エレベーターのボタン等を押せる自助具の製作

 電動車椅子を使っている脳性麻痺の女性から、「これまで、エレベーターを使う際にボタンに手を伸ばせないので近くにいる方に押してもらっていたのですが、自分でボタンを押したいので道具で解決できないでしょうか。」とご相談がありました。
 そこで帽子に棒を取り付けて、エレベーターの上下階ボタン等を押せる自助具を製作しました。

材料リスト

アルミパイプ(9φ×255mm)
1本
プラスチックのキャップ
1個
ネジ・ナット
3か所
帽子(本人が持参)
1つ

材料費

300円程度

作り方

 アルミパイプへ直径3㎜の穴を3か所開けて、次に帽子のつばへも同じように3か所穴を開けます。帽子のつばの表側へアルミパイプを置き、つばの裏からネジを通してナットで固定します。そしてアルミパイプの先端へキャップをはめます。

工夫した点

 帽子のつばにアルミパイプを取り付けるため重量と位置を考慮し、電動車いすをエレベーターのボタンのある位置へ十分に寄せられるか、エレベーターのボタンを押す操作がスムーズにできるかどうか、本人の意見もお聞きしてパイプの長さを決めました。
パイプの先端にはプラスチックのキャップをはめて表面積を増やし、ボタンをしっかり押せるようにしました。

使い方

 本人がこの帽子をかぶり、エレベーターのボタンが押せる位置へ電動車椅子で近づいて、首を前に出し、この自助具の先端でボタンを押します。
 なお、実際にボタンを押す際にはある程度の力が必要であり、帽子がズレる可能性もあったので帽子の天頂に髪留めをはさんでズレを防止しました。

帽子型自助具の外観

帽子型自助具の外観

エレベーター前でボタンを押す様子

エレベーター前でボタンを押す様子

エレベーター内でボタンを押す様子

エレベーター内でボタンを押す様子

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