出 澤脇達晴(教員)、演奏 名古屋芸術大学オーケストラ(バイオリンに日比浩一(教員)、ヴィオラ、チェロにも実技補助員が参加)、舞台補助としてエンターテインメントディレクション&アートマネジメントコースの学生が参加という、豪華な顔ぶれとなりました。 これまで、澤脇達晴教授が手がけてきた演出のオペラは、さまざまなアイデアや仕掛けを盛り込んだものが多かったのですが、今回は作品が持つオペレッタの魅力をそのまま伝えたいという考えもあり、オーソドックスな手法となりました。それだけに、作品が持つ本来の魅力、また、細かな動きや台詞の間合いなど演者の技量が試される舞台となりました。序曲が始まると、素晴らしいメロディと演奏に観客は期待を高め、ファルケ博士の前口上に引き込まれ、幕が開きアデーレが登場するともう舞台に釘付けです。 第1幕は、アイゼンシュタイン邸の一室が舞台。登場人物の相関関係と状況をコミカルに伝え、登場人物それぞれに仕掛けられるファルケ博士の策略を観客は楽しみます。第2幕は、大広間でのパーティ。華やかに着飾った登場人物らが、偽名で一堂に会します。正体に気が付かないまま行われるやりとりはまさに喜劇。観客は、華やかなパーティの雰囲気とともにパフォーマンスを大いに楽しみます。第3幕は、刑務所内にとなり、お互いの素性が明らかに。ファルケにより“こうもりの復讐”であることが告げられると出演者総出演で「シャンパンの歌」を陽気に合唱、大団円で幕となります。 第1幕から随所に笑わせるシーンがあり、観客たちは、時折、笑い声をもらし、また、歌唱の場面ではうっとりと聴き惚れていました。フィナーレの合唱では「ブラボー!」の歓声が上がり、いつまでも拍手は鳴り止みませんでした。 終演後は、キャストらがロビーに並び、観客をお見送り。恩師、先輩らと再会した出演者もおり、サロンのような雰囲気のなか公演は終了となりました。 第1幕 女中のアデーレ登場。観客は舞台に引き込まれます アイゼンシュタインとロザリンデ、弁護士ブリントの三重唱。弁護士とのやりとりに笑いが 悲しむふりをしながら、はしゃいでしまうアイゼンシュタインとロザリンデ。観客も思わず笑ってしまう楽しい曲 酒と恋を称える、愛人アルフレッド。アルフレッドはアイゼンシュタインの身なりをして間違われ、刑務所へ連行 第2幕 オルロフスキー公爵邸 華やかな場面に “フランスの大富豪ルナール”ということになっているアイゼンシュタインが登場、やはり“女優”ということになっている女中のアデーレと鉢合わせ 「侯爵様、あなたのような方は」笑い声をイメージさせるアリア やはりフランス貴族に扮した監獄長フランクが登場。フランス語での会話を促され、アイゼンシュタインと「オー・シャンゼリゼ」ならぬ「オー・シャンデリア」を熱唱 ハンガリーの貴族としてマスクを付けたロザリンデが登場。妻とは知らずアイゼンシュタインは時計を取り出し口説き始める 第3幕 看守フロッシュが酔っぱらって登場 アデーレとイーダが登場。フランクをまだ貴族だと思い込み支援を要望。「田舎娘を演じる時は」アリアを披露 入獄するつもりのアイゼンシュタインが登場。アイゼンシュタインもフランクも混乱 ブリント弁護士の服を着たアイゼンシュタインとロザリンデとアルフレッド。ロザリンデが昨夜のハンガリー貴族とわかり、ドタバタな展開 最後は総出演で、すべてはシャンパンに罪があると「シャンパンの歌」を合唱。華やかななうちに幕 演奏は名古屋芸術大学オーケストラ。演奏者にも、惜しみない拍手が送られていました。

2018.3.19

第45回卒業制作展記念講演会 東浩紀氏による記念講演会を開催しました

第45回卒業制作展記念講演会 東浩紀氏による記念講演会を開催しました 2018年2月17日(土)〜25日(日)、本学西キャンパスにおいて、第45回名古屋芸術大学卒業制作展を開催しました。卒業制作展は、例年、愛知芸術文化センターにて開催していましたが、今年度は改修工事のため休館中であり、初めて本学の校内で行うこととなりました。記念講演会も本学校内での開催となり、今回は批評家であり、作家でもある東浩紀氏をお招きし、B棟大講義室にて「『観光客の哲学』と芸術の使命」という演題でお話しいただきました。 はじめにデザイン領域主任 駒井貞治准教授から、ごあいさつと東氏の紹介がありました。東氏は、近現代の思想家の思想と、現代の私たちの身の回りで起こっていることを結びつけて解き明かし、新しい視点を与えてくれるたくさんの活動を続けていること。駒井准教授自身の、京都に30年住んでいても古くから京都に住んでいる人から見れば他所から来た人としか思われていないという経験を説明しながら、ずっとそこに住んでいる人には見えないユニークなものの見方や使命について、考えることができるのではないかと紹介しました。 演台にはパソコンが用意され、スライドを使いながら講演が始まりました。東氏は、簡単な自己紹介として、自身が代表を務めるを紹介し、フランス哲学を学び大学で教鞭を執っていた自分が、既存のメディアや枠組みの中では難しくなってきている本を出版するために独立してゲンロンを作り、カオス*ラウンジという若手のアーティストコレクティブの活動もはじめ、オルタナティブアートの美術教育を行う新芸術校の紹介を行いました。 ゲンロン その活動の流れに「観光客の哲学」という考え方は密接に関係しており、本題の「観光客の哲学」について話題に移りました。最初に、講演の要点が示されました。アメリカのトランプ現象、イギリスのEU離脱、日本でも憲法改正論議などを例に出し、現代はどちらを支持するのか、「友」と「敵」を鋭く区分する社会になってきていると説きます。これは、カール・シュミットの政治理論(友敵理論)で説明されているもので、政治というものには本質において友と敵を分割するところがあり、市民が政治について話し合うとどうしても友と敵という構図になってしまい、単純化してしまった場合、人々が思考を停止させてしまうような情報キャンペーン合戦になり、大きな問題を扱う国民投票では、多くの場合、拮抗した結果になると説明します。 そうした現代の世の中で、賛成、反対だけではない別の形態の思考はないか、もっと柔軟に考えることはできないのかということで、共同体の内側でも外側でもない存在、村人でも旅人でもない、内側と外側の両方に属し、また、属さない存在としての「観光客」に着目し、「観光客の哲学」を考えたとのこと。 さらに、従来なら、公共の場においては建前的な正論を述べても、もう一方では、法律だけでは裁けない……とか、君と僕は同じ人間だから……といったことがクッションとなって社会が動いていた部分があったが、現代ではSNSの普及もあり、皆が皆を監視しあうような世界になっている。作家も、差別表現に当たらないか、軽犯罪法違反になるのではないか、それらのことを気にかけており、表現が萎縮しているという問題が発生している。従来なら「公」という領域のほかに「私」という領域があり、「私」で処理されてきたものが「公」に吸い出されてしまっている現状がある。そこで「私」が「私」のままでつながり新しい「公」を作るようなことができないか。その実践として、ゲンロンを立ち上げたのであり、最初の「友」と「敵」を区別しない立場と合わせ、それらが「観光客の哲学」であると説明しました。 芸術家の使命としては、現代のひとつの流れとして、リサーチして、美しくデザインして、それで社会をよくする、そうしたことを美しくプレゼンする運動「ソーシャル・エンゲージ・アート」という社会と芸術の関わり方があるが、それならば芸術家ではなく、市民運動家やNGOがやればいいのではないかと異見を述べ、芸術が社会と関わるということはもっと異なったものではないかと説明します。芸術家は、「友」と「敵」の区分を攪乱し、「私」が「公」に回収されないような表現を作ることで社会に介入し、その表現の鑑賞者を社会や「公」から引きはがし、自由にすることが、その使命だと説明します。個人的には、と前置きしつつ、誰にとっても良い正しいことを美しく提示すということは芸術家の役割ではない、と話します。 この考えの実践として、ゲンロンがありますが、さらなる実践として、原発事故を起こしたチェルノブイリ発電所の産業遺産とキエフの歴史を巡る「ダークツーリズム」の紹介がありました。「観光」に行く前と帰って来た後にワークショップを行うと、事前では、原発の是非や事故の規模、健康被害などが大きく関心を占めていたものが、事後では、自然の美しさ、ウクライナの文化、ソ連時代の産業遺産、廃炉作業員との交流というように、関心が大きく変わるといいます。観光客という「中途半端」な存在を経験することで、「友」と「敵」に分断された関係を、もう一度「つなぎ直す」ことになるのではと、説明しました。観光してもチェルノブイリや原発に対する「公」としての立場や考え方については変わらないかもしれないが、観光することによる「私」的な経験や感じ方の変化が、議論を柔らかくし、発展的なものに変えていくのではないかと説明します。そして、そうした豊かなつながりをどうやって作っていくかが哲学や芸術の使命ではないかといいます。 単純にすべての人が正しさを求めて友と敵に分かれる時代に対して、抵抗していってほしいと講演をまとめました。 内容の濃い講演で抽象的な概念を含む内容でしたが、いくつも質疑の手が上がり、来場者たちも熱心に聞き入っていたことが伝わってきました。質疑応答の時間を延長しつつ、真摯な応答にする東氏が素晴らしく、非常に有意義な記念講演会となりました。 デザイン領域主任 駒井貞治准教授から東氏を紹介 一般から申し込みで訪れた来場者も多く、客席には幅広い年齢層の方々が見られました スライドを使いながら、講義を進める東氏 速い口調で、濃い内容の講義となりました 要点がまとめられ、抽象的な事柄も実例を出してわかりやすく解説 「公」と「私」を先鋭的に区分するのではなく、もっと豊かなつながりを作るのが芸術家の使命 「友と敵をつなぐ公的な私」を作り、「友」と「敵」とを分断する時代に抵抗していってほしいと講義をまとめました

2018.3.19

第45回卒業制作展記念講演会(第2弾) 辻惟雄氏による記念講演会を開催しました

第45回卒業制作展記念講演会(第2弾) 辻惟雄氏による記念講演会を開催しました  2018年2月24日(土)、本学西キャンパス B棟大講義室で、辻惟雄(つじ のぶお)氏による記念講演会「“かざり”の生命」を開催しました。例年、卒業制作展ではゲストをお招きして講演会を開催していますが、本年は、デザイン領域主催で東浩紀氏、そして、美術領域主催で今回の辻惟雄氏の2名をお招きしました。今回の講演は、辻氏の幅広い研究の中から、氏が日本美術の本質的な特質のひとつに挙げている「かざり」について、お話しいただきました。  講演に先立ち、美術領域主任 須田真弘教授からあいさつがあり、続き、美術領域 長田謙一教授から、辻氏の紹介がありました。辻氏は名古屋市出身で、岐阜県の高校に進学した、この地方にゆかりのある方。辻氏の人物像を物語るエピソードとして、通っていた岐阜第一中学が戦争を隔て学区制が導入されることとなり、そのことに抗議して中退。その後、上京し日比谷高校へ転籍したという、気骨ある人柄を象徴する逸話が紹介されました。また、家の関係から医学を志すも、画家になりたいという本人の希望もあり、その間を埋めるものとしての美術史研究という学問があるように思いますと長田教授は説明。辻氏は伊藤若冲の発見者であり専門研究家として世界的に知られていますが、その本質は、美術の見方、デザインの見方に関する「眼の革命」の推進者であるという考えを話しました。美術とは、芸術とは、といった哲学的な問いを、具体的な作品を前にしながら、見る側の意識やモノの見方を革新してきた、辻氏のこれまでのキャリアは一貫してそういうものであると、紹介しました。  今回の講演は、かざりの概念についてですが、近代デザインが装飾を排除して成り立っているのに対し、その過程で切り取られていった「かざり」を見直してみること、また美術を考えるときに、「かざり」や「つくりもの」が一段低いものとして扱われてきたことに着目することで、新しく「かざり」を捉え直すことになり、改めてその価値に気づき、新たな見方を獲得することが期待されると、紹介しました。  講演は、前半で「かざり」という言葉の成り立ちと概念、また、歴史上、言葉としてどんな使われ方をしてきたかを確認します。後半は、スライドで過去の美術品を表示し、「かざり」という視点で過去を見たときにどのように感じるか、解説を加えながら見ていくという内容となりました。  講演は、どうして「かざり」に着目したか、というところから始まりました。1988年、東京のあるデパートでの展覧会の企画を考えているとき、歌舞伎研究家の服部幸雄氏が書いた、歌舞伎についてのパンフレットを偶然目にします。そこに、歌舞伎というものがいかに「かざり」の要素で構成されているか、演技、衣装、大道具、小道具、すべてにおいて「かざり」が非常に大きな役割を果たしている、という一文を見つけ、「かざり」を通して美術品を見るという発想を得たといいます。  日本人は茶の湯を生み出し、虚飾を取り去った簡素で洗練された表現を求めて来たように通常考えられていますが、「かざり」はその逆です。その両方は矛盾しているようでいて、しかしながら、日本美術はその両方を練り合わせるようにして展開してきたともいえると説明します。「かざり」という言葉は「かざる」という行為から派生してできた言葉であり、「かざる」という行為は、あるものを飾る役割だけを持ち、それ自体に独立した内容も目的もありません。そのため「Fine Art」(純粋美術)たり得ず、一段下位におかれることになりますが、「かざる」という行為そのものは、人間の本性に根ざした大切な行為であり、生のあかしであり、生の喜びの表現であるといえます。日本文化の中の「かざり」は、まさしく生とつながっており、伸びやかで、生き生きとしていると説明します。「ハレとケ」を引き合いに、「かざり」はハレの空間を作るための装置であり、祭りこそが「かざり」の最大の見せ場であり、日常を非日常へと変える役割を果たしていると説明します。  また、中国から伝播した文化や美術が、日本でどのように変容したか、また、西洋の美術もの中での「かざり」の位置付け、明治時代以降の訳語や意識の問題など、美術史という枠では収まりきらない文化論にまで「かざり」を押し広げて考え、美術と工芸の境界や、美術とデザインの境界など、興味深く、また、深く考えさせられる内容の講演となりました。  後半は、縄文式土器に始まり、古代から古墳時代、飛鳥、平安、桃山、江戸、近現代へと、さまざまな美術作品の画像を表示しながら、「かざり」という視点で見て、日本美術の変遷をたどっていきました。表示される作品は、有名で見たことのあるようなものなのですが、作品ごとに加えられる解説が面白く、新たな魅力に満ちあふれています。時代背景に加え、ときには和歌を引き、また、その時代の風俗や文化についての説明が加えられるなど、非常に有意義なものとなりました。また、デザイン的な作品を解説しながら作者にとっては区別なく制作されていたのではと説明を加える、非常に示唆に富んだ内容となりました。  最後に再び、長田教授から、飾らないかざり、飾り立てるかざり、「かざり」という言葉から、美術、工芸を超え、枠を超えた幅広い作品の中から、造形の、形そのものの美しさを見る新しい見え方を示していただいたのではとの言葉があり、講演は締めくくられました。 美術領域主任 須田真弘教授からごあいさつ 美術領域 長田謙一教授から辻氏の紹介 穏やかな口調で、「かざり」という言葉について解説する辻氏 後半は、作品を見ながら日本美術の変遷をたどる 美術、かざりに対しての大陸文化や仏教の影響など、多方面から解説 今回の記念講演にも幅広い年齢層、多くのお客さまにおこしいただきました 講演終了後、著書へのサイン会を開催。多くの人が行列に並びました

2018.3.2

音楽領域 サウンドメディア・コンポジションコース主催「KALEIDOSCOPE2018 Ripple」を開催しました

音楽領域 サウンドメディア・コンポジションコース主催「KALEIDOSCOPE2018 Ripple」を開催しました 2018年2月17日(土)、東キャンパス2号館大アンサンブル室にて、音楽領域 サウンドメディア・コンポジションコース主催のコンサート「KALEIDOSCOPE2018 Ripple」を開催しました。KALEIDOSCOPE(カレイドスコープ)は万華鏡を意味する英単語で、サウンドメディア・コンポジションコースの学生が主体となって企画・運営を行いつつ、毎年、エンターテインメントディレクション&アートマネジメントコースの学生による照明表現、デザイン領域 メディアデザインコースの学生による映像表現とコラボレーションし、まさに万華鏡のようにさまざまな芸術ジャンルを横断、クロスオーバーさせる独創的な作品を発表しています。 本年のテーマは「Ripple」(波紋)。例年、客席とステージが近く、独特の音楽空間を構築することが特徴のKALEIDOSCOPEですが、本年は、弦楽アンサンブルの楽曲を主体とし、アコースティック楽器がもっとも相応しく観客に届くよう「円」をモチーフに会場が設営されました。また、「Ripple」というテーマに合わせ、音楽の受け手に波紋を呼ぶようなインパクトのあるものにしたいとして構成、楽曲が選定されました。 例年、このコンサートを楽しみにしている方も多く幅広い年齢層のお客さま、また、音楽と映像、音響といった新しいアートに関心の高いお客さまなど、多くの観客が訪れました。客席が足りなくなるほどで、急遽、追加の椅子が用意されるほどの人出となりました。 音楽と映像、照明が交錯するKALEIDOSCOPE独特のアート空間に観客はうっとり。2回の休憩をはさむ、長時間のコンサートになりましたが、来場者は熱心に聞き入っていました。 また、同時に別室にてInstallation(インスタレーション)展示作品もあり、こちらも休憩時間には賑わいを見せていました。 演奏プログラム 1曲目 Sunrise〜朝の雫〜 / 村瀬佳穂 2曲目 水面の蝶 / 山本一貴 3曲目 trigger / 松浦聖奈 4曲目 pavot / 四谷文音 5曲目 Triptych, for viola and cello 〜ヴィオラとチェロのためのトリプティック〜 / Alex Niederberger (from University of Denver) 6曲目 primitive vision / 栗本凌太郎 小田智之 7曲目 p.e.p.y / 山田美穂 8曲目 Moment / 横井幹人 9曲目 in Rain / 内田智葉 10曲目 鬱処刑罰 / 高見雄大 11曲目 Heaven's Feel / 林大貴 12曲目 杜若-水の旅人- / 中川実優 13曲目 Clock work / 小田智之 14曲目 組曲「廃墟の惑星」 / 小林恭太郎 15曲目 Brain in A Jar, for Harp and Electronics 〜ハープとエレクトロニクスのためのブレイン・イン・ア・ジャー〜 / J.Andrew Whisenand (from University of Denver) 16曲目 Passed / 伊藤百合子 17曲目 for(art)rest / 山下真澄 Installation(インスタレーション)展示作品 リズムゲームSOUND CONNECT!! / 藤井咲希 ユメノ雫 / 石川隆大 次年度もカレイドスコープを開催予定です。みなさまお誘い合わせのうえ、ぜひお越しください。 映像、光、音楽が交錯するKALEIDOSCOPE。独特のアート空間が出現 司会は村松遼さん。名調子に、笑いが起こることも 姉妹校、デンバー大学ラモント音楽院の学生の作品も演奏 「primitive vision」デザイン領域、音楽領域、二人の学生が演奏。映像と音をリアルタイムに操作 唯一のボーカル曲「in Rain」 Vo.平野舞さん 映像を加えた作品「鬱処刑罰」 デスメタルと弦楽の融合「Heaven's Feel」 音楽と合ったアニメにも注目 組曲「廃墟の惑星」 インスタレーション作品、リズムゲーム「SOUND CONNECT!!」 領域を超え、多くの学生が参加。盛況なコンサートとなりました

2018.1.29

ブロックでアートを芸術をもっと身近に感じる ブロックアート地域交流センター

ブロックでアートを芸術をもっと身近に感じる ブロックアート地域交流センター 「納屋橋ホタル」ホタル作り教室開催  11/25、26、12/2、3、9、10の6日間にわたり、ホタル作り教室を開催。小学生を対象に、納屋橋ホタルで放流するホタルの制作を行いました。専門のスタッフが指導し、説明書を見ながらホタルをブロックで制作します。不慣れな子でも、1時間程度で完成。一度、作ってみると要領がわかり、2つ目、3つ目と、1人でたくさんのホタルを制作する子も現れました。子どもの付き添いで訪れた保護者の方も、一緒に参加。他の参加者と交流するなど、和気あいあいとした様子が見られました。取材当日、テラッセ納屋橋にショッピングに訪れた人が、ブロックの展示に気が付き、ブロックアート教室の説明に耳を傾ける方が、何人もいらっしゃいました。地域交流センターとして、さらなるPRの必要性とポテンシャルの高さがうかがえました。 地域交流センターには、名古屋城をはじめとする市内のランドマークを再現したブロックの展示も 細かなパーツの組み合わせで構成されているホタルは、名芸大ブロックアート教室によるオリジナル作品。大人でも制作に30分〜1時間程かかる精密なもの 慣れてくると、一人で何個も作れるように きれいな堀川を取り戻したい 「納屋橋ホタル」を開催  12/22(金)、ブロックで作った光るホタルを、堀川に放流するイベント「納屋橋ホタル」が開催され、ブロックのホタル作りに参加していただいたお子さんやご家族がカプセルに入ったホタルの放流を行いました。納屋橋界隈のイルミネーションが輝く中、光るホタルが堀川に流され、きらびやかな風景となりました。本学理事長、学長も訪れ、歓声を上げる子もたちの声とともに和やかな催しとなりました。食事や雑貨が楽しめるナイトマーケット「なやばし夜イチ」に訪れた方も数多く見学に訪れ、スマートフォンを片手に撮影する人も見られました。放たれたブロックのホタルは、サンタやトナカイに扮した学生らがスタンドアップパドルやボートを使って回収。その様子も、楽しいものとなりました。「納屋橋ホタル」は、恒例のイベントとして定着するよう、来年度以降も継続して行なっていきます。 放たれたホタルはサンタやトナカイに扮した学生らが回収。見た目にも楽しいクリスマスイベントになりました 「ホタル作り教室」で作ったブロックのホタルは、LEDが仕込まれた防水のカプセルに入れられ放流。水に反応して光ります 投げ入れる時のかけ声『ホ〜リ〜ゴ〜ン!』は堀川のイメージキャラクター「ホリゴン」とクリスマスの「ホーリー」を掛け合わせたとのこと 理事長、学長の強い思いで実現できました 企画室長 小久保純一 テラッセ納屋橋の地域交流センターが、9/29にオープンしました。どういう経緯があったのでしょうか? 名古屋市が後押しする形で、納屋橋再開発の計画がありました。物販だけでなく、文化的要素が強く求められ、施設全体の魅力向上のために本学の進出に期待が寄せられました。その状況を踏まえ、理事長、学長の両者から、名古屋市内に出て行くこと、それにより地域と大学の連携ができる、ぜひ進めて欲しいとの言葉をいただきました。はじめ、サテライトを作ろうという考えもありましたが、他の大学でもサテライト的なものが名古屋市内にはありますし、もっと明確に特徴を打ち出していこうということになり、ブロックアート教室を中心とした地域交流センターを開設することになりました。 なぜブロックアートに? 海外では、ブロックアートが芸術の1ジャンルとして認知されていますが、国内ではまだまだです。絵画であれ音楽であれ、創作活動を行うには、それなりに道具や練習が必要になります。ところがブロックであれば、練習しなくてもすぐできる、それこそ子どもでもできる。しかも、いつでもはじめられ、分解して何度でも使える。こうしたことで、気軽に触れることができ、アートへの敷居が低くなるだろうと考えました。日本ではまだあまり認知されていないブロックアートに注目することで市民の関心も高まりますし、レゴランドもある。まずは、ブロックアートを教えられる場を作り、それを入り口にしてアートへの関心を高めていこう、アートに気楽に触れられる場を提供していこうと思っています。 ブロックアート教室のほかにも、なにか企画しているそうですね 手始めに、名古屋市の「商店街にぎわい創出支援事業」で商店街を巻き込んだ活性化事業を申請し、採択されました。ブロックアートで地元のランドマークを作品にし、店舗のウィンドウなどに飾ってもらうようにします。さらに、堀川にホタルが生息できる環境を取り戻し人々が憩える場所にしようと願いを込めて、ブロックで作りLEDで光るホタルを放流するイベント「納屋橋ホタル」を行いました。今年は、はじめてなので500セット、ブロックを準備しましたが、来年度以降も継続して続けていこうと考えています。ホタル作りは、小学生の子どもたちに限定していますが、ブロックアートは指を使うことで認知症予防にもなります。全国には、年齢に関係なくブロックのコミュニティがたくさんあります。そういった方たちが集まれる場所は、インターネット上にはありますが、実社会にはありません。作品を作っても見せられる場所がありませんし、コンテストなどもありません。この地域交流センターがそういった場所になれれば、非常に意義のあることではないかと考えています。また、ブロック以外でも、このスペースをギャラリーとして活用して作品を展示したり、表のテラスで演奏会ができたりします。アート・マーケットの開催も可能です。ブロックを入り口としながらも、地域の方々に、美術、音楽、さまざまなジャンルの芸術に触れられる場になっていきたいと考えています。

2017.12.21

サウンドメディア・コンポジションコース 入交英雄氏による公開講座「3Dオーディオの現状と未来」を開催しました

サウンドメディア・コンポジションコース 入交英雄氏による公開講座「3Dオーディオの現状と未来」を開催しました 11月23日(木)、本学東キャンパス2号館大アンサンブル室にて、芸術学部芸術学科 音楽領域サウンドメディア・コンポジションコース主催の公開講座「3Dオーディオの現状と未来」を開催しました。講師には、昨年度サウンドメディア・コンポジションコースで非常勤講師を務めていた株式会社WOWOW技術局シニアエキスパートの入交英雄氏をお迎えしました。 講義に先立ち、大アンサンブル室には、いくつものスピーカーが設置されました。客席を取り囲むように、スーパーウーハーを含めた7.1チャンネル、さらに2.5mほどの高さに4チャンネル、合計12個のスピーカーが設置されています。今回の機材は、株式会社ジェネリックジャパンより、また設置においては、東海地区の放送関係者の勉強会から中京テレビ放送株式会社の技術の方々にご協力いただきました。 講座は、長江和哉准教授による入交氏の紹介から始まりました。入交氏とは、2000年に、新潟で行われた、トーンマイスターによるの録音制作の勉強会で同じグループになったのがきっかけで、以降、親睦を深めていること。入交氏は日本に留まらず、世界でも有数の3Dオーディオ録音技術の研究者として知られ、大変素晴らしい技術を持っていること。さらに作曲も手がけ、TV番組やゲームの音楽を手がけていることなどが紹介されました。 入交氏が登壇すると、入交氏の活動と3Dオーディオについて紹介するビデオが流されました。平面的な5.1サラウンドに上方向を加えた3Dオーディオの仕組み、さらに入交氏が取り組んできた、3Dオーディオの録音方法について、簡単に説明されました。 そして、入交氏が実体験を踏まえて、ハイレゾや新たに登場している3Dオーディオのフォーマットについて説明しました。ハイレゾの定義は、JEITA(一般社団法人電子情報技術産業協会)規格では、44.1k24bitとされていますが、先月発表されたグラミー賞を主催する団体NARASでは、96k24bitが標準としており、今後、96k以上を基本に考えていくべきであると紹介。実際に音を聴き比べた場合、サンプリング周波数が96kと192kでは区別がつかないが、768kまで高めると聞き分けることができると紹介。その理由として、左右の耳では音の到達時間の差を細かく聞き分けることが可能で、その差はデジタル信号の500k相当になると説明。人間の耳で聞き取れる周波数帯域は20〜20,000Hzとされていますが、音の到達時間の差を敏感に感じ取っており、その部分でサンプリング周波数の違いを感じ取っているのではないかと説明しました。また、3Dオーディオのフォーマットとしては、NHK放送技術研究所が策定した「22.2マルチチャンネル音響」、「DOLBY ATMOS」、ベルギーで開発された「Auro-3D」、「DTS:X」などがあるが一長一短で今後どのフォーマットが主流になるのか不明で、制作側としてはどのフォーマットへも変換できる形で制作しておく必要があり、そこが問題であると説明しました。 さらに、スピーカーの数と聞き手の印象の変化について説明。具体的に、8個以上のスピーカーの数になると印象がかなり変化すること、また、2m間隔で配置すると結果が良いなど、実体験に基づいた説明をしていただきました。また、ヘッドフォン用の3Dオーディオのフォーマットについても説明しました。 説明の後は、入交氏がさまざまなホールや教会で録音してきた演奏の試聴となりました。それぞれの場所で、どのようにマイクをセットしたか図で示し、7.1+4chを2chステレオに切り替えたり、上部の4chを消した場合、歩いて試聴する場所を移動した場合の聞こえ方の違いなどを確認しました。 7.1+4chの音は、通常5.1chサラウンドを聞くよりも音の密度感が高く、響きの余韻なども聴き取れ、3Dオーディオの魅力を存分に体験することができました。 試聴の後、休憩をはさみ、3Dオーディオを再生する場合のセットについての説明を行いました。スピーカーの配置について、耳の高さのものを「ミドルレイヤー」、頭上を「ハイレイヤー」、さらに天井から真下に向けて設置するものを「オーバーヘッドレイヤー」、耳より下の位置にあるスーパーウーハーなどを「ボトムレイヤー」と定義し、先に説明した22.2、DOLBY ATMOS、Auro-3D、DTS:Xの定義をチェックして、流用することのできるスピーカー配置を紹介しました。 後半の試聴では、大台ヶ原や八ヶ岳の自然音、甲子園や花園ラグビー場の試合の音声などを試聴。やはりそれぞれのマイクの設置位置や録音方法を詳細に紹介しました。大台ヶ原の雨の音など非常に繊細で森の中にいる感覚が呼び起こされたり、スポーツの音では臨場感が素晴らしく、3Dオーディオの魅力と非常に有効な技術であることが理解できました。 質疑応答では、マイクのことや録音時のモニター環境、リバーブによる加工など、録音時のポイントについての質問がありました。録音方法については、決まったやり方がなく現在も模索し考えながらやっていること、また現在、本学にある機材を組み合わせ3Dオーディオの録音を実際に行うことができ、ぜひ、実践してみて欲しい、上部にマイクを増やすだけでも大きな違いを体験することができるはず、との言葉がありました。 学生からの感想では、小さなスタジオで聴くよりも空間を感じる、臨場感がすごくて実際に現場にいるよう、ライブビューイングやスポーツ観戦がすごく楽しめそう、などの声が聞かれました。 尚、本特別講義は公開講座として行い、多くのプロフェッショナル音響家の方に出席をいただきました。ご参加いただきありがとうございました。 機材協力 株式会社ジェネレックジャパン 長江和哉准教授の挨拶と入交氏の紹介から講座はスタート 入交英雄氏。今回の講座では、教会、ホール、大台ヶ原、甲子園球場などさまざまな場所で録音した音声を試聴 席を取り囲むように、耳の高さに8個、2.5mほどの高さに4個、合計12個のスピーカーを設置 ビデオや図を見ながら、3Dオーディオのフォーマットについて、実体験を加えて説明 試聴開始。ホールや教会など、それぞれの録音現場の状況と設置したマイクの種類と位置を詳細に説明 立ち上がって位置を移動した場合の音の変化なども確認。2chステレオとの聞きく比べや上部スピーカーをオフにした場合の変化など、さまざまなパターンを確認 後半は、再生装置のセットについて、フォーマットごとの違いなどを紹介 大台ヶ原、八ヶ岳、甲子園球場、花園ラグビー場など、自然音を中心に試聴 質疑応答。録音現場の状況や加工についての考え方など、制作上の疑問や注意点についての質問がありました

2017.11.29

テキスタイルデザインコース公開講座「シンポジウム テキスタイル産地のこれから ローカル&グローバル」を開催

テキスタイルデザインコース公開講座「シンポジウム テキスタイル産地のこれから ローカル&グローバル」を開催 2017年11月21日(火)、本学西キャンパスB棟大講義室にて、芸術学部芸術学科デザイン領域 テキスタイルデザインコース主催の公開講座「シンポジウム テキスタイル産地のこれから ローカル&グローバル」を開催しました。この公開講座は、共催に(公財)一宮地場産業ファッションデザインセンター、日本毛織物等工業組合連合会、尾州テキスタイル協会、後援に一宮市が付くもので、本学がこれまで取り組んできた地元テキスタイル産地との産学連携プロジェクトの一環として行われたものです。 日本のテキスタイル産地は、世界基準の高い技術力を持ち、欧州のファッションハイブランドに採用されるほどの高い評価を得ているにも関わらず、アジア諸国が生産する安価な製品に押され生産量が減少し、産業の衰退、後継者不足といった深刻な問題を抱えています。このような状況に対して、デザイン力を高めることで問題解決を図ろうとする試みが、若手のテキスタイルデザイナーから始まっています。今回の公開講座では、2017年度特別客員教授の斎藤統(さいとう おさむ)氏と2016年度特別客員教授の宮浦晋哉(みやうら しんや)氏、さらにテキスタイル産地で働く若手デザイナー、本学卒業生の小島日和(こじま ひより、terihaeru / canale2 / NINOW代表)氏、田畑知著(たばた ちあき、中外国島株式会社)氏、播州織産地出身でいち早く衰退する繊維産地ファッションとの距離に疑問を持ち活動を続けている小野圭耶(おの かや、東播染工株式会社)氏の3名を迎えて、テキスタイル産業のこれからについて考える内容です。 講座は2部構成で行われました。前半は、デザイン領域 扇千花教授を含む6名の登壇者一人ひとりがこれまで自身が関わってきた仕事や経歴、今現在行っている業務について、また、産地やテキスタイル産業について考えていることなどをプレゼンテーションしました。後半は、6名のパネリストによるパネルディスカッションとなります。また、会場には、テキスタイルデザインコースの学生によるテキスタイル開発プロジェクト「NUA textile lab」で制作された生地のサンプルが展示されました。会場には、学生に加え、お世話になっている尾州産地の企業の方、アパレル企業にお勤めの方、さらに百貨店など服飾品小売に関わる方など、多くの業界関係者にもお越しいただき、デザイナー、製造メーカー、小売業者など関係者が一堂に会する場となりました。 はじめに扇教授から、今回の登壇者の紹介があり、続いてプレゼンテーションが行われました。本学テキスタイルデザインコースの、羊毛をカットして毛糸を、綿花を育てて綿を収穫し木綿を制作する、素材制作から取り組んでいるカリキュラムを紹介し、さらに有松絞り、名古屋帽子、尾州産地といった地場繊維産業との産学連携事業、学生によるテキスタイル開発プロジェクト「NUA textile lab」の紹介など、テキスタイルコースの概要と取り組みを紹介しました。 続いてのプレゼンテーションは、宮浦晋哉氏が行いました。杉野服飾大学卒業後、渡英してLondon College of Fashionで学んだこと、さらにそこで日本製の生地が高く評価されていることを知り、そのことがきっかけで国内の産地に興味を持ったことなどが説明されました。プレゼンテーションの後半は、産地の現状を売上データなどから説明。現場に赴いたときの様子などを豊富な写真などと一緒に紹介していただきました。 続き、若手テキスタイルデザイナー3名が順にプレゼンテーションを行いました。最初は、本学卒業生の小島日和さんからです。学生時代に考えていたことから始まり、テキスタイルデザインコースを選んだ理由、さらに在学中に出会った有限会社カナーレの足立聖氏のこと、織物産地とアパレルの関係性の問題点など、現在につながるプロセスを紹介しました。 田畑知著さんも、本学テキスタイルデザインコースの卒業生。一度社会に出てから、再度大学で学ぶという経歴を説明し、学生時代に参加した、一宮地場産業ファッションデザインセンターが行うデザイナー育成事業「翔工房」について、経験したことや反省した点などを紹介しました。 小島さん、田畑さんよりも早くから織物産地との関わり合いを持つ小野圭耶さんは、高校時代、生まれ故郷である播州産地(兵庫県西脇市)の職人との出会いに始まり、下請け仕事が中心となっていることへの疑問と問題について説明。自身の活動について紹介していただきました。 続いて、再度、小島日和さんが登壇し、今度は、若手産地デザイナーによる合同展示会「NINOW(ニナウ)」について報告しました。本日、参加いただいた3名のデザイナーに加え、6名のデザイナーが10月26、27日に東京、代官山のクラブヒルサイドサロンで合同展を開催しましたが、発起人である小島さんが、実現までのプロセスや当日の様子、反省点などを報告しました。 プレゼンテーションの最後には、齋藤統氏が登壇し、若手の活動を評価し、海外と日本の市場や商習慣の違いを説明。日本には優れた技術があるもののソフト面が不足しているなど、問題を提起しました。また、オールジャパンで海外市場へ売り込む戦略など現在の活動に触れ、学生たちにも通訳を通さず説明できる語学力が重要だと説明しました。 休憩を挟み、後半はパネルディスカッションが行われました。 宮浦氏が進行役となり、NINOWの反響についてから始まりました。テキスタイルの世界では、企業名より先にデザイナー個人の名前が出ることはないので、デザイナーだけでなく製造の現場にとっても大きな刺激になったこと、その場で多くの問い合わせがあり、多くのスワッチ(織物の素材見本)を現在も送っている最中であることなどが語られました。反面、産地の現状ではアパレルデザイナーが求めている商品がどんなものなのか意識しないままデザインしており、今後、摺り合わせが必要、といった反省の言葉も聞かれました。 齋藤氏からは、NYの展示会ではその場で商談が成立することもあるなど、米国、欧州、日本の商習慣の違いについて話があり、日本独自の「消化仕入れ」(陳列する商品の所有権を卸業者やメーカーに残しておき、小売業者で売上が計上されたと同時に仕入れが計上されるという取引形態)について紹介し、そのことによる目利きとしての質の問題や在庫リスクの責任についてなど、知っておくべき商習慣についても説明がありました。また、近年では、インターネットによる生地の販売なども始まってきており、新しいことを受け入れていくことの重要性などについても語られました。 扇教授からは、日本はソフトの部分が不足しているとの話があったが、欧米に対してデザイナー個人の発想力は決して劣っているわけでなく、そうしたアイデアを生かすための土壌や仕組みが不足しているという発言がありました。 質疑応答では、百貨店にお勤めの方から、今後の動きとして洋服を購入する顧客に対してデザイナーや産地を前面に出していくための方法についての質問や、尾州の企業の方から、尾州の織物を高級品としてアピールすることを中心に考えているが、安価なものもたくさん製造しておりもっと幅の広い視野で見て欲しいなどといった意見が出されました。 4時間に及ぶ、長時間のシンポジウムとなりましたが、業界関係者、若手テキスタイルデザイナー、学生が交わり合う、非常に有意義なものとなりました。 前半は、パネリストが順に自分の経歴や仕事についてプレゼンテーション。扇教授は、パネリストの紹介とテキスタイルデザインコースについての説明 宮浦晋哉氏は留学先の英国で、日本の生地が高く評価されていることを知り、国内の産地に取り組むことになった経緯を紹介。現在の産地についても報告 小島日和さん。学生時代の話や、有限会社カナーレの足立聖氏との出会いについて説明 田畑知著さん。一旦社会に出て働くも、大学に入り直してテキスタイルに取り組むことになった経緯を紹介 小野圭耶さん。高校時代に播州織職人と出会い、産地企業に就職、自社ブランドを立ち上げる。同世代の職人と勉強会などを行い、「考える工場」という概念を提示 齋藤統氏。日本には優れた技術があるもののソフト面が不足していると問題を提起。語学力も重要と説明 会場には、「NUA textile lab」で学生がデザイン、尾州で制作された生地のサンプルを展示 休憩時間、講座終了後、サンプルを手にとって熱心に見入る方も

2017.11.22

大坂昌彦氏による公開講座「ジャズからポップスまで、ドラムスとアンサンブルの研究」を開催しました

大坂昌彦氏による公開講座「ジャズからポップスまで、ドラムスとアンサンブルの研究」を開催しました 11月9日(木)、東キャンパス2号館大アンサンブル室で、ドラマーの大坂昌彦氏をお迎えして公開講座「ジャズからポップスまで、ドラムスとアンサンブルの研究」を開催しました。 この公開講座は、本学芸術学部芸術学科音楽領域ポップス・ロック&パフォーマンスコースの主催によるもので、上田浩司教授がホストを務め、大坂氏による演奏、トーク、学生バンドのクリニックという流れで進められました。 講座に先立ち、上田教授から挨拶と大坂氏の紹介がありました。「日本を代表するドラマーですが、個人的には世界を代表する超一流ドラマーだと思います。スイングジャーナル誌の人気投票では、16年間の長きにわたりドラム部門の1位を獲得し続けてきた人気と実力を兼ね備えた存在です。本日は、ライブ、レコーディング、プロミュージシャンとして、ジャズのいろいろな現場のことについてを伺っていこうと思います」と紹介しました。 挨拶のあと、大坂氏がいよいよ登壇。ハイハットひとつだけを使う「ミスターハイハット」を演奏しました。ハイハットをさまざまな奏法で叩くことによってひとつの曲にしてしまう、曲というよりは名人芸といえるもの。確かなリズム感と鮮やかなテクニック、1音1音の粒立ち、音切れの良さ、息を飲む演奏でした。 続いて、上田教授とのトークとなりました。音楽は、その音楽が生まれる時代背景や流行などと密接な関係があり、歴史を学ぶことでより深く音楽を学ぶことができると話します。本学にルーディメンツクラブ(ルーディメンツはスネア・ドラムの基本奏法のひとつ)があることに喜び、部員である学生が飛び入り参加して演奏。ことにジャズの打楽器は、米国の南北戦争にルーツをたどることができると解説し、ルーディメンツの発達と歴史を交えて説明しました。 さらに、芸術大学でポピュラーミュージックやジャズを学ぶ意味として、音楽を広く知るということの意義を説明しました。プロの現場では、幅広いアイデアが求められ、音楽的に広い知識があればその場でアイデアを提供できる、現場のイニシアチブを取ることができるようになること。さらに、海外のプロデューサーやアレンジャーにはドラマーやベーシスト出身者が多く、その理由として自分を抑えて他者をプロデュースすることができると説明します。 また、レコーディングやステージの現場の話として、現在、日本国内には50名以上の外国人ミュージシャンが居住しており、英語でのコミュニケーションがとても重要になってきている。ことにホーンセクションのスタジオミュージシャンには米国人が多く、スタジオでは英語が共通語となっていること。今後、こうした傾向はさらに強まり、コミュニケーションツールとしての英語が必要になってくると説明しました。 さらに、特にドラマー、ボーカリストに望むこととして、音楽についてよく知ることを強く求めました。海外のボーカリストには譜面を読める人が少なく、音楽についてよく知ることで、仮歌の仕事やCMソングの仕事など、多くの仕事の機会が増えると話します。 音楽と英語の重要性、さらに音楽を深く知るために、歴史やさまざまな芸術、教養を学ぶことがとても重要であると、トークをまとめました。 トークのあとは、質疑応答です。はじめに大坂氏から学生らに、ポップスとジャズどちらでやっていきたいかと逆質問。ジャズという反応が多く、満足気な笑顔を見せました。「音楽業界は、以前にくらべ芳しいものではなくなったが、その分、好きだからやっているという人が増えた。どの分野でも同じだと思うが、純粋に好きでやっている、ということが増えている」と現状を話しました。 最後は、2組の学生バンドが演奏を行い、クリニックとなりました。それぞれのバンドで、具体的に曲の部分を指定して修正するなどしたほか、どちらのバンドにも、丁寧に演奏することの重要性を、また、バンドのサウンド全体を見渡し、バランスを考えること、バランス感覚を養ってサウンドデザインを考えることの重要性などを説明しました。 具体的な指導内容に加え、音楽全体の捉え方、プロの世界の話など、多くの示唆に富む非常に意義深い講座となりました。 上田浩司教授から挨拶と大坂昌彦氏の紹介 スティックを手に大坂昌彦氏登壇。ハイハットを前に、ハイハットという楽器の発展の歴史を説明 ハイハットのみをさまざまな奏法で叩く「ミスターハイハット」を演奏 ルーディメンツクラブの学生が飛び入り参加。腕前を披露 音楽を幅広く学ぶことの意義、多くの教養、英語を学ぶことの重要性を説明 質疑応答。作曲をやっている学生から、ドラマーはどう考えて曲にアプローチするかを質問。作曲も行う大坂氏は、ピアノで作曲するが、作っている途中でドラムを叩いてみると、新しいアイデアが閃き、曲のアレンジなどにつながると返答 クリニック、1組目のバンドの演奏。テンポを遅くして、もう一度丁寧に演奏するよう指示。演奏に加え、アレンジもメリハリを付けるよう多くのアドバイスを与える 2組目のバンド。当日、メンバーが揃わずベースのいない編成に。それならば、そのことを逆手にとって、もっと奇抜なアレンジでも良いのではと提案。同時に、バランス感覚がとても重要だとアドバイス

2017.11.7

10/27-29 芸大祭とミニオープンキャンパスを開催しました

10/27-29 芸大祭とミニオープンキャンパスを開催しました 11月9日(木)、東キャンパス2号館大アンサンブル室で、ドラマーの大坂昌彦氏をお迎えして公開講座「ジャズからポップスまで、ドラムスとアンサンブルの研究」を開催しました。 この公開講座は、本学芸術学部芸術学科音楽領域ポップス・ロック&パフォーマンスコースの主催によるもので、上田浩司教授がホストを務め、大坂氏による演奏、トーク、学生バンドのクリニックという流れで進められました。 講座に先立ち、上田教授から挨拶と大坂氏の紹介がありました。「日本を代表するドラマーですが、個人的には世界を代表する超一流ドラマーだと思います。スイングジャーナル誌の人気投票では、16年間の長きにわたりドラム部門の1位を獲得し続けてきた人気と実力を兼ね備えた存在です。本日は、ライブ、レコーディング、プロミュージシャンとして、ジャズのいろいろな現場のことについてを伺っていこうと思います」と紹介しました。 挨拶のあと、大坂氏がいよいよ登壇。ハイハットひとつだけを使う「ミスターハイハット」を演奏しました。ハイハットをさまざまな奏法で叩くことによってひとつの曲にしてしまう、曲というよりは名人芸といえるもの。確かなリズム感と鮮やかなテクニック、1音1音の粒立ち、音切れの良さ、息を飲む演奏でした。 続いて、上田教授とのトークとなりました。音楽は、その音楽が生まれる時代背景や流行などと密接な関係があり、歴史を学ぶことでより深く音楽を学ぶことができると話します。本学にルーディメンツクラブ(ルーディメンツはスネア・ドラムの基本奏法のひとつ)があることに喜び、部員である学生が飛び入り参加して演奏。ことにジャズの打楽器は、米国の南北戦争にルーツをたどることができると解説し、ルーディメンツの発達と歴史を交えて説明しました。 さらに、芸術大学でポピュラーミュージックやジャズを学ぶ意味として、音楽を広く知るということの意義を説明しました。プロの現場では、幅広いアイデアが求められ、音楽的に広い知識があればその場でアイデアを提供できる、現場のイニシアチブを取ることができるようになること。さらに、海外のプロデューサーやアレンジャーにはドラマーやベーシスト出身者が多く、その理由として自分を抑えて他者をプロデュースすることができると説明します。 また、レコーディングやステージの現場の話として、現在、日本国内には50名以上の外国人ミュージシャンが居住しており、英語でのコミュニケーションがとても重要になってきている。ことにホーンセクションのスタジオミュージシャンには米国人が多く、スタジオでは英語が共通語となっていること。今後、こうした傾向はさらに強まり、コミュニケーションツールとしての英語が必要になってくると説明しました。 さらに、特にドラマー、ボーカリストに望むこととして、音楽についてよく知ることを強く求めました。海外のボーカリストには譜面を読める人が少なく、音楽についてよく知ることで、仮歌の仕事やCMソングの仕事など、多くの仕事の機会が増えると話します。 音楽と英語の重要性、さらに音楽を深く知るために、歴史やさまざまな芸術、教養を学ぶことがとても重要であると、トークをまとめました。 トークのあとは、質疑応答です。はじめに大坂氏から学生らに、ポップスとジャズどちらでやっていきたいかと逆質問。ジャズという反応が多く、満足気な笑顔を見せました。「音楽業界は、以前にくらべ芳しいものではなくなったが、その分、好きだからやっているという人が増えた。どの分野でも同じだと思うが、純粋に好きでやっている、ということが増えている」と現状を話しました。 最後は、2組の学生バンドが演奏を行い、クリニックとなりました。それぞれのバンドで、具体的に曲の部分を指定して修正するなどしたほか、どちらのバンドにも、丁寧に演奏することの重要性を、また、バンドのサウンド全体を見渡し、バランスを考えること、バランス感覚を養ってサウンドデザインを考えることの重要性などを説明しました。 具体的な指導内容に加え、音楽全体の捉え方、プロの世界の話など、多くの示唆に富む非常に意義深い講座となりました。 「Departure ent3th」ライブパフォーマンス(東キャンパス) メインステージ「ミングル(再)」(東キャンパス)。即興、バンド、ラップ、オカリナ、ダンスとごちゃ混ぜステージに、観客も笑みがこぼれます クラシックステージ「声楽」(東キャンパス) オレンジステージで開催された、鎌倉博准教授の名前を冠した「わくわくかまくらんど」 オレンジステージ「ワニワニパニック」(東キャンパス) 屋台や遊べる模擬店が出店。多くの来場者で賑わいました(東キャンパス) 屋台や遊べる模擬店が出店。多くの来場者で賑わいました(東キャンパス) 屋台や遊べる模擬店が出店。多くの来場者で賑わいました(東キャンパス) 屋台や遊べる模擬店が出店。多くの来場者で賑わいました(東キャンパス) 模擬店の前では、演奏が始まることも(東キャンパス) ヴァイオリン ワンポイントレッスン(東キャンパス) ピアノ ワンポイントレッスン(東キャンパス) ファゴット ワンポイントレッスン(東キャンパス) ミュージカル公開レッスン(東キャンパス) ミュージカル公開レッスン(東キャンパス) 「入試相談コーナー」(東キャンパス) 趣向を凝らした屋台や陶芸作品やハンドメイド作品の模擬店、企画展も多く出店しました(西キャンパス) 趣向を凝らした屋台や陶芸作品やハンドメイド作品の模擬店、企画展も多く出店しました(西キャンパス) 趣向を凝らした屋台や陶芸作品やハンドメイド作品の模擬店、企画展も多く出店しました(西キャンパス) 趣向を凝らした屋台や陶芸作品やハンドメイド作品の模擬店、企画展も多く出店しました(西キャンパス) 趣向を凝らした屋台や陶芸作品やハンドメイド作品の模擬店、企画展も多く出店しました(西キャンパス) 趣向を凝らした屋台や陶芸作品やハンドメイド作品の模擬店、企画展も多く出店しました(西キャンパス) 趣向を凝らした屋台や陶芸作品やハンドメイド作品の模擬店、企画展も多く出店しました(西キャンパス) 芸大祭では作品展示も行われました(西キャンパス) 芸大祭では作品展示も行われました(西キャンパス) ワークショップ「狐のお面作り」(西キャンパス) ワークショップ「狐のお面作り」(西キャンパス) 「入試相談コーナー」(西キャンパス)

2017.10.26

アートをもっと身近に テラッセ納屋橋に「地域交流センター」を開設 誰でも気軽に触れられるアート「ブロックアート教室」を開講

アートをもっと身近に テラッセ納屋橋に「地域交流センター」を開設 誰でも気軽に触れられるアート「ブロックアート教室」を開講  納屋橋再開発に伴い新しく建設された大型複合施設「テラッセ納屋橋」に、「名古屋芸術大学地域交流センター」を開設し、レゴブロックを使った創作活動「ブロックアート教室」を開講しました。  ブロックアートはレゴなどブロックを使って行う創作活動で、芸術的な素養のない子どもからお年寄りまで、年齢や経験など関係なく誰でも気軽に創作活動を始められる芸術の一つです。日本では、まだまだ馴染みの薄いブロックアートですが、海外ではアートの1ジャンルとして認知されています。「地域交流センター」では、レゴを活用したブロックアート教室を開設し、誰もが気軽にアートに触れることのできる場を提供します。  「地域交流センター」には、ブロックアート教室などが開けるワークショップスペースと、創作活動に使えるフリースペース、さらに作品を展示できる展示スペース、本学レゴ部のためのスペースなどを用意。あわせて、ブロックアート教室に参加できる一般会員(小学2年生以上の方々 月額12,000円(税込)、ブロックアート教室参加費込)、特別会員(月額5,000円(税込)自由に創作活動が可能)を募集しています。 アートを切り口に地域社会との交流の場に 企画室長 小久保純一  絵を描くとなるとキャンバスが必要、絵の具が必要、道具がたくさん必要になるうえ、デッサンができなければいけないなど、基本的な技術が必要です。版画や彫刻やなどでもそうですが、誰か、先生なり、師匠に就いて技術を身につける必要があります。アートというとそういった部分で、ある程度の縛りがどうしてもあります。でも、ブロックであれば、誰でもすぐに始めることができます。アートの素養がなくても、子どもでも誰でもできます。本学の地域交流センターに来れば、準備も必要ありません。いつでも、すぐに始められます。  こうした簡単に取り組むことのできるブロックアートに親しむことで、アートに対する敷居が低くなるだろうと考えています。日本では、まだあまり認知されていないブロックアートですが、気軽にアートを楽しめる、自分も参加して創作することができる、それができる場を提供します。ブロックアートを入り口に、さらに奥深いアートの世界へと関心を高めていく、そして、アートを切り口に地域社会との交流の場になっていければと考えています。 地域交流センタースタッフ紹介:(左から)企画室長小久保、地域交流センター担当中村さん(本学美術学部卒業生)、高木さん、三井さん、企画室企画専門員濱田 9月29日に行われたオープニングセレモニー セレモニーでは、音楽領域、フレスコブラスクインテットが登場。星に願いを、アース・ウィンド・アンド・ファイアーメドレー、花は咲く、など演奏、セレモニーを大いに盛り上げました テラッセ納屋橋 堀川地区で進められた再開発ビル建設。1万1000平方メートルの敷地に、29階建ての高層マンション、商業施設、オフィスなど4棟からなる。「納屋橋」や橋のたもとに残る登録有形文化財「旧加藤商会ビル」の色合いやデザインが取り入れられ、周辺地域の街並みに馴染むように設計されている。本学「地域交流センター」は、A2棟 3階に開設された レゴ部 地域交流センターの開設に歩みを合わせて「レゴ部」も発足。「名古屋市土曜学習プログラム」などワークショップをお手伝い。芸大祭でブロックによる西キャンパスを制作します